スペインの北部には西から東に向けて、2200から2500メーター級のコーディリエラ・カンタブリカ山脈がそびえ、どの山の峰も3月といえども白銀が輝く。気温は低く南スペインとは10度以上の温度差があった。それでこの夜キャンプしたアグイラ・デ・キャンポーのサイトは松林の中で色を添える花一つなかった。
スペインのキャンプサイトはポルトガルよりも各段に高いが、値段に比して設備はよくない。このサイトも19.1ユーロもしたのにシャワーもなく、食器洗い場も洗面所にもお湯も出ない。夜間はトイレの電気もつかず、これならどこかの空き地で野宿するのも大して変わりない。ただ電気をひいているからテレビが見られ真夜中までNHKを見ていた。
このサイトの犬はかまって欲しいのかキャンパーの周りをうろうろし、外に出てみると入り口で脱いだ突っ掛けが片一方だけ無い。”あのいたずらめ”と追いかけていったら50メータほど離れた彼の住処の前に放ってあった。キャンパーの窓から洗濯物を干したら飛び上がってティーシャツを引き落とし、どこかへ引きずってゆこうとする。私が怒るものだからこのいじけた目つきがおかしい。
このアグイラーの町は城下町で城のふもとに城砦で囲まれた旧市街が見えた。しかし天気が悪く寒くて観光どころじゃない。サンタンデル目指して風雨の中を走った。
サンタンデルの郊外にあるキャンプサイトへ行ってみた。受付が閉まっていて英国ナンバーのキャンパーが4台停まっていた。たまたまシャワールームから出てきた婦人が、”こんなに高くてひどいところは無い’”電気代4ユーロで電圧が低くてお湯も沸かせず、シャワーはコントロールが利かなくて熱湯か冷水、そして一泊27ユーロもする”という。
諦めてサンタンデルの町の中心へ行くことにした。
途中に犬を預かるホテルなのかそれとも捨て犬の収容所なのか金網の向こうにたくさんの犬が居ていっせいに吠え立てた。捨て犬にしてはどの犬も立派だけれど、預かっている犬をこんなに一緒くたにして置くのはおかしい。
帰国の前夜はこの宇宙船のようなスポーツセンターの駐車場でキャンプして、翌日夕方サンタンデルから出航した。豪華なフェリーだけれど、24時間のうち20時間くらいは寝ていたから、あまり思い出が無い。
翌日18日の夕5時半にポーツマスの港に着き、一目散にロンドンへ向かった。あたり一面桜と水仙が満開で久しぶりの夕焼け、やっぱり英国はいいなーと感無量だった。
4ヶ月半にも上る今回の旅でも帰宅してみれば、まるでどこへも行かずにずーと生活していたような気がする。まずは無事に帰って来れたことに二人で乾杯!!!
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