一週間前は「日本晴れ」。
列島上空は高気圧が制し、雲一つない青空が広がっていた。
今日の予報は「雨時々曇り」。
低気圧が日本海をかき回し、遥か南海の台風が太平洋にうねりを起こしている。
一週間前、とある屋外イベントの仕事があった。
『先週で良かった。』・・・と胸を撫で下ろしている。
さて、そのイベントの開催地は、わが津幡町より40キロメートル余り南下した、
南加賀の中核都市・小松市。
白山(はくさん)連峰に源を発し、同市内を流れる梯川(かけはしがわ)の土手で、
懐かしい生き物と再会した。
「アカテガニ」である。

日本国内には、多くの蟹類が生息している。
ズワイガニ、ガザミ(ワタリガニ)、ケガニ、モクズガニ、サワガニなど、
食用として流通するのは、氷山の一角。
およそ800種を数える彼等の生息域は広い。
淡水域~汽水域~潮間帯~浅海から深海までもがテリトリー。
しかし、陸上を主な活動の場にするのは、本州ではコイツくらいかもしれない。
蟹の中でも乾燥に適応した「アカテガニ」は、水辺からある程度離れても大丈夫。
海岸、河口は言うに及ばず、湿地や標高の高い山間の森林でも姿を観止める。
浮力に助けられる水中に比べ、陸の移動は大変。
起伏に富んだ地形を乗り越えるためか?
コイツは「縦歩き」もこなす。
要するに、逞しいのである。

僕が子供だった頃、「アカテガニ」を捕りに連れていってもらった。
目的地は富山県だったと思うが、よく覚えていない。
大人達が『ここは火力発電所の近くで、温排水があるから蟹がいるんだ』などと、
話していた気がする。
朧気な記憶の中で、唯一ハッキリしているのは、
蟹を入れた青いポリバケツの中。
幾匹も折り重なってガサガサと蠢く様子をのぞき込む度、
一斉に真っ赤なハサミを振りかざした。
『囚われの身にはなったが、心まで支配されていないぞ!』
と言わんばかりに。

列島上空は高気圧が制し、雲一つない青空が広がっていた。
今日の予報は「雨時々曇り」。
低気圧が日本海をかき回し、遥か南海の台風が太平洋にうねりを起こしている。
一週間前、とある屋外イベントの仕事があった。
『先週で良かった。』・・・と胸を撫で下ろしている。
さて、そのイベントの開催地は、わが津幡町より40キロメートル余り南下した、
南加賀の中核都市・小松市。
白山(はくさん)連峰に源を発し、同市内を流れる梯川(かけはしがわ)の土手で、
懐かしい生き物と再会した。
「アカテガニ」である。

日本国内には、多くの蟹類が生息している。
ズワイガニ、ガザミ(ワタリガニ)、ケガニ、モクズガニ、サワガニなど、
食用として流通するのは、氷山の一角。
およそ800種を数える彼等の生息域は広い。
淡水域~汽水域~潮間帯~浅海から深海までもがテリトリー。
しかし、陸上を主な活動の場にするのは、本州ではコイツくらいかもしれない。
蟹の中でも乾燥に適応した「アカテガニ」は、水辺からある程度離れても大丈夫。
海岸、河口は言うに及ばず、湿地や標高の高い山間の森林でも姿を観止める。
浮力に助けられる水中に比べ、陸の移動は大変。
起伏に富んだ地形を乗り越えるためか?
コイツは「縦歩き」もこなす。
要するに、逞しいのである。

僕が子供だった頃、「アカテガニ」を捕りに連れていってもらった。
目的地は富山県だったと思うが、よく覚えていない。
大人達が『ここは火力発電所の近くで、温排水があるから蟹がいるんだ』などと、
話していた気がする。
朧気な記憶の中で、唯一ハッキリしているのは、
蟹を入れた青いポリバケツの中。
幾匹も折り重なってガサガサと蠢く様子をのぞき込む度、
一斉に真っ赤なハサミを振りかざした。
『囚われの身にはなったが、心まで支配されていないぞ!』
と言わんばかりに。
