葬儀屋日記 byノブアキ

つれづれなる葬儀屋さんの日記です

残っていくもの  (葬儀屋ポエむ)

2009年07月25日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
しずかに潤む瞳が

声を上げる慟哭より 悲しいのは何故だろう

頬を伝う涙より

詰まるその息遣いが 胸を打つ

形あるものよりも

形無いものが大切だったり

人はどうにも

わかりにくいもので


弔うことの中に

輝かしいアナタの生があって

それはとても

強く そして 静かに

皆に残っていくのだろう


人は生きたようにしか

死ねないものだ

アナタの証は

アナタ以外のところに


きっと残る

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ものすごく、久々の葬儀屋ポエム
久々なので、一応ご紹介をしますと

ボクのブログではちょこっと詩の真似事のようなことを
やっています

日々、思ったことをちょろちょろと書いているので
時間つぶし程度に目を通していただければ幸いです^^


さて、今日の詩ですが

葬儀屋さんやっていると、いろんな感情表現に出会うことが
あります。大声を上げて泣く方、静かにウチに秘める方
それってどんな感情?というかたw

色々です

葬儀屋さんと言うお仕事は、黒子のお仕事で
その遺族の方々が気が済む様にできるだけ見守るという
仕事です。

悲しみ方って、その人を悼む気持ちって
本当に千差万別で、めいっぱい悲しいよって表現をする人も
いれば
気丈に明るく振舞う人もいると思います

でもね

よくよく見てると、気持ちって小さなことですが
表に出てくるんです。

そんな小さな悲しみの表現って、わりと葬儀屋さんって
見つけちゃったりするんです。

大きな悲しみの表現だけじゃなくて
そういう小さな表現のなかに、本当にその人を
悼むとか愛してる気持ちって言うのが見えて

お弔いって、やさしいなぁかっこいいなぁって
思えるときがあります

そういうのって、物言わない故人さんが
その家族に、付き合ってきた人々に残してきたもので

もう、なにも言えなくなってしまったけれど

その人の周りの人たちに、その人の生っていうが
生きているんだなぁと思いまして
口には出しませんが、感動的だな・・なんて
思ったりしています

という、つぶやきでした


さぁ、明日も朝から告別式なので

寝ます


皆様どうぞ、よい夜をおやすみなさい


直葬の誤解

2009年06月16日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
直葬でお願いしたいんです
病院で亡くなったので自宅に運んでください
と夜中に電話が鳴ります。

わかりましたと、てきぱきと電話で状況を聞いて
ドライアイスを包んで、寝台車を手配して、病院に伺います

しかし正確に言うと
直葬ではなくて、これは「火葬のみ自宅版」当社で言えば

夢影
に当たります

なんで間違いかと言うと、直葬の直は
直接火葬場に、無くなったら連れて保管しちゃうの直だからです。

自宅に帰ると人件費も霊柩車代も、親戚が多ければマイクロバス代も掛かる
訳です。

火葬場にあづけてあって
そこに葬儀社の社員が一人だけ行って
お別れの案内をして、お骨拾う案内をするだけなのと

自宅で、納棺して、お別れして、出棺して
それで火葬場に行って、火葬場の案内をしてって言うのは
大分負担が違うのです。

具体的に言えば、火葬場預けの火葬場焼きだったら
お花を持って、手順さえわかればセレモニーレディさんでも
できるけど

自宅の出棺は、棺を出すのに、でるかでないか
立てるか立てないか、安全か安全じゃないか
段取りはどうか・・とそれなりに葬儀の経験のある人間をつけないと
危なくてしかたないわけです。

ドライアイスを含めて、80kgの直方体を
中の状況を把握しながら安全に運び出すのは
簡単にいえば、技術なわけです

そんなの誰でもできるよ~って人は
やってみるとわかりますが
寝るために出来ているひつぎで
なんの準備も無く、棺を傾けたら
おばあちゃんはずり落ちて
下のほうで屈んでしまいます

さぁ運び出したぞと、おもって窓を開けて確認したら

ああ!おばあちゃんが居ないなんてことに
なりかねません。

餅は餅屋

どうやったら傾けて、ずり落ちないかなんていうことは
皆さん別に気にしなくても
ちゃんとした葬儀屋ならできるので、葬儀屋さんに任せとけば
いいですが

ここまで話したので、具体的に説明すると
ウチではそれ用につくった固めのクッションを
骨盤と胴体部分に入れて、遺体が曲がるのを抑えて
かつ、そのクッションを高さを調整してふたを縛って押さえつけて
傾けます。
その際、入れたお花が落ちないように綿布か毛布をかけて
横の隙間に入れて固定して、そんでもって傾けます。このやり方なら
垂直に立ててもそんなに棺の中は荒れません

それから玄関を出るところで、お客さんに見えないように
棺の中をお直ししまして

無事出棺という次第になります。
文章で書いても、結局は経験値の問題ですので

書いてあるからと言って安易にまねしない方が良いでしょう。

と話が脱線しましたが。


直葬は病院から、直接火葬場に安置するの簡単な訳で
だからこそ料金も押さえられるので
自宅に帰る火葬プランの場合は
もう直葬ではなくなってしまうわけです。

三沢ぁああ!

2009年06月14日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
お葬式とは関係がない話しですが
プロレスリング・ノアの三沢社長が亡くなりました

子供のころから、今は無き親父と一緒に深夜のプロレスを見始めて
三沢選手のファンでした・・・

あんなスゲェ人が、あんな強い人が亡くなるのは
どうにもこうにも言葉になりません。

たまに心無い人に、「こういう仕事してると、人が死ぬってことに慣れちゃうでしょ?」なんて言われますが

無理です
慣れることは無いです。

そりゃあプロですから、表に出さずに平静に仕事はしますけれど
こういうときはウチの仕事じゃないですから、やっぱり只々辛いです

知り合いが急死したときも、やっぱり自分でも隠してしまおうとするけど
やっぱり、辛い自分は平静な自分の中でこっそりと息づいているような
気がします。

人が亡くなるってことは辛いです
そんな当たり前のことに気付かされた、今日って一日でした

悪徳ペット火葬業者トラブル急増! 

2009年06月08日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
悪徳ペット火葬業者トラブル急増! ペットブームが続くなか、火葬炉を搭載した車でペットの「訪問火葬」を行う移動火葬業者に関するトラブルが起きている。“施主”に法外な料金を請求し、断ると「生焼けで返すぞ」などと飼い主を脅す悪質業者がいるというのだ。移動火葬業者を殺人に悪用した事件もあり、“無法状態”が問題になっている。(夕刊フジ)

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なんだか痛ましい話です。
悪質って言うかなんというか、モラルが無い世の中になってきてしまいました。
「信用」って言う目に見えないものは、法律だとか規制だとかってで無理やり作るもんじゃなくて

本当は心のなかにある大切なようなものの気がします。

でも、こういう話は聞いてて辛いなあ

いい葬儀屋さん&葬儀屋のブログのあり方

2009年06月06日 | 葬儀屋ポエむ&葬儀屋はなし
結局ね、いい人だとか、悪い人だとか
葬儀屋さんの性格をみんな結構気にして、重要視しているのだけれど
結局そういった目に見えないものよりも・・・

逆説的だけれど、環境を整えていくことの方が大事だったりします

つまらないかもしれないけれど、葬儀屋さんのブログは考え方とかノウハウとか解決策とか公開されて蓄積されて行くのがボク的には

本当にお客様のために鳴るようなきがして
非常にマニアックなネタもお客様や一般ユーザーと共有して行くのが
葬儀屋さんのありかたなような気がします