つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町、秋に暮らす虫々。

2022年09月24日 20時55分55秒 | 自然
                        
一般社団法人「日本昆虫学会」によれば、わが国に於ける「昆虫の概要」は以下のようになる。

<日本は南北に細長く,亜寒帯から亜熱帯までを含み,
 第三紀以降の複雑な地史や気候変動の影響を受けて昆虫相は非常に面白く豊かです.
 今後研究が進めば,種数は全ヨーロッパに匹敵し,
 北アメリカの60~70%に達すると考えられています.
 現在,およそ32,000種が日本から記録されていますが,
 実際には10万種以上いると推定されていますので,解明率は1/3程度にすぎません.>
(※(一社)日本昆虫学会HPより引用/抜粋)

今日は、数万~十数万種の虫たちのほんの一端。
散歩中に出会った秋の虫スナップを紹介したいと思う。



まずは「紋白蝶(モンシロチョウ)」。
秋桜--- コスモスの花に止まって蜜を吸っているところに遭遇。
人様の敷地内だった為うまく角度が付け難く、飛び立った直後。
完全にピントは合っていないが、躍動感を汲み取って欲しい。

白い翅に黒の紋、昔から身近に感じる種の1つだが、
実は「外来種」らしい。
原産地は地中海沿岸で、幼虫の餌・キャベツと一緒に上陸したんだとか。
空中を漂う姿は儚げだが、実は繁殖力の強いヤツなのである。



続いて「並揚羽(ナミアゲハ)」。
これもお馴染みの種だ。
鱗粉をまとった翅のデザインがとても美しい。

幼虫は、ミカン科の葉を食べる。
僕が生まれた家の裏には、独特の匂いを放つ「サンショウ」の木が生えていて、
毎年、アゲハ蝶の幼虫を観察した。
側面に目に似た模様を持ち、Y字型でオレンジの臭角を伸ばして威嚇する芋虫が、
どうして可憐な蝶に生まれ変わるのかと不思議に思ったものだ。



ご存じ「秋茜(アキアカネ)」、通称「赤とんぼ」。
体色が赤く上になっているのがオス。
体色が白っぽく逆さになったのがメス。
いわゆる交尾態である。
お取込み中のところを撮影させてもらった。

初夏、田んぼや水辺で羽化した成虫は、標高の高い山地に移動し夏を過ごす。
その間に淡い褐色の体が赤く変わる頃、再び人里へ降り産卵を行う。
「鮭」のような帰巣性があるのかどうかは不明だが、
来年の秋、彼らの子が津幡町の空を赤く染めるだろう。



最後は「小蟷螂(コカマキリ)」。
髪の毛のような細い触覚を備えた逆三角形の頭部。
スリムなボディを支える細長い中脚と後脚に比べ、
前方へ突き出した前脚は、太く大きい。
このファイティングポーズのようなシルエットが特徴的だ。

撮影した場所はバイパスの下を潜るトンネル。
周囲がコンクリートだからこの体色になっているのではない。
日本のカマキリは環境に応じて色を変えることはできず、
コカマキリは、元々茶褐色、黄土色、黒褐色などをしている。
まれに緑色のものもいて、個体差が大きいのだ。

スマホカメラを向け、しつこく何度もシャッターを切っていたら、
冷たく光る複眼でギョロりと睨まれた。



『おい、いい加減にせんかい』

し、失礼しました。
あまりにカッコいいので、つい夢中になってしまいました。
                       

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