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天安艦合調団に参加したノ・インシク教授、再調査 必要性 提起

2010年07月18日 | 南北関係関連消息
もう疑惑という段階ではない。
5.20民軍合同調査団発表が、完全なねつ造劇であったというほかない。

この日記でも、再三にわたって指摘したが、この調査発表は、冤罪作りそのものだった。
北がやったという結論(希望)が先にあり、そのための証拠集めに汲々とした。その証拠に客観性が担保されているかなどはどうでもよいことだった。
大きな声で北がやったと大合唱すればすむ、そんな思惑も透けて見えていた。とにかく選挙で北風を吹かすことが最優先された…

なんとも情けないことになってしまった。
もう適当な言葉が見当たらない…・

by maneappa



ハンギョレサランバンから転載。
・……………………・

[ハンギョレ21 2010.07.16 第819号] もう一つの疑惑 スクリュー "綿密に調査できなかった"
[特集] 天安艦合調団に参加したノ・インシク教授、再調査 必要性 提起…
実際と正反対の結果に出てきたシミュレーションは設計図もなしに行ったことが明らかに(3957字)

□キム・ボヒョム,ハ・オヨン

←国会,天安艦真相究明特別委の民主党所属議員らが天安艦 スクリューを調べている。写真内のスクリュー変形方向は天安艦合調団シミュレーション結果とは正反対に曲がっている。スクリューの状態は天安艦沈没原因を明らかにする重要な糸口だが、合調団はこれに注目しなかった。

天安艦は宗教ではない。天安艦沈没の犯人を北韓魚雷だと目星をつけた民・軍合同調査団(以下 合調団)の発表を信じるか、信じないかの問題ではない。事故発生初期に李明博大統領も強調したように「否めないほど科学的で客観的な証拠」だけが複雑に絡まった問題を解くことができる。天安艦は科学でなければならない。ところが合調団が発表した‘決定的証拠’に対する問題提起は既に‘疑惑’水準を越えた。科学と常識によって否定される段階に入り込んだ。




妙に絡まったスクリューのように相次ぐ疑惑

天安艦および魚雷吸着物質に対する科学的問題提起が出てくるや、民・軍合同調査団(以下 合調団)が当初発表内容を翻意したのに続き、今度は不思議に妙に曲がった天安艦スクリューに対する信憑性の高い疑惑提起が出てきた。

天安艦のスクリューは艦首に向かって縮んだ形に曲がっている。合調団の結論どおり天安艦左側下部分で北韓魚雷が爆発し、その物理的力がスクリューに加えられたとすればスクリューは艦尾側に曲がらなければならない。これに対し軍は艦尾が沈みながら底にあたり曲がったものと説明した。国防部は6月7日「翼の破損や表面に引っかかれた跡がない点から見て、座礁など衝突による変形ではなく高速で回転するスクリューが急激な停止時に翼面に作用する回転慣性力により変形発生が起こりうると分析された」と明らかにした。軍はシミュレーションをしてみた結果、同様の変形が発生したと付け加えた。6月27日、韓国記者協会・韓国PD連合会・全国言論労組など言論3団体で構成された‘天安艦調査結果言論報道検証委員会’を対象に開いた説明会で、このシミュレーション動画を試演することもした。

←資料1.スクリューの実際の変形とシミュレーション結果とを比較すると、天安艦のスクリュー翼が実際には慣性力と反対方向に曲がったことを確認することができる。 言論3団体検証委提供

ところで言論3団体検証委は問題のシミュレーション動画を数回回して見るうちにおかしな点を発見した。スクリューは時計方向に回転する。突然停止する場合、慣性力も時計方向に作用し、その方向へ曲がる現象が現れなければならない。シミュレーションでは慣性力方向、したがって時計方向に翼が曲がった。しかしこれは天安艦のスクリュー翼の実際変形方向とは正反対だ(資料1 参照)。検証委は合調団に解明を要求した。結局、シミュレーションを進行してきた合調団のある民間委員は「現在のシミュレーションで現状態のスクリュー変形を説明することは不可能だ」と答えたとノ・ジョンミョン検証委責任検証委員(前YTN労組委員長)は明らかにした。すなわち、「シミュレーション結果と同じ変形が発生した」という国防部の説明は事実と距離が遠かった。天安艦の真実がまた一皮はがれた。

合調団に参加したノ・インシク教授 "スクリューはミステリー"

<ハンギョレ21>による取材の結果、合調団のスクリュー調査が一知半解式であったという情況がより一層具体的に確認された。船舶専門家で合調団に参加したノ・インシク忠南大教授(船舶海洋学科)は7月6日<ハンギョレ21>とのインタビューで「時間が迫っていてスクリューの表面や翼端のきず部分は綿密に調査できなかった」と明らかにした。「翼の破損や表面にかかれた跡のない点から見て、座礁など衝突による変形ではない」という軍の説明と相反する内容だ。また、彼はスクリューが曲がる現象に対し "ミステリー" として 「再調査がなされるならば科学的に立証して整理したい」と話した。彼の話をもう少し聞いてみよう。

-合調団の調査結果発表以後にも天安艦沈没原因を巡る論議は静まらない。かえって‘決定的証拠’らが科学の名前で否定される状況だ。

=発表当時には疑う人々を見ながら疑ってみればキリがない、信じることができないのではなく、信じたくないというのがさらに大きな問題と考えた。ところが今は状況が変わった。合調団調査と発表に限界があった。合調団が出した資料が偽りだとは考えない。部分的な失敗があっただろう。天安艦事件に専門家たちでも解明が難しい世界初の事例が多いので限界があった。

-合調団で構造専門家としてスクリュー変形の部分に参加した。天安艦のスクリューの曲がっている状態を見ながら座礁の可能性に注目する人が多い。

=全体的な変形形状が座礁によるものではないとの情況は確実だったために、スクリュー表面や翼端のきずのようなものは見逃した部分がある。

←去る5月31日、ロシア調査団がキム・テヨン国防長官との面談のために国防部庁舎に入っている。 連合

-専門家としてスクリューの曲がり状態をどのように見るか。

=プロペラがなぜそのように曲がったかは、率直に言ってミステリーだ。エンジンが止まり、ギアボックスが損傷を受ける過程で単純に止まる力だけでなく、後ろに押す力と、原状復帰しようとする力などが複合的に作用したと見られる。直接シミュレーションをしてみたが、天安艦の曲がり状態を正確に再現することはできなかった。

-国会次元の国政調査や軍が中心になった合調団とは別の方式の再調査が必要だという声が強い。

=不信費用がとても大きい。社会的に不信が積もり、不必要に葛藤し反目する過程でかかる消耗的な費用がどれほど大きいか。時間と予算を十分に与え、各分野の専門家たちが参加する方式の再調査には同意する。各分野の代表選手たちが集まって、充分な支援の下でもう一度調査をしてみることも可能だ。私の場合には、魚雷による爆発という核心結論は変わらないだろうが、少なくともプロペラの曲がりに対する疑惑は時間と費用が確保されるならば解決してみたい。

-再び調査が成されるならば参加する意向があるか。

=色々なシナリオに対してきちんと精密なシミュレーションをしてみたい。私には宿題のようなものだ。座礁説の核心がスクリューであるだけに、科学的に立証し整理してみれば良い。1番魚雷の実体や爆発物質に対しても、その分野の科学者らが集まって議論すれば良いことなのではないか。

スクリュー専門家がスクリューの表面や翼端のきず部分を綿密に調査することが出来なかった理由は何か。軍がひと目見ても知りうるスクリュー状態を事実と違って説明した点はどのように理解すればよいのか。軍はこの間「スクリュー翼に破損や局部的損傷、表面にかかれた跡がない」と何回も強調したが、<ハンギョレ21>取材陣が直接確認したスクリューは翼端の部分がちぎれていたことを含め多くの形態の損傷があった(資料2参照)。

←資料2.遅れて明らかになったスクリュー翼の損傷

ロシア調査団‘1番魚雷’疑惑 提起

合調団は当初、スクリューの曲がり現象に対しそれほど注目していなかったと見られる。チェ・ムンスン民主党議員によれば、合調団に参加したスウェーデン調査団は、スクリューがこのような形で変形された類似の事例がなく理解するのが難しい変形だとし、精巧なシミュレーションをしてみようと提案したが、合調団は予算不足を理由にこれを拒否した。スウェーデン調査団が提示した費用は5千ドルほどと知らされた。また、合調団は天安艦のスクリューの実際設計図を確保することが出来ない状態でシミュレーションを行った。軍は天安艦と‘似た’スクリューを活用し、シミュレーションを行ったと明らかにした。

ここにもう一つの重要な問題提起が加わった。ロシア事情に明るい複数の外交消息筋は「合調団結果発表以後の5月31日から6月7日まで、独自の調査団を派遣したロシア調査団は天安艦のスクリューが曲がるなど損傷した事実に注目していて、天安艦が艦首と艦尾に分離する以前に、他の原因でスクリューが先に毀損された可能性を提起した」と話した。

彼は「ロシア政府が北韓の所業である決定的証拠として韓国政府が提示した‘1番魚雷’を天安艦沈没の犯人とは見られないという結論を下し関連報告書を米国や中国など関連国に知らせた」として「ロシア政府は報告書で‘1番魚雷’のペイントと腐食程度などに照らしてみる時、魚雷が水中にあった期間に関し問題を提起した」と伝えた。

ロシア調査団は天安艦が北韓魚雷による沈没よりは、暗礁や砂地などにぶつかり座礁した可能性と、魚雷ではなく機雷の爆発によって沈没した可能性に重きを置いていると知られた。<ハンギョレ21>はロシア調査団の報告書内容を直接確認するため、ロシア大使館に数回接触したが連絡がつかなかった。ロシア政府は外交的波紋などを考慮し、調査結果を公式発表はしないと伝えられた。

キム・ボヒョム記者 bhkim@hani.co.kr・ハ・オヨン記者 haha@hani.co.kr

原文: http://h21.hani.co.kr/arti/special/special_general/27749.html 訳J.S


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