葬儀屋日記 byノブアキ

つれづれなる葬儀屋さんの日記です

遺体の空輸の手順

2010年09月23日 | 書籍
遺体の空輸の手順(国内編)
介護や医療、お仕事、旅行などでお住まいの方がお亡くなりになった場合、長距離の搬送が発生します。
搬送距離が400~500kmを超えたぐらいから、陸送ではなく空輸の方が安くなる可能性が出てきます。
今日は遺体の空輸の話をしていきます
ご遺体は、航空便で運ぶ事ができ、コンテナをまるまる一つ借り切り棺に納めて貨物扱いとして
運搬されます。
亡くなった場合、ご依頼をいただき。航空便の予約を取ってから一連の流れはスタートし
航空便を予約を取る場合は所定の用紙に記入をしていただきます。
また必ず、到着地での引き取り葬儀社の決定が必要になります。
予め航空会社に電話をして、航空便を予約し同乗される場合は同乗の方の予約も行います。
日程時間が決まったら余裕をもって空港の貨物所に遺体を持ち込みます。
コンテナを貸し切って運ぶのですが、この時点で棺に納まっていないといけません
病院で納棺できる場合は、病院で納棺を行いますが、不可能な場合は霊安室に
一旦運んで、納棺してから空港へ運びます。
火葬許可書の手続きは
死亡者の死亡した場所、本籍地
届け出人の住居地、本籍地で出せますので予め確認しましょう
そうしないと、いざご遺体は運んだが死亡届の手続きが出来ない
なんてケースが発生しますので。気を付けてください。
引き取り業者には、必ず連絡が取れるようにしておき
航空便が出発する前に、到着予定時間、便を伝えて置き
迎えに来てもらいます。
到着場所の業者さんには予め、棺に入っている事も
忘れずに伝えておきましょう。
また、遺体の航空搬送は
ご逝去>出発空港>飛行機>到着空港>目的地
と当然ですが離着陸の衝撃が加わりますので
棺を蓋が開かないようして、カバーを掛け出来れば棺の段ボールをかぶせるようにします。
棺の中で、ご遺体が動かないようにパッキン(詰め物)を多めで固定して、ドライアイスを
動かないように上から綿布などかぶせ物をして動かないようにする必要があります。
固定されていないと、離発着の衝撃でドライアイス棺の隅っこに移動して遺体を冷やす事ができません
このような事がないように、しっかりと詰め物かぶせ物をする必要があります。
そうそう、それから航空運賃および同乗者の運賃に関しては
出発前に搭乗カウンターでまとめて清算になるので「現金」を忘れないで持ちましょう
一般の皆さんが、やる事は
亡くなった時に航空搬送を出来る葬儀社に依頼して
到着先の葬儀社さんとしっかり連絡を取るだけです
国内であれば、航空搬送はシンプルな棺をつかって
だいたい25~35万円ぐらいですね。

火葬許可書を亡くしてしまったら・・・

2010年09月21日 | 書籍
火葬許可書を亡くしてしまったら、役所にて再発行が出来ます。
必要な物は、
・死亡届に記載した事項、(死亡届のコピーを取っていればコピーでOK)
用紙の右側のお医者さんの書いてある部分も必要です
・届け出をした印鑑
・警察に行き、紛失届を出して、紛失証明書をもらう
(亡くした状況と理由の説明が必要だからだそうです)
戸籍係、夜間は夜間戸籍係で出してくれると渋谷区の戸籍かからの回答
世田谷区役所は、なるべくなくないで下さい・・と訳のわからない回答
役所によって手続きの手順が違う可能性あり。
無くさないように気をつけましょう。

人が亡くなったら・・・・

2010年09月19日 | 葬式豆知識
人が亡くなった場合は、亡くなる場所、状況にも寄り対応が変わってきます
一つ目は病院で亡くなった場合は、病院の医師が死亡診断を出してくれます
ので亡くなった時点で葬儀屋さんに連絡を取り、搬送を依頼して下さい。
もう一つは自宅などで亡くなった場合、は3つの対応があります。
一つ目は亡くなった直後であり、蘇生の可能性がある場合は
救急車を呼んで下さい。
ただ脳に酸素がいかなくなってしばらくすると、脳が死んで蘇生しても
マヒが残ったり、植物状態になったりします。
二つ目以降は、明らかに亡くなって時間が立っている場合
亡くなる24時間以内にかかりつけ医師の診断を受けて居れば
その医師が死亡診断ができますので、かかりつけ医師に連絡を
し、死亡の診断をしてもらいます。
3つ目は24時間以内に医師の診断を受けずに亡くなった場合は
法律上、「変死」という扱いになるので、呼ぶのは警察になります。
現場検証を受け、警察の監察医という検死専門のお医者さんに診てもらいます
いずれも、医師の死亡診断が出ないと処置することもできませんので
医師の診断が終わった時点で葬儀屋に連絡を取るとよいでしょう
わからない場合は、どういう状況で亡くなったか
亡くなってスグに葬儀屋さんに相談するといいと思います
機会があったらyoutubeに作ってアップします。

家族葬無料セミナー in 駒場 9月25日(土)

2010年09月17日 | お知らせ
毎月恒例の家族葬セミナー
だんだん慣れてくると、話すのが楽しくなってきますが
今度は駒場東大前でセミナーをやります
無料、お茶付きの1時間ちょっとの気楽なセミナーです
お時間に余裕があるかたは是非おこしください
家族葬について皆さんにわかりやすくお話しています

会場地図・日程・時刻

講師: 一級葬祭ディレクター 佐藤信顕
一級葬祭ディレクター 彦根則保
日時: 9月25日(土)
午後2時~3時(受付1時30分より
開催場所: 駒場国際交流館 2号館 多目的ホール

京王井の頭線 駒場東大前駅 徒歩3分 
目黒区駒場4-5-29

会場地図


今書いている本の内容

2010年09月15日 | 書籍
今書いている本の内容を原案ですが一部公開してみようかと思います
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葬儀のコツ教えます(仮)


はじめに・・・・

1998年1月僕は大学を続ける事をあきらめました。

理由は簡単、大学に通うだけのお金が家になかったからです。
よく葬儀屋は儲かる仕事だといわれますが、
葬儀屋の家に生まれた僕にとって実際にはそんな事はありませんでした

大学を辞めて、家業を継ぐ決意をしたとき、
親父に店の状況を聞くと運転資金などの負債が3600万ありました。

親父は弱音を吐くような人ではありませんでしたが、
母の話を聞くと来年の税金や借り入れの返済をしたら、
お金が一銭も無くなると言っていていました。


同時期に妹も大学生だったし、弟も中学生と言う状況で、
妹を学生辞めさせてのうのうと兄ちゃんだけが学生を続けるわけには行きません。
どっちかが止めないとキャッシュがクラッシュするのなら、


僕にとっての選択肢は一つ、自分が学校を辞めても、
とりあえず妹と弟だけは学校を出してあげたかったのです。


「葬儀屋は儲かる仕事で廃れない仕事だ。」

そんな言葉は、当時の僕にとっては
何処の誰が言っているかわからない空虚な言葉に聞こえました。


僕が19歳の時に、親父が糖尿病から腎臓をわるくして
人工透析になりました

。小さいころから仕事を手伝っていましたし
、漠然とこの商売を継ぐのだろうなと思っていましたが
、まさかこんなに早く家業を継ぐ事になろうとは思いませんでした。


そこから、10年とちょっと葬儀屋さんとして走りつづけてきました。
厳しい師匠たちに仕込まれて、修行が苦しい事に涙し、
理不尽な悪い葬儀屋さんと戦ったり本当にいろんなことがありました。


あんまり儲からない苦しい事のが多い仕事ですが、
この葬儀屋という仕事がどんどんと好きになって行きました。

今ではこの仕事以外の仕事をするのは考えられません。
一生懸命仕事をした後にお客さんが
喜んでくれた笑顔や言葉が支えとなって、
ここまでやってこれたのだと思います。
この場をお借りしまして、
いままでご縁のあったお客様にお礼を言いたいと思います。


「育ててくださって、ありがとうございます。」

いただいたご恩は、なかなかその人に返せるものではありません。

そこで今回、本を執筆する機会を頂戴しましたので、
できるだけ沢山の方に「お葬式」について不安がなくなるように
、葬儀の段取りや流れ、仕組みについてお知らせしてお役に立てればと思います。

悪い葬儀屋さんに引っかかって
、悔しい涙を流すよりも。お葬式で故人に対して

「ありがとう」と「さようなら」を優しい落ち着いた気持ちで言えるように。

この本が一助となれば幸いです。

そのための内容を盛えい込んで書いたので

、お時間のあるかたはどうぞこの本をお読み下さい。

悪い葬儀屋さんに引っかかって嫌な思いをしたり、
事前にちゃんと準備をが出来ないでイヤな思いをするよりは。
この本を読んでもらえれば、きっとそういった涙は減らせるような
気がするからです。

本編に続く