Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

雪割草と奥能登の思い出

2021-03-20 16:50:31 | 思い出

私が毎日楽しみにしている日本からのブログに 髭爺さんのお散歩日記(https://blog.goo.ne.jp/21434higejiisann3/e/9833eaed2b6b251aaeefa465eaf2d0d8?fm=entry_awp)がある。

毎日素晴らしいお花の写真と子供たちの絵を見せてくれる。

その記事の中に雪割草の写真があった。彼の記事によれば北陸地方の山林に自生する花とのこと。父が田舎の駐在所周りの警察官だったため、小学生1年生から高校を卒業するまで奥能登各地を転々としていた私には、雪割草は全くどこでも見られる花だと思っていた。雪解けが終わりかけの頃、ぜんまいやみずぶきなど取りに行くと、林の水気の多いところには一面花が咲いていた。そんなことを思い出し、髭爺さんのブログにお邪魔してコメントを書かせてもらった。

そして今朝5時急に目覚めて目がさえて眠れず、あの花をどこかで見たようなとコンピューターに入れてある写真(2003年から現在までの)を調べ、2013年3月ポルトガルからスペイン、フランスを経て英国へ戻る間に、一日ピレニー山脈の谷間の自然公園を訪ねた時を思い出した。

 

冷たく澄んだ雪解け水が流れる川渕を上流に向かって歩くと、道端の草むらに懐かしい花が咲いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2004年から昨年までヨーロッパのほとんどの国をキャンピングカーで廻り、見かける花をいつも写真に写していたが、この雪割草はこのスペインで見たのが初めで最後だった。

それが昨年春わが家の前庭に小さな紫の花が2輪咲くようになった。植えた覚えがないのにどこから種が飛んできたものか。

 

 

このプリムローズもこのピレニー山脈の道端で写真を撮ったものだが此花はヨーロッパ各地の道端の春を飾る。わが家の庭にも数年前から一株花が咲き始め、今では庭のあちこち石畳の間などでも大きくなって花を咲かせている。

さて奥能登での懐かしくおかしい思い出。

私が高校生2年、3年を過ごしていたのは三井駐在所、ここは中能登穴水と輪島を結ぶ深い山の中で、2両編成の電車で輪島高校へ通学していた。

海辺の町村ではあまり雪は積もらないが、この山中、雪深く三井中学へ通学する中学生たちは3-4里もある自宅から通ってこれない。それで冬の間中、駐在所の隣にある町役場に20人くらいの中学生が寄宿していた。町役場ではトイレはあるが風呂が無くて、わが家の風呂を提供して1週間に1-2回入っていた。

2歳年下の弟はこの中学へ通っていたが、勉強嫌い。雪が深くなると父と二人でかんじきをはいて兎とりに行ったものだ。早朝ウサギの足跡を追って山中に入り針金で作った罠をかける。翌朝見に行って罠が首にかかって死んだウサギを持ってきて、その夜は確実にウサギ肉のカレーになった。

ウサギは雪深くなると食べるものが無くなって、雪の上に突き出ている杉苗の上を食べる。するとせっかく植林した若い杉苗は伸びなくなるため、町役場ではウサギの耳をそろえて持って行けば100円くれた。これは弟にとって素晴らしいお小遣い、毎朝学校へ行く前、せっせと山へ入って行った。

有る日の夕食にカレーライスの肉が違う。父母はにやにやしている。聞いてみれば鶏肉だという。どうして???と聞いてやっと判ったのが・・・・

その朝も弟は罠を見に行ったが、ウサギは罠ごと消えていた。あたりには狐の足跡、弟はその足跡を追って雪山を歩き、ある木の下に雪をひっかいた後があった。

雪を掘り起こしてみると、中から出てきたのが鶏だった。狐がどこかから盗んできて隠したものらしい。それでウサギの代わりのその夜はチキンカレーだった。


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コロナ・ワクチン | トップ | 48年目の結婚記念日 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
玲子H様へ。 (りくすけ)
2021-03-20 22:03:26
お邪魔します。

野趣横溢、野兎のカレーですか。
今ではなかなか食べられないかもしれません。
個人的なジビエの思い出としては、
ツグミですね。
甘辛いタレでこんがり焼いた野鳥の滋味は、
忘れられません。

雪割草。
先日、輪島温泉郷の方々に会い、
猿山岬「雪割草まつり」の話を聞きました。

輪島・三井。
鉄道は廃線になって久しい山間の里。
毎年、獅子舞見物に行くのを楽しみにしています。

では、また。
変種が日本原産? (ひげ爺さん)
2021-03-21 13:29:06
玲子さん、こんにちは。

ブログを拝見しました。
玲子さんが子供の頃から見ていた雪割草、見間違えるはずは有りませんよね。
間違いないですね。

こんな解説を見掛けました 
《ヤサシイエンゲイ》… ユキワリソウ(雪割草)の仲間はヨーロッパ、
アジア、アメリカに約10種類が分布する、毎年花を咲かせる多年草です。
その中のひとつにヨーロッパ原産のヘパティカ・ノビリス〔H. nobilis〕という基本種があります。
余談ですが、ノビリスはラテン語で「高貴な」という意味です。

日本には、分類上その変種にあたるミスミソウ〔var. japonica〕、
オオミスミソウ〔var. magna〕、スハマソ〔var.variegata〕、
ケスハマソウ〔var. pubescens〕の4つが分布し、
これらがユキワリソウの仲間として親しまれています。
主に山間部の落葉樹林の林床や傾斜地に自生しますが、
野生のものはめっきり数が減っているようです。

↑…と記述されています。
基本種は北半球の温帯で、日本に咲く雪割草はその変種?
それが日本原産という事でしょうか?
学者ではないので、あまり深く考えないようにします(恥ずかしい・笑。

奥能登での懐かしくおかしい思い出
ウサギ肉のカレー? 楽しく読ませてもらいました。
>ウサギの耳をそろえて持って行けば100円くれた
ひげが小学生の頃、ネズミのシッポを持って行ったら
幾らか貰えたって事が有りましたねぇ(笑。
Mrs (玲子H)
2021-03-22 09:10:14
くりすけ様 いつもコメントありがとうございます。
私は金沢生まれですが、輪島は私の故郷みたいです。でももう30年近くも行ってないので輪島や金沢のみならず日本がどう変わったかなど想像もつきません。
輪島に温泉郷などありましたか?能登線が廃止になった後一度だけバスで輪島まで行ったことがあります。煙がひどかった汽車や電車の思い出はいっぱいあります。
Mrs (玲子H)
2021-03-22 09:18:36
髭爺様 いつもながらの楽しいコメントありがとうございます。お花に関してはすべて貴方に聞けば判るような頼もしいお方ですね。
ネズミのしっぽにお金をもらったとの話で思わず笑ってしまいましたが、その昔ペストが蔓延した時に鼠退治にしっぽで奨励したのですってね。
これからもたくさん教えてください。有り難うございます。

コメントを投稿

思い出」カテゴリの最新記事