ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

ティファニー・セッティング

2007年05月27日 | ジュエリー作品&試作品
今日のお題は、ティファニー・セッティングです。



単なる好奇心から、ワックスではなくメタルからティファニー・セッティングのリングを作ったことがたった一度だけありました。理由は、このセッティングの原理を理解したかっただけなのですが、この企画は無謀というか、いやはや大変でした。その時の作品がまだ手元にあったので記録のためにここに写真を残しておきます。鑑賞に耐えない駄作でお恥ずかしいですがお許しください。

なんとか、まぐれで出来たようなものですが、メタルワークでこのリングを作るのはこれが最初で最後だろうなと思います。こうしたものこそ、CADの得意分野だと思います。石座にさらに抜きをいれたり、いろいろ可愛く作れるようになりたいです。


斜め横から見たところ
(爪のV字部分の開きから光が入っている)


側面
(石が6本の爪に支えられて宙に浮いている)

リングと石座は別々に作ります。円錐状の石座とリングをぴったりすり合わせて、しかも完璧な水平を保ちながらロウづけをするのが至難の業でした。次に、石座を糸鋸でV字状に切り込みをいれて、王冠形に成型し、メインストーンをセットするのですが、今度は石が水平に乗るようにするのがまた一苦労でした。 

1つ1つの爪の裏側に溝を切り、その溝が台座の役目を果たしてダイヤのガードルがひっかかって乗っかる仕組みです。写真ではわかりにくいと思いますが、ダイヤはリング台の上には乗らずに6本の爪に支えられて宙に浮いています。

ティファニー・セッティングは、1886年にTIFFANY&CO.創立者の一人、チャールズ・ルイス・ティファニーさんが考案した、ラウンド・ブリリアント・カットのダイヤモンド用の石留めのスタイルです。6本の爪でダイヤを支え、横からも光を入るようにすることで、ダイヤをより一層輝かせるデザインで、どの方向から見てもダイヤモンドが美しく見えます。

120年もの歴史を経ても、今だに廃れることがない人気のデザインですから、ティファニーさんって、ビジネスの天才なだけじゃなくて、ホントにすごい発明家だと思います。(国際特許とっておけばよかったのに・・・)

ところで、私も最近知ったトリビア的知識なのですが、普段わたしたちは"ダイヤ"とか”ダイヤモンド”と何気なく言ってますが、正しいの呼び方は、"ダイアモンド"だそうです。英語のつづりは、Diamondですからそういや、そりゃ当然だ!!(笑)でも、つい"ダイヤ"って言っちゃうよなあ・・・

ご参考】宝石店のイイジマさんのブログより




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