その患者はいつもトラブルをおこしていた。
治療室に入ると、小言を言っては看護師に杖とバックを放り投げる。
そんな状態なので、病院のスタッフからは敬遠される存在。
しかし、ある時看護師の一人が気が付いた。その患者の心の中を。
待ち時間のストレスや、病気を抱える不安、治療の副作用------。
その看護師はまず自分が変わろうと思った。
その患者を病室で見かけると、長時間待たせる事を謝り笑顔で話しかけた。
1年を過ぎたころ、その患者の態度が変わってきた。
声を荒立てなくなり、杖とバックを横に於いて治療を受ける様に。
どんな相手にも必ず”善心”が在るのです。
その為にはまず自分から行動を起こす事です。粘り強く。
その「勇気」と「忍耐」が相手の心の扉を開き”善心”に届くのです。