葬儀屋日記 byノブアキ

つれづれなる葬儀屋さんの日記です

師匠の話 2

2005年12月16日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
このお師匠さんは
葬儀の進行をお経にあわせて行います

いまダラニにはいったから。もうすぐ引導だ
外にいる人たちにきちんと列になってもらえよ

打ち合わせじゃ、10分でお焼香って言ってたけど
観音経に入っちゃったから20分過ぎまでこのままだな・・



実際お坊さんの合図なんかもその予言どおりになるわけです

それが当時の僕にはかっこよくてかっこよくて
なんとかまねしたいなあと

仮にお師匠さんの名前をQさんとします

「Qさん、僕もお経覚えたいです
何から覚えればいいですか?」

と聞くと

「今日やった曹洞宗は、修証義、と大心陀羅尼だな
とりあえずここから、日蓮宗は方便品と寿量品
浄土系は阿弥陀経、正信偈とりあえずそんなところだな
あとは般若心経はすぐだから覚えておいたほうがいいな

余裕があれば、開経偈と観音経とりあえず
そんなとこだな」


(お経のなまえすら、覚え切れないよ・・・・)
「スンマゼン、メモ取るんでもう一度だけお願いします」


「しょうがないなあ、このくらい当たり前に覚えておくもんだ・・・」

と教わりました


その当たり前が、お師匠さんたちの当たり前で
フツウの葬儀屋さんたちがお経なんて全然わからないなんて
知ったのはずっとずっと後のことでした


そのころの僕は素直に、葬儀屋さんはみんなお経ぐらい覚えているもんなんだ
と素直にそう思って、お経の本を読み始めるのでした・・


続く

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葬儀のコツをおしえます葬儀・葬式・密葬の佐藤葬祭
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師匠の話

2005年12月14日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし

このまえは、大師匠の話をしたので
こんどは師匠の話をしようかと思います。

僕は小さいころから、仕事を手伝っていましたが
大学生のとき、親父が人工透析なって
仕事が出来なくなって、お金も無く

家の借金当時3400万円のローン支払いと
妹の学費、弟の学費、生活費もろもろを支払わなくてはいけないので
20歳のときに大学を辞めて、葬儀の仕事を本業にしました

そのときに、手伝いに来てくれていた二人が
僕のお師匠にあたります。

大師匠は、東京でも有数に大きな仕事をこなす会社の番頭さんだったひとで
師匠は、国立大学を出て、大手の銀行に勤めて、それから葬儀屋さんになった
変わった人でとにかく師匠は頭がよかったのでした

後になって、この二人は葬儀屋さんの世界でも
トップレベルに仕事が出来る人たちだとわかったわけですが

駆け出しのころの僕は、そんなことも知らないので
二人の「当たり前」を本当に「当たり前」のことだと思い込み
エライ高いレベルで葬式を教えてもらったわけです、べんべん

さて今日はお師匠さんの話ですが
お師匠さんは、とにかく厳しかったのです
一度言われたことが出来ないと、そりゃあもう怒られました

襟首つかまれて、「覚えてないなら、仕事なんかしなくていいそこに立ってろ」
ときちんと仕事を覚えていかないと、現場で何もさせてもらえず立っていました

辛かった(笑)

とても、繊細でとても緻密に仕事を計画して
まるで、葬儀が行う前に見てきたんじゃないかと思うほど
流れを明確につかんでいる人でした

続く


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今年はあと一本で200本

2005年12月02日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
去年の施行数が、167本
(葬儀は、業界用語だと一件の葬儀を一本て言います)

今年が今日までで、199本
皆様に必要とされた数だとすると
本当に有難いです

これからも、小さな仕事も大事に
一生懸命がんばります

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