マラケシュの町外れに巨大なスーパーマーケット”マージェンヌ”があった。アトラス山脈を越えると一体どんな状態なのか判らないから、野菜、果物、パンなどしっかり買い込んだ。ここでもディーゼルを満杯にして10時にマラケッシュの町を後にした。
町を出てもあたりは辺りは真平らでオリーブ畑や野菜畑が整然と並んでいる。遠くの山が白く輝いて雪なのか岩なのかといぶかりながら数十Kmを走り望遠で写してみた。確かに雪山に違いない。アトラスにも雪が降るなんて思いがけず、緑で覆われた谷間や日干し煉瓦で造られた平らな家々の集落を見ながら山すそからゆっくり登っていった。
急カーブの道端に色鮮やかな石をお土産に売っている。アメジストやルビーのつもりなのだろうが、私たちにはチュニジアで苦い経験があるから絶対停まらない。チュニジアの田舎道で数軒の土産小屋があってそこで一塊の紫水晶を5ポンドくらいで買った。喜んで持ち帰ったが、娘がこれはまがい物と指をなめて石をこすると色が落ちた。色ガラスでもなくガラスの上に紫色をかけただけ。あんなにがっかりしたこともない。
12時近く道端でコーヒー休憩にした。ローカルのアラブ人が通りすがりに話しかけ、はじめはお金を欲しいといっているのかと思ったが、乗せて欲しいといっているようだ。
断ったがここから先は急坂で一面の雪山、あの男性はこの山を歩いて越えるらしいと気の毒になった。辺り一面は雄大な雪景色、道路だけは雪も氷もなく九十九折の急坂をのろのろと登っていった。これでもかこれでもかと思うほど上り坂が続いて時々お土産店があったりする。
やっと下り坂になってくると急速に雪は消えてきた。アトラス山脈を越えると道は平坦になりほとんど水の無い川に沿って、ワルザザートへの一本道が延びていた。
ワルザザートはアトラス南部では相当大きな町でここへはバスか飛行機でしか来れない。
この町は1920年、フランス軍が最前線基地を築いたところから発展し、ここはサハラ砂漠の入り口といわれている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます