其の壮年はある日異常な睡魔に襲われた。救急車で病院に運ばれた。
目が覚めるとガラス張りの部屋のベットの上。病名は「電撃性紫斑病」
感染による敗血症で、手足や皮膚等が急激に壊死していく珍しい病気と。
命は助かったが両手両足は切断しなければならない。
それからがその壮年の心の戦い。
絶望、恐怖、未来に対しての悲しさ--‐舌を噛んで嗚咽をこらえた。
”義手””義足”頭では解っていても心が付いていかない。
しかし、慣れるしかない。
その答えを探すまでどれ程の時間がかかった事だろう。
彼は「起きた事には意味がある。また、意味を見出し見つけていく」
その言葉が支えとなった。
そして、この身体になったから見えてくるものがあると。
彼は勿論失望はしました。でも絶望はしなかったのです。
今、その身体で出来る”人の為の道”をひたすら走っているのです。
胸が熱くなるお話しです。