キャンプサイトからバスに乗り、90分有効のチケットを買った。一人一ユーロで地下鉄もバスも有効。市内交通費はアテネのほうがロンドンより格段に安い。バスの終点から地下鉄で、アクロポリスのふもとに着いた。ここのパルテノン神殿といえば、たとえギリシャにきたことのない人でも、写真を見たことのない人はいないはず、世界的に有名だからすごく期待して行った。
このアクロポリスの周囲を赤と白のおもちゃのような観光電車が走り回っている。ヨーロッパの有名観光地には何処でも見られる風景だ。
アクロポリスの丘は観光客で満ち溢れていた。あいにく黒雲が低く立ち込めるこの日はパルテノン神殿も白さを発揮しようがなく、工事現場のような枠組みに大いに幻滅、期待が大きすぎたせいか、ずいぶんがっかりした。しかしこのアクロポリスの周囲だけでものすごい量の古代遺跡がある。ここをゆっくり見ていると時間がどれだけ有っても足りない。パルテノン神殿の屋根は全部落ち、今現在は再興の工事を行っているのかわからないが、丘のふもとの古代アゴラ内に有るヘファイストス神殿はギリシャ国内ではもっとも原型を保っている。
アタロスの柱廊博物館はやはり古代アゴラ内にあるが、ただひとつ完全に再現され真新しいように見える。このような巨大で素晴らしい建築物が何千年も前に建てられたというのは驚きだ。館内にはここで発掘されたほとんどのものが展示されているという。当時はこの建物の前が一番人通りの多い所だったという。
古代アゴラから出た通りで昼食にレストランを物色、ストリートいっぱいにテーブルといすを出しているから食事中の人たちの食べ物が見える。一軒の店で若い二人が食べていた魚の寄せ集めフライがおいしそうだったのでここに決めた。二人分のフライとサラダ、パン、ビール小瓶2本で35ユーロは高い。しかし食事はとってもおいしかった。
食後はにぎやかな通りを無名戦士の墓へ向かってそぞろ歩き、道端ではアフリカ人らしい若者たちが偽者のブランドハンドバックを並べて売っている。
無名戦士の墓の前にはエウゾナスという民族衣装を着た兵士が二人たっていて30分ごとに持ち場を交代する行進がある。足を高く上げる不自然な行進方で下穿きが見えるほどだった。ここから国立庭園を通りゼウス神殿で写真を写している間に真っ黒の雨雲は耐え切れなくなったように、土砂降りになってきた。このゼウス神殿はかって104本の柱が立っていたという。現在は15本しか建っていないがその高さには息をのむほどだ。
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