送り提灯
屋敷 本所三笠町の旗本屋敷では、草木も眠る丑三つ頃になると、生臭い
風とともに、天井から血に染まった男の足が現れて「足を洗え~」と怒鳴るので、
家人が恐るおそる洗うとおとなしく天井に戻っていく。夜毎のことなので主人も困
り果てて、同僚に相談して屋敷を交換したらぱたりと止んだという まったく奇怪
なおはなしです。
送り提灯 月が隠れると本所出村町あたりは真っ暗闇だ。提灯を持ってくるんだ
ったと思っていたら、前に提灯の灯りが見える。こんな夜更けに誰か知らねえが、
道連れにしてもらうとするか。待ってくれ~と足早に後を追う。と灯りが消えた。
なんだ提灯のやつもっと先にいるかと近づくと、また消える。おーい待っとくれ
と繰り返しているうちに夜が明けた。見ると一面葦の原だというお話。
屋敷 本所三笠町の旗本屋敷では、草木も眠る丑三つ頃になると、生臭い
風とともに、天井から血に染まった男の足が現れて「足を洗え~」と怒鳴るので、
家人が恐るおそる洗うとおとなしく天井に戻っていく。夜毎のことなので主人も困
り果てて、同僚に相談して屋敷を交換したらぱたりと止んだという まったく奇怪
なおはなしです。
送り提灯 月が隠れると本所出村町あたりは真っ暗闇だ。提灯を持ってくるんだ
ったと思っていたら、前に提灯の灯りが見える。こんな夜更けに誰か知らねえが、
道連れにしてもらうとするか。待ってくれ~と足早に後を追う。と灯りが消えた。
なんだ提灯のやつもっと先にいるかと近づくと、また消える。おーい待っとくれ
と繰り返しているうちに夜が明けた。見ると一面葦の原だというお話。