ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

きせガラスに、桜咲く

2012年04月26日 | ガラス工芸・サンドブラスト


すでに東京のソメイヨシノは、すっかり、みずみずしい若葉が芽吹き、新緑の季節となりました。
東北地方はこれからゴールデンウィークにかけてが見ごろでしょうか。

きせガラスで、桜柄を彫りました。ほんとうはピンク色のお皿があれば嬉しかったのですが、今や、ピンク色のきせガラスは大変な希少品なのだそうです。濃いピンク色のきせガラスを作るために、レアメタルが原料として使われているそうで、そのレアメタルの不足による価格高騰で、この色のガラス器がなかなか出回らないそうです。

ちなみに、こちら↑が体験コースではじめて彫った桜です。希少なピンク色のグラスを使わせていただきました。

そして、今回のお皿です。色合いは地味ですが落ち着いていて、食器としてはよいのではないでしょうか。
彫刻というよりは、画を書いているような楽しさがあります。

きせガラスの段彫り技法は、濃淡やぼかしを自分の勘とセンスで入れていきます。(・・・って、私はそのどちらも持ち合わせていない!)

きせガラス自体、職人さんによる手仕事ということもあって、かぶせてある色層の厚さが均等ではありません。つまり、ムラがあるので、非常に難しいです。色層が薄くのっているところは、ちょっと油断すると、一瞬にして色が消えてしまいます。
まるで、湖に張った天然の氷の上を歩いているみたいなスリルです。

ゆえに、まったく同じ作品は作れません。
気に入った作品に出会うチャンスは、一期一会です。そこが手作りの良さなのかもしれませんね。