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つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡短信vol.15

2016年04月09日 14時26分59秒 | 津幡短信。
自分の目で見た、津幡町に関するごく短いニュースの不定期通信。
今回は2本立て。 まずはこちらから。

【久方の光のどけき春の日に静心なく花の散るらむ】



金沢に満開宣言が出てから一週間近く。
数日前に空から齎された「花散らし」の雨と風によって、
染井吉野は花の見頃を終えようとしている。
代わって顔を覗かせて来たのが、若葉。
いわゆる「葉桜」への移行が進んできた。
これはこれで、趣きがある。
取分け、葉の色にほんのりピンクが混ざった代わり端は何とも初々しい。
葉桜は、花を惜しむ気持ちと、若葉を愛でる思いが交錯した初夏の季語。
早くも春は、次の季節にバトンを渡す準備を始めたようだ。
旧・津幡小学校前庭の池では、オタマジャクシが泳いでいた。


【風吹けば峯にわかるゝ白雲の 行きめぐりてもあはむとぞ思ふ】


おやど橋の袂の一角。
かなり築年数が経ったであろうプレハブの車庫が撤去されていた。
建て替えるのか、あるいは、別の目的地に転用されるのかは分からない。
ともかく、キレイに上物が取り除かれていた。
エリア内に足を踏み入れてみたところ、
長く車庫の陰に隠れていた倉庫が露わになっていた。

ガラスの向こうには、積み重ねられた古い酒樽。
一体どれだけぶりに人目と陽の目を見たのだろう?
何しろ僕がこの光景を目撃したのは、小学校低学年の時分。
すっかり忘れていた存在に突然再会し、軽い驚きを覚えた。

<津幡短信vol.15>
コメント
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