スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

科学と宗教 パートⅡ

2014年07月15日 | 雑感
この世を形成した進化論は 『適者生存・優勝劣敗・弱肉強食』 この三つで柱で成り立っているといわれる。

今から155年も前、そのダーウイン『種の起原』は出版されたが、初版本はその翌日には売り切れたとのこと。

欧米で一大センセーションを巻き起こし、天才だと称賛する意見と、ただちに発行禁止処分にすべきだとする意見が真っ二つに別れたという。

勿論後者の意見は<聖書の教えをかたくなに守る>人達だ。

今では科学を全く信じていないキリスト者はいないようではあるが、それ以上に聖書を信じるということか。

進化論もいわれてみれば科学の理論だ。

ダーウインが名付けた「自然選択」(自然界では常に新しい種が生れ古い種が滅ぶ)というものが、人種の違いにも
及ぶという考えの思想 ≪社会ダーウイニズムと呼ばれていたようだ≫ をもって戦争と暴力に使った人がいた。

あのナチスのアドルフ・ヒトラーだ。

人種には「優等人種」と「劣等人種」二つのタイプしかないと信じていた。
ドイツ人と一部の白人が「優等人種」でユダヤ人、アフリカ人、アジア人、東ヨーロッパ人などは「劣等人種」だというのだ。

この思想は、第二次世界大戦と、ユダヤ人の大虐殺へと繋がっていったのである。

ナヂはアーリア民族伝統のハーケンクロイツ(卍マーク)をシンボルとした。 アーリア民族とはゲルマン・北欧民族のこと。

アーリア人の流れはこうなる。 紀元前数百年原始インド・ヨーロッパ語族といわれる民族が西へ東へと分かれた。

インドやイラン高原に進出したアーリア人は、バラモン、ヒンズーそしてゾロアスター教を生み、ヨーロッパへ進出したアーリア人はゲルマン・北欧神話を形成。それぞれの地域で民族宗教を変質させ、イスラムやキリスト教へと改宗、生き残っていった。
  
このアーリア民族至上主義がナチスの支配思想となり、古代アーリア民族の英雄・ザラスシュトラの研究や、ナチ親衛隊の機関として≪アーリア民族遺産研究協会≫などを設立。 組織的に劣等人種としてのユダヤ人・スラブ民族などの抹殺を図るようになっていったという。

勿論、ナチスの暴挙はこれら民族主義だけでは到底言いつくせないが、この思想が根底にはあったようだ。

アーリア民族・ゾロアスター教の英雄(ザラスシュトラ)下記当ブログ参考に。

ザラスシュトラ(クリック)

ニーチェ著『 ツァラトゥストラはかく語りき 』のツァラトゥストラはザラスシュトラのこと。

ニーチェやの権力志向哲学ガ、ナチスのアーリア民族至上主義を推し進めた指針となったことは言うまでもない。


進化論は自然界にある動植物だけではなく、人間社会もそうなのか。  

進化論には大きな誤解があって、確かに人間は動物の一種で、その動物としての人間にもあてはまるが、
社会での人間生活までを定めている自然の法則などは存在しない。
 、、、と。
                  アイリック・ニュート著『世界のたね』副題(真理を追いもとめる科学の物語)より。


「 科学の理論ですべての問題を解決しようとしてはならない 」 ということなのか。