芝居でも落語でも余韻を残す”間”と云うものが大事と
先代の方達は語っています。
”対話”でもそうです。”間”によって伝わる思いの深さは文を越えるでしょう。
こんなお話しを聞きました。
其の壮年は運命に疲れ果てていた。何をやってもうまくいかない。
一家の柱としての責任がのしかかる。しかし、先は見えない。
もがけば もがくほど泥沼にはまっていく。やけっぱちの気持ち。
ある日、其の壮年と苦楽を共にした友人が訪ねてきた。
そして、話しかけた。「久しぶり」----暫く合わない間の君は ----------
ずっと、頑張ってきたんだね!」
その壮年の目から涙が---彼はこらえきれず男泣きした。
此処に、自分を解ってくれる人がいた。
解って貰えたという涙。励ましに言葉はいらない。
顔を見て黙ってうなずく。それが大切なのです。