NPO法人 三千里鐵道 

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歴史教育の嘘ー大渤海からの教訓

2009年02月16日 | 東北アジアの平和
自宅のパソコンと小説「大渤海」



学校で習った歴史では
1.韓国は白衣民族、純血である
2.韓国は他国を侵略したことがない、平和愛好民族
3.中華思想、蛮族

以上、とんでもない嘘だ。

1.白衣民族の純血は、5000年の歴史の中で、いろんな血が入り混じってい る。ただ、一部の意志によって外部勢力、もしくは敵対勢力を排除するための政治的思惑が、この歴史認識を固定化した。

2.コリアは他国を侵略したことがない。
とんでもない嘘だ。対馬、「蒙古襲来」は序の口、東北を支配していた古朝鮮、高句麗、渤海は何度と遼河を渡り、万里の長城を脅かしている。そして、渤海230年の間、山東半島を数度にわたり攻略している。立場を変えれば、これも侵略。唐の女帝は、渤海が長安に侵攻してくるのでは、と真剣に恐れ、和睦を申し入れた小説にはある。

3.中国の中華思想から、周辺の部族は蛮族と蔑んだ。しかし、東の蛮族には東の
夷族と表した。「夷」とは、弓が大きい、即ち東の富豪、貴族をさす。それがわが祖先、コリアの先祖。中国の唐、隋の時代に中国東北地区を厳然と支配していたわが先祖の足跡が今も残っている。そして、その遼河文明は黄河文明を凌ぐ遺跡を残している。中国東北工程は、コリア統一の後起き上がるかも知れない領土問題に、先手を打った中華思想に基づいた施策!

この小説、結局は王朝史。それも、中国側(勝者)の歴史書に残る資料をもとに構成されている。なぜなら、支配者は前王朝、特に占領地の記録をすべて焼却、末梢。だから、勝者にしか記録は残されていない。

作家・金ホンシン、小さな体で先祖の遺跡を旅し、国会議員という名誉を投げうって、8年間ひたすら取材し、書き続けた。
吉川英治が復活させた「三国志」に匹敵するわが民族の古典になりうる作品だ。

5000年の栄枯盛衰!実質的統一国家は高麗、李氏朝鮮だけ。、その後、また2国に!
長い歴史から見れば不思議なことでもなければ、特別なことでもない。

「丹」という小説では、この分断の苦しみは神の配剤! コリアは、統一に向けたこのエネルギーで、やがては世界の中心に聳え立つであろう、とある道人が予言する。

似たような予言をある教会の教祖様も言っている。

ともかく、歴史に学び、未来を拓くことが我らの使命。

大渤海最後の皇帝は。コラン国に滅ぼされ、白衣の姿で羊を一匹ひいて敵軍にひっ立てられる。皇帝の放蕩三昧、内紛の末の結末ではあるが、読者としてはたまらない。平壌落城から30年後のテジョヨン渤海建国、そして消滅。以前の韓国歴史教科書には、渤海は扱われていなかったと聞いたことがある。約1000年続いた高句麗の後は、統一新羅の時代だと…。僕らも渤海はそんなに習った記憶がない。その時代、白頭山が大爆発し遺跡がすべて埋もれたのだと、だから資料がなく歴史に書かれなかったのだと、教えられた記憶がある。

ともかく李氏朝鮮没落から100年、この長い歴史に終止符を打てる日が、我々の生きている時代に来るかもしれない。いや、来てほしい!



第二回スタディツアーは中止します。

2009年02月16日 | NPO三千里鐵道ニュース


下記の要領で計画していた三千里鐵道主催の第二回スタディツアーは、検討した結果、中止することとなりました。

開城見学を主眼に据えていたものでしたが、昨年来の悪化した南北関係がさらに深刻さが増している中、開城見学は不可能と判断したうえで、江華島および漢江河口、西海のNLL等、休戦ラインツアーとしての催行を検討してまいりましたが、無理に開催するよりも、もう少し様子を見ることとしたものです。

三千里鉄道では、6月に、1991年の南北基本合意書や2000年の6.15共同宣言の産婆役として活躍された林東源先生(元国家情報院院長、元統一部長官)の講演会(兼『ピースメーカー』邦題『南北共同宣言への道』出版記念会)を開催する予定です。日程等はまだ決まっておりませんが、こちらに全力投球する構えですので、よろしくご理解いただきますようお願いいたします。



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三千里鐵道主催 第二回スタディツアー
『開城工団-南北協商と平和統一の礎石』
参加者募集のお知らせ

 NPO法人三千里鐵道は、2002年3月に、『JSAツアー』を開催しました。
 この時は、韓国政府統一部に京義線鐵道連結資金としての募金を伝達することを兼ねて、板門店を始めとして朝鮮戦争最大の激戦地の一つであった鐵原、都羅山統一展望台など戦争の傷跡や分断の現状を見学し、また6.15共同宣言の意味や南北の平和統一に関する講演を聴くなど、素晴らしいツアーとなりました。
 今回その第2弾を企画しました。
 分断の痛みを分かち合い、平和と統一の歩みに同参する研修ツアーです。ぜひご参加ください。

【開催要項】
ツアー名  『開城工団-南北協商と平和統一の礎石』
ツアー主催  非営利特別活動法人 三千里鐵道
ツアー後援  韓国民族和解協力汎国民協議会、統一マジ
募集定員   35名(先着順、国籍不問)
ツアー料金  7万円(往復航空券は参加者各自で手配のこと)
日  程   2009年4月23日(木)~27日(月)
   23日(木) 午後2時 ソウル世宗ホテル集合 受付
        午後4時 講演1『開城公団と南北協商の現住所』  講師 李鳳朝氏
        午後6時 歓迎晩さん会 (韓国民和協主催)      宿泊 世宗ホテル
   24日(金) 開城公団見学および開城観光 (終日)        宿泊 世宗ホテル
   25日(土) 漢江河口(休戦線ツアー)  案内 李時雨氏              
        午後4時 講演2『北域緑化の現状と課題』     講師 丁世鉉氏
                                 宿泊 江華島
   26日(日) 歴史探訪ツアー(江華島) 案内 李時雨氏      宿泊 世宗ホテル
        午後6時 答礼晩さん会 (主催 三千里鐵道)
講師および案内者紹介
 丁世鉉氏 元統一部長官 民和協常任共同議長  『同胞の森』共同代表
 李鳳朝氏  前統一研究院 院長
 李時雨氏  写真作家 統一マジ ※現在国家保安法違反で係争中

※なおご承知のように開城観光は中断していますし、開城工団事業も存亡の危機にあります。
 しかし、来春には必ず好転するものと確信してこの企画をしました。
※万が一の場合には、日程の変更またはツアーそのものを中止する場合があります。