食い意地の日々

食いものネタと、お出かけ日記。

上野精養軒

2007年08月24日 | 食いネタ東京
芸大美術館を出た後、昼食は試しに上野の精養軒に行ってみようと言う事に。
明治期に創業された西洋料理店で、西欧風の服を着た人々が集う浮世絵(精養軒のサイトのインフォメーションページ参照)も残っているというのは知っていても、行く機会なかったし、こう言う時でもないと行きそうにないし。

精養軒内のカフェラン ランドーレでランチのセット。
ポタージュスープ、牛フィレステーキのデミグラスソースと黒鯛のポワレ オランデーズソース 夏野菜とフジリパスタ添え、パンかライス、コーヒーか紅茶で、パンとホットコーヒーに。

ポタージュはコーンポタージュでカップで出て来た。浮き実も入らない、裏ごしした物で、舌触り滑らかで濃い。糖度の高いトウモロコシを使っている感じ。
メイン料理で、肉と魚のどちらか選ぶのでなく、両方を1プレートに盛り合わせと言うのは初めて見た。
牛フィレステーキはキノコ入りのデミグラスソース。箸でも切れる様な霜降りではなく歯応えのある赤身勝ちの肉。
黒鯛はちょっと癖が出てるな(黒鯛食う時は鮮度抜群の物ばかりなもんで、癖が気になる)。オランデーズソースは卵黄ベースとしかわからん。マヨネーズから酸味抜いて濃厚にした感じ。
野菜は揚げたジャガイモ。パプリカ、アスパラ、小茄子、ヤングコーン。フジリパスタは柔らかめで、トマトソースで和えてあるのやけど、風味はミートソースっぽい。
パンはバターロールとクーペっぽいけど皮の固くないプチパン。バターはビー玉くらいの丸いものが2つ、フォークで筋を付けたのかな、表面に飾り。
コーヒーは濃くはないが深煎り。

ま、なんというか、西洋料理(かな表記せいやう りやうり)の店、かな。

参照:オランデーズソース 辻調理師専門学校の調理の基本技法

応挙の虎に会いに

2007年08月24日 | お出かけ日記
応挙の虎に会いに「金刀比羅宮 書院の美 -応挙・若冲・岸岱-」を開催している東京藝術大学大学美術館へ。
円山応挙の遊虎図を生で見られる機会なんて、これ逃したらないかもしれんし。
当時、実物の虎を見る事は出来ず、虎の毛皮を元に想像で描いたそうで、柄は確かに虎のそれ。
でも毛皮にされた時に失ったり歪んだ部分があったり、本物の虎は皮のたるみがある事などわからなかったのやろなぁ、目が大きく、手足は太く、胴もむっちりつまった幼児体型。動きやポーズのモデルは猫やったのかな?と思わせる程、活き活きとしたご機嫌な猫さんに見え、迫力があると言うより、めっちゃかわいい。
周囲からも「かわいい~」「虎、と言うより猫だよね」「うちの猫、こんな格好してるよ」などと言う声が聞こえる。
描かれた後、補修の際に金砂子を蒔くと言う改悪をされたそうで、確かに金砂子が邪魔している。改悪される前は、余白がより生きた美しい物やったのやろなぁ。

全体としては、金刀比羅宮の表書院と奥の書院を復元する展示(一部コピー)となっていて、ふすまや障子がそのまま展示されていたり、違い棚などもしつらえてあるという、なかなか凝った展示。

ついでに同時開催の芸大コレクション展「歌川広重《名所江戸百景》のすべて」も見学。
金刀比羅宮 書院の美のチケットで見られるというのもあるけど、歌川広重の名所江戸百景は見る機会多いけど、全120枚をすべて展示というのは少いし。
芸大所蔵となる前も所蔵となってからも、いい状態で保存されてたのやろうな、赤が鮮やか。
モニタとトラックボールが設置され、グーグルマップを利用した「>名所江戸百景マップ」を試せる様になっていたのも面白かった。

ミュージアムショップ覗いて図録2冊と応挙の虎のポストカード購入したトコまではよかった。が、藝大アートプラザまで覗いたのが敗因。
ホルベイン工業「日本の伝統色」見付けてしもたもんで、諦めて購入、宅配便も頼む。この暑さやと持って帰る体力ない。
あ、芸大オリジナルの油絵の具なんて物もありましたわ。

青幻舎が、京都書院アーツコレクションを受け継いで、ビジュアル文庫で出版かぁ...ヤバい物見てしもた様な...
かさねの色目とか、欲しいのが何冊もあったんだよなぁ。