晴れたら山へ

写真を中心にした山登り、沢登りのブログです

0224      南アルプス   笊ヶ岳(2629m)

2023-05-27 14:52:40 | 登山

        笊ヶ岳山頂より小笊 富士山は見えない


        笊ヶ岳ルート 東


        笊ヶ岳ルート 西


        笊ヶ岳ルート 標高


1. 期日  : 2002年11月2~3日
2. メンバー : (L)Akky、A.Wakashiro

3. コースタイム、グレード、体力度7/10, 技術度D
一日目 快晴
 老平Ⓟ(485m)9:00~10―林道終点人家9:30 560m―タケ沢吊橋10:02―シャワー崖―崩壊地10:10―広河原(渡渉、昼食)10:45~11:30―休憩(1290m) 12:12~20―インクライン跡12:48―休憩(1525m)13:00~10=休憩(1700m)13:27~32=檜横手山14:15―テント場(2060m)14:35

二日目 曇り
 テント場7:30―休憩(2245m)7:58~05―布引崩8:40―布引山8:45~9:00―倉沢コル9:25―笊ヶ岳9:50~10:06―布引山11:03~13―休憩(シラビソ林2310m)11:40~45―テント場12:15~13:10―休憩(唐松林1480m)14:00~08―休憩(1050m)14:54~00―広河原15:10~25―15:55吊橋―林道(14:09 ―老平Ⓟ16:35~52=ヴィラ雨畑17:00~30

 時間 11:09(登り6:07、下り5:02)69%)、距離21.8km、標高差2629-485=2144m、累積標高差+2780m(片道)

4. 記録、感想
一日目
 山梨百名山のきつい山四座の一つ、笊ヶ岳に行くことになった。時間が長く標高差も大きいのでテント泊にした。
 前日雨が降ったので標高2629mの笊ヶ岳は雪が積もっていないか心配だった。途中、御殿場で富士山を見たら宝永山は白くなかったので大丈夫であることがわかった。
 テントを張る所は、寒さを考えて標高2021mの檜横手山にした。このため少しゆっくりの出発にした。御殿場から見る富士山は本当にきれい。惚れ惚れする。

 老平駐車場には30分遅れの9時に着いたため、駐車場は満車だった。北の沢出合付近より見る布引山は壁のようにそびえており、急坂で苦労すると思われた。空は青く天気は申し分ない。ザックは15kgで今日は重く感じない。天気がよく暖かくなってきた。


        北ノ沢出合付近標高510mより檜横手山と布引山を望む

 林道終点(標高580m)に廃屋があった。ここまで来るのが大変だ。ここから狭い山道になった。所々谷間には桟道がかけられておりしっかり整備されていた。 50分くらいで左岸の沢に吊橋がかけられていた。かなりゆれて怖いとの事であったが手すりが上まであり何のことはなかった。


        広河原手前タケ沢の吊橋

 少し行き雫の滴る狭い道(750m)をへつると崩壊地(標高765m)。上の崖が崩れたのだ。ロープが付けてあるが、手前側は土砂の流出が少なくしかも下らなければならないことや、踏み跡が崩れそうで緊張した。渡り終えてほっとした。


        崩壊地 標高765m 渡ってから振り返る

  標高840mで又雫したたる崖道をへつり、下に流れていた川と道が同じ高さになって広河原に着いた。広河原と言うくらいだからかなり広いのかと思っていたが、ちょっと広くなった大岩ゴーロの河原であった。前日の雨のせいか、少し水が多く岩を飛び移れるか心配したが、ちょっと狭い岩が見つかりうまく飛び移れた。
渡り終えてこれからの急登に備え早めの昼食にした。私は、弁当と鱒の寿司のおにぎり、Wakashiro君はスパゲッティでおいしそう。


        広河原の渡渉 ここから急登が始まる

 広河原からはジグザグのすごい急登、斜度35度位はある。道を登っていく。川の音がだんだん遠ざかる。小楢などの落ち葉を踏みゆっくり登る。一時間ほど上るとワイヤロープや滑車が散乱したインクライン跡に着いた。木にワイヤロープが食い込んでいた。標高1500mほどで唐松の植林地に着いた。唐松が黄色に紅葉していて青空と対比してきれいであった。


        急坂の尾根(標高1200m)より檜横手山と布引山を望む

 13時27分に小さいザックを背負った人に会った。7時に出発して11時に布引山に着いたとのこと。ザックが軽いがずいぶん早い人と感心した。布引山では、聖岳、赤石、悪沢岳などが良く見えたとのこと。明日の天気に期待する。
 アイゼンはいらないとのことで安心する。少しゆるくなってくると唐松やシラビソのうっそうとした檜横手山に着いた。小さな標識があるだけであった。コルより少し登った鞍部にテントを張った。登っているときは暖かかったが、止まると急速に冷えてきた。


        檜横手山鞍部でテントを張る        

 4時半にレトルトカレーとご飯の夕食。夕方になって手も足も冷たくなって来たのでテントにもぐりこむ。テントの中は暖かい。夜は、時々風の音がしたがテントはほとんど揺れなかった。あられのパラパラという音もして寒そうであった。

二日目
 昨夜七時から寝て、朝六時まで寝てしまった。急いでカップヌードルを食べる。おいておくとすぐにさめてきた。
 出発は大分遅れて7時30分になってしまった。テント場からは、小笊と笊ヶ岳が見えた。ここから又急登。下は少し凍っているようだ。急坂を二ヶ所登ると布引崩の縁に出た。
 崩壊地はいつ見てもすさましい。西側から風が上がってくる。天気がよければここで聖岳などのすばらしい展望地なのに。雲が出てきており何も見えない。残念。


        布引崩に到着 崖の縁を登って行く

 雪が着き白くなった木々の間を登ると布引山であった。三等三角点がひっそりとあった。山頂のすぐ横に三組のテントがあった。一つはもう撤収中であった。昨夜は寒くテントの中の水まで凍ってしまったとか。東側に富士山が見えた。東側は天気で早川町と思われるところまで見えた。雲はだんだん濃い雲になってきた。天気は良くなりそうにもない。


        布引山三角点


        布引山の北の稜線 標高2570mから富士山が見えた 

 でもせっかく来たのだから笊ヶ岳に行くことにした。私か先頭になり先に進む。標高2410mまでゆるく下り、219m登り返す。笊ヶ岳の登りはハイ松の尾根に代わりすんなり登れた。頂上は、山梨百名山とそれに対抗するように静岡県の大きな標識があった。三角点は見当たらない。晴れていれば、南アルプス全山の展望台なのに東側に小笊が見えるのみであった。富士山は見えない。せっかく来たのにすごく残念。
 


        笊ヶ岳山頂 二等三角点は見当たらない


        笊ヶ岳山頂より小笊を望む 富士山は見えない

 果物のゼリーをたべて引き返す。布引山では二組がテントを撤収中であった。布引崩は少しアラレが解けていたが、林の中に入ると土まで凍っておりすべる。注意していたがスリップしてしまった。テント場まで下るとかなり暖かい。レーズンバターパンとゼリーの昼食をとりテントを撤収。テントのマットの下は凍っていた。セーターを一枚脱いで下る。二組のパーティに会う。一組は布引山でテントを張るという。今夜は冬型の気圧配置で、寒気も入ってきているとの予報でかなり寒いだろう。我々の場所を教えてやる。この時期でも結構多くの人が登っているのだと実感。 
 下りは、ザックが軽くなったはずなのに重く感じる。急坂の段差が大きく足を曲げて下る。大腿四等筋が疲れてきた。


        布引崩の縁を下る 振り返って


 標高1400m程の沢の上部で切れ落ちたところから富士山がきれいに見えた。少し風が強くなってきた。休み休み広河原に下る。Wakashiro君もかなり疲れたようだ。広河原で少し休む。今回の登山もこれで終わりだ。
 笊ヶ岳は急登続きのきつい山であった。今回、展望が得られなかったので再度挑戦したい。ヴィラ雨畑の温泉に入り300号線で本栖湖を経由して帰った。


        広河原上部標高1425mから七面山と富士山がかすかに見えた
        下のダムは雨畑湖か


        広河原に戻って来た


コメント
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