葬儀屋日記 byノブアキ

つれづれなる葬儀屋さんの日記です

くやしいなあ、かなしいなぁ

2009年08月31日 | 葬儀特集の感想
イオンの葬儀参入の記事がJCASTニュースで出たけれど
「葬儀業界のブラックボックス」って書いてあった

いつまでもいつまでも、マスコミ的にはそういう書き方なんだろうけれども

一生懸命やっていて、価格も出来る限り公開してて
決してブラックボックスでは無いのに、一般の人へそういうイメージだけで
報道されてしまうと

くやしいなぁ、かなしいなぁ

って思います。

そりゃあ、葬儀業界は透明ですなんて書いても
記事にならないのはわかるし、ニュース性もないだろうけれど

価格だけじゃなくて、ほんとにこのくらい掛かるんですよ
って正直に何年も何年もやっていて、ちっとも業界へのマスコミのイメージが
変わらないのは

くやしいし、かなしい

色物扱いではなくて本当にどういう方向に業界が変わっているのだか
見て欲しいと思う、今日この頃であった

お坊さんの生活

2009年08月25日 | つれづれ日記
巷ではよく「坊主丸儲け」だとか「宗教法人は非課税なんだから課税しろ」とか
散々な言われ方をしている、お坊さんという人たち

でもね、僕が見る限り一部の悪い坊さんってのはいるけれど
やっぱり大半のお坊さんは、人が良くて、それで仏の世界を伝えたいと思って
僧侶って言うのを勤めているんだと思います。

ボクもそうだったけれど、人の死に関わる仕事だと
ちっちゃいころに必ず「お前の家は死人がでて、喜ぶんだよなぁ」と
心無い事を言われ育ちます。

好きで葬儀屋に生まれたわけでは無いのに、好きでお寺に生まれたわけでは
ないのに・・そういう扱いを受ける訳です、子供って残酷ですから

そんな中で、イヤでも嫌いでも
結局その責任、血の責任とでもいいましょうか
檀家さんたちが跡取りがいるねぇ、安心だねということで
見えない期待をかけて来るわけです。

そんな中で、結局大半のお坊さんの息子は
お寺の跡取りとして、自分の人生をお寺を運営する、仏教を守っていくことに
捧げていくわけです

いい暮らしができるから、坊主は辞められないなんていう人は
皆無に等しいのではないかと思います

朝起きて、お経を読んで、頭を丸め
お弔いがあればできる限り都合をつけて
枕経を読んで欲しいといわれれば、夜でも駆けつける
葬儀は寝坊だって、遅刻だって許されない
不安そうに、ウチのじいちゃんは成仏してるんでしょうか
と聞かれれば仏の道を説いて安心させてあげる
本山に行って修行もしなくては、いけない
お寺はきれいに掃除してなきゃいけないし
葬式にはどうしても住職じゃなきゃヤダといわれることもあるし

奥さんは、私働きに行きたいから
っていうのじゃ勤まらない、お寺に入ってお寺の奥さんとして

人生の伴侶もお寺の奥さんができるかどうかで
考えなきゃいけない

お坊さんにはみんな当たり前の事です
そうやって、お寺を守るっていうのは
自分の人生をお寺に捧げるようなもので

宗教者っていうのは、多かれ少なかれ
そういう人生を歩んでいるのだと思います

日本人の信仰は、自分で選択したものではなくて
親の代から引き継いで行くものだから
どうしても「お布施が高い」とか「寄付が多い」とかで
不満を持つこともあると思います

自分で選択したことで無いことで
責任や義務を持つことは、誰でも嫌がることだと思います

ただね、僕は思うんです

一人でこの世に生まれてきたわけじゃないし
ご先祖さんたちっていうのがいて
それを弔ってくれるお坊さんって言う存在のがいて

そのお坊さんは、自分の人生を払って
僕らのご先祖さまのお弔いをず~~~~と代々してくれているのです

お坊さんが支えてくれる信者さん、檀家さんと
もっとコミュニケーションをとらなくてはなりません
それはもっとも正論ですが

一般の檀家さんたちも、とられたとられたって言うだけじゃなくて
もう少しお坊さんのいじめないで欲しいのです

正確にいうなら、よく頑張っているお坊さんを
どこかの欲の皮の張ったお坊さんと一緒に

坊主はダメだ、仏教はダメだと

レッテルを貼って、いじめないで上げて欲しいのです

葬式無用、戒名無用というポリシーは個人の自由なので言いのですが
そういう人は、クリスチャンネーム無用、葬儀の祈りなど無用
と同じようにいえるのだろうか?と思います

神様や仏様は、どこの世界でも尊い存在です
そういうものを守ってくれている、本当の僧侶という人たちもいるので
あんまり宗教をいじめるのはどうか・・と思うのです

こうやって話している話も
世の中の一部の人の話しで
ほとんどの世の中の一般の人はそれなりに、それなりに
神様や仏様、ご先祖様を大事に生きているのはわかっています

でもね。。。。そうでない人も最近チラホラ出てきてしまいました。

昔の人は、「タタリがある」って簡単にそう一言で説明していましたが
そういう目に見えないものの、存在を頭から否定して生きることは
よくない結果を起こしやすい生き方だって言ってるのでしょう。
別にこう、悪霊がでるとか霊障があるとかって話じゃなくて
そういうものは無いかもしれないけれど、大事にして生きる
というの一般の人として、こういう時代には

とても大切なんじゃないかと、そんな気がするのです
長くなりましたが、こんな与太話に付き合っていただいて感謝(=人=)合掌

イオンの葬儀参入?

2009年08月24日 | つれづれ日記
スーパーのイオンが葬儀参入の記事
http://www.j-cast.com/2009/08/24048074.htmlを読みまして

ぶっちゃけた話をすると、マージン商売をする気のようで
スーパーの方がどうも売上が怪しいから、液晶テレビだとか、仏壇にも参入という話をしているようです。

実際にイオンが施行部隊を持つわけではなく、あくまで紹介のようで
お香典返しとか返礼品の売上が上がったらいいなぁと思ってるのではないかと
睨んでいます。

イオンさんも、もうちょっと気の利いた感じで参入してくれれば
業界ももうちょっと動いて、私みたいなミジンコ級零細葬儀業者も
立ち回りがおもしろかったのにな・・と思います。


仕事をウチがとっちゃるけんのう
お前らで現場はやっといて、口利き料はよこせぇ

なんてのは、もう流行らないような気がします

一人で最後

2009年08月24日 | 葬式豆知識
直葬を扱っているため、最近この手の問い合わせが多くなっています

「私が死んだら、葬儀屋さんが迎えに来て、お骨にしてお寺に持って行って
納骨して」と言われますが

現実的に考えて、もしも遺言がそうなっていたとしても
病院側が遺体を引き渡してくれるかどうかの問題
遺族(自分では一人だと思っていてもどこかに血縁関係者がいる)から
勝手にそういうことをして・・といわれた場合の問題

そして、役所も現実的には遺族で無いと死亡届の届出人を受け付けてくれない
法的には後見人や大家さんなども死亡届の届出人になれるけれど
まず、書くのを嫌がる・・と言う問題

そして、簡単に想像が付くけれど
死亡する前に、医療や介護の問題が出てきます
その時に入院でも手術でも血縁関係者の判子が要ります

人は一人では生まれてこれないように
一人で死ぬこともままなりません

まったく身寄りの無い人の場合はどうなるのか?
という反論も聞きますが、そういう方は行き倒れの人と同じように
警察や行政がお金をだして、遺体を火葬してくれますが
そのかわり、その人の持っていた財産などはすべて国庫に入ります

フツウに暮らしている方は、そういう人の場合と比較しても
意味はないのだろうとい思うのです

迷惑をかけるから・・と思い
そうやって、一人の幕引きを考えるのでしょうけれど


そうやって面倒をみていくのが
家族なんだと思います

一人では生まれてこれないし
一人では生きていけません

だからこそ、やっぱり一人で死ぬのもなかなか難しい
僕はそう思うのです