当人ロレンスが自ら書いた『知恵の七柱』という長大な(全五巻)アラブ反乱の記録が網羅された著書がある。
寄ってたかってのロレンスへのイメージ作りに加担するより、本人が書いたものなら多少なりとも真実が見える
のでは、との淡い思いで映画を観た後に読んでみたことがある。(平凡社刊・田隅恒生訳)
映画での場面を彷彿させるアラブ反乱の記述に圧倒させられると共に、三枚舌外交の詳細などの記述
もあり、またロレンスの内面を探る文学的評価もされている価値のある著書でもあった。
ISなど過激な集団の言い分も、三枚舌外交の一つであるサイクス・ピコ秘密協定以前の状態に戻せという。
≪三枚舌外交≫
~アラブへは ~アラブがトルコ領から自ら解放した地域に英国政府は干渉しないとした約束
~フランスへは ~西アジアのアラブ地域を戦後英仏が山分けした(サイクス・ピコ秘密協定)
~シオニストへは ~シオニストがパレスチナにナショナル・チーム(民族的郷土)を建設するのをイギリスは承認
・支援する(パルフォア宣言)
この辺のことを 『知恵の七柱』 でロレンスはこう記している。
(四巻・第九部最後の努力を考える・第百十五章・和平交渉より抜粋)
≪ 戦争がわれわれの希望どおりに推移すればサイクス・ピコ協定の扱いが対象地域によって一様では
ないと思わせる、同協定に対する新しい試金石だった。少なくとも、これは同協定をすべて
暫定的なものと見せる役割を果たし、喜んだアラブ人はこの新しい言葉をシリア中に流布させた。≫
・・・・・・・・・
≪ 英国人は、落ち目のトルコに救いを差し伸べるとともに、何本もの手のある猿のような英国が
もう一本の手がしているのを知らないのを、また英国という国は味方がいるかぎりいくらでも
約束をすることができるのをわれわれにまる出しにした。
そして、英国人はシャリーフには文書Aを、自分の同盟国にはBを、アラブの委員会にはCを、
そして新勢力ロスチャイルド卿には文書Dを、同時に放ったのである。≫
アラブ・中東での紛争の原因はイギリスの三枚舌外交(四枚舌?)にある、などとよく論じられている。
猿知恵と言ってしまえば これも猿に失礼なりや。 大国のそれは悪知恵というのだ!
こんな猿もいるのに(クリック)
寄ってたかってのロレンスへのイメージ作りに加担するより、本人が書いたものなら多少なりとも真実が見える
のでは、との淡い思いで映画を観た後に読んでみたことがある。(平凡社刊・田隅恒生訳)
映画での場面を彷彿させるアラブ反乱の記述に圧倒させられると共に、三枚舌外交の詳細などの記述
もあり、またロレンスの内面を探る文学的評価もされている価値のある著書でもあった。
ISなど過激な集団の言い分も、三枚舌外交の一つであるサイクス・ピコ秘密協定以前の状態に戻せという。
≪三枚舌外交≫
~アラブへは ~アラブがトルコ領から自ら解放した地域に英国政府は干渉しないとした約束
~フランスへは ~西アジアのアラブ地域を戦後英仏が山分けした(サイクス・ピコ秘密協定)
~シオニストへは ~シオニストがパレスチナにナショナル・チーム(民族的郷土)を建設するのをイギリスは承認
・支援する(パルフォア宣言)
この辺のことを 『知恵の七柱』 でロレンスはこう記している。
(四巻・第九部最後の努力を考える・第百十五章・和平交渉より抜粋)
≪ 戦争がわれわれの希望どおりに推移すればサイクス・ピコ協定の扱いが対象地域によって一様では
ないと思わせる、同協定に対する新しい試金石だった。少なくとも、これは同協定をすべて
暫定的なものと見せる役割を果たし、喜んだアラブ人はこの新しい言葉をシリア中に流布させた。≫
・・・・・・・・・
≪ 英国人は、落ち目のトルコに救いを差し伸べるとともに、何本もの手のある猿のような英国が
もう一本の手がしているのを知らないのを、また英国という国は味方がいるかぎりいくらでも
約束をすることができるのをわれわれにまる出しにした。
そして、英国人はシャリーフには文書Aを、自分の同盟国にはBを、アラブの委員会にはCを、
そして新勢力ロスチャイルド卿には文書Dを、同時に放ったのである。≫
アラブ・中東での紛争の原因はイギリスの三枚舌外交(四枚舌?)にある、などとよく論じられている。
猿知恵と言ってしまえば これも猿に失礼なりや。 大国のそれは悪知恵というのだ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/9e/2fb2676bbca2c8f85020e10d0d8e11cf.jpg)
こんな猿もいるのに(クリック)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます