つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

目立ってこそ花。

2016年02月20日 20時48分49秒 | 自然
僕は、裏方を好む人種だ。
自ら先頭に立って物事を進めるよりも、
陰で実務を引き受ける方が性に合っている。
冠婚葬祭や行事などでは、そうも言っていられない場面もあるが、
常々、出来る限りひっそりと暮らしてゆきたいと考えている。
幸い容姿は平凡だし、殊更に目立つ心配はない。

一方、世の中には、看板として自ら表に立つ事を厭わない方もいる。
例えば、役者、芸人、ミュージシャン、政治家、スポーツ選手、
オーナー経営者や、水商売のホステス(ホスト)などがそれだ。
衆人の注目を集め、顧客を獲得するべく頑張る。
それって、素直に「凄い」と思う。
多岐に亘るジャンルで活躍する彼等を、少々乱暴に総称すれば
「タレント」となるだろうか。

…そんなタレントは、自然界にもいる。
 
例えば、冬枯れに咲く紅梅がそれだ。

虫に花粉を運んでもらい受粉を果たす植物にとって、虫は大切なお客さん。
その袖を引くために用意したのが、花だ。
色や香りで興味を誘い、お目当ての客が入りやすいようプロポーションを整え、
無事に訪問が叶えば、お礼に蜜や花粉でおもてなし。
客層を絞り込もうと、わざと構造を複雑にした敷居の高い種類も多い。
花は、顧客を獲得し、満足させるために咲くタレント。
「目立ってこそ」存在意義があるのだ。

特に、まだ春浅い時期に咲く梅は、デビューしたての新人タレントのよう。
フレッシュで鮮烈な印象を与えてくれる。
コメント
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