花の公園・俳句 ing

日本は素晴しい花の国。美しい花々と公園、四季折々の風景を記録したいと思います。我流の俳句は06年3月12日からです。

トゥスネルダは 古代ゲルマンの姫

2023年01月30日 08時10分14秒 | ばら     
サーモンピンクの八重咲きのバラ、トゥスネルダ 
Thusnelda (Hybrid Rugosa) 。

ハマナス系で棘が多く、強香性、通年返り咲きです。

本格的にハマナスを用いた耐寒性育種に取り組んだ
ドイツの育種家ミュラーの作出で、代表的な品種は
この ‘トゥスネルダ’(1886)と ‘コンラッド・フェル
ディナンド・マイヤー’(1899)などです。

作出者 ドイツ  Dr. Franz Hermann Müller 1886年。

タキトゥスの「ゲルマニア」に登場する Thusnelda (10 BC頃 – AD 17) はゲルマン諸族の中で親ローマのケルスキ Cherusci 族の、セゲステス王の姫です。ケルスキ族の若者アルミニウス Arminius は父により子供のころからローマ軍団に預けられ、成長して司令官に昇進しました。しかしゲルマンに目覚めて反ローマに転向し、AD9年のトイトブルグ森の戦いで ゲルマン部隊を率いてローマ軍を破り、そののちトゥスネルダを奪って結婚しました。トゥスネルダ自身も親ローマの父と仲良くなかったのではないかと思われます。
AD15年にトゥスネルダは、父セゲステスを包囲したアルミニウスをゲルマニクスのローマ軍が撃退した時、セゲステスからゲルマニクスに引き渡され、AD17年の凱旋式に、出産したアルミニウスの子とともに捕虜として連行されました。アルミニウスはローマと闘い続けましたが、トゥスネルダを失ったことを悲しみ、その後生涯結婚しなかったということです。

シューベルトの2重唱曲「ヘルマンとトゥスネルダ」は、Wikipedia 英語版によると、1752年の Friedrich Gottlieb Klopstock によるアルミニウスを称揚する詩に、シューベルトが1815年に曲を付けたものです。ヘルマンとは、16世紀にヨハネス・ターマイアとマルティン・ルターがアルミニウスに名づけたのだそうで、ゲルマン民族の歴史を感じさせます。
   
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   (千葉県佐倉市 佐倉草笛の丘バラ園 2013年5月14日)
   (岐阜県可児市 岐阜花フェスタ記念公園 2021年5月14日)




上3枚は 佐倉草笛の丘バラ園 2013年5月14日。

下2枚は 岐阜花フェスタ記念公園 2021年5月14日。
花弁にしわがほとんどないのは珍しい。


コメント
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