Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

日曜日のお散歩

2008-02-10 14:56:46 | ロンドン

お天気も良いし、ランチの素材探しも兼ねてお散歩に。まずは、本で見つけたVillandry(http://www.villandry.co.uk/about/)まで歩く。とっても立派な店構えである。期待に胸を膨らませた私だったが、結局お店の中をじっくり見て回っただけで出てきてしまった。

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そこで先々週も訪れたMarylebone high st.へ戻る。何となくシェーブルのサラダが食べたくなって、Waitroseへサラダの素材を見に行くが、良いものが見つからなかった。

Dsc00477 どこで野菜を仕入れよう?と困りながら歩いていると、何と「日曜市場、この先10時~14時」という看板が!素晴らしい野菜が手に入った(写真はLa Fromagerieの隣のお肉屋さん。ここも有名らしく、道行く人がみなここの袋を持っていた)。

Dsc00478 あとはチーズ。La Fromagerieのおじさんに、シェーブルサラダを作りたい、というと、5~6種類のチーズを味見させてくれた。意外とインパクトがない。最後に食べたものは本当に味がない。。。と思い、おじさんに「味がない!」というと、今の時期ヤギは干草しか食べられないので、ミルクが薄いとのこと。Paqueを過ぎて子供を育てるようになると、美味しいチーズができるとか。

このおじさん、Dijon出身とのこと。日本ではチーズが高くて。。。とぼやくと、最近は日本や中国がチーズを全部買ってしまうので、品薄でこちらでも高いんだ、と逆襲されてしまった。

それにしても、「美味しい」と思うものを扱うお店の周りではなぜかフランス語の会話が良く耳に入るように思うのだが、気のせいだろうか?


Paxton & Whitfield@London

2008-02-09 21:47:29 | ロンドン

先週購入したブーツの手入れ道具を購入すべく、Jermyn St.のJohn Lobbへ向かった。薦められたクリームを購入し、ぶらぶらと通りを歩く。

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すると、チーズ屋さんが目に入る。Paxton & Whitfield(http://www.paxtonandwhitfield.co.uk/index.php)。先日La Fromagerieでも購入したBrie de MeauxとBrie de Melunが大理石のチーズ台に。この間はMelunはいまひとつ、と感じたが、今日はこちらの方が良い熟成状態にあるようだったのでこれを購入。

チーズに合わせるジャムも売られていた。チーズにあわせて、というよりはヨーグルトのお供に購入。ブラックチェリーはヨーグルトにあわせるのが大好きで、白イチジクのジャムはあまり見かけないし、洋梨とバニラのジャムはHidemi Suginoを思い出して。。。とそれぞれ何かと言い訳をして購入。どんなお味かしら?


英国におけるフランス菓子

2008-02-09 21:22:30 | ロンドン

このBlogでも何度か紹介したWilliam CurleyのDessert Barへ行って来た。

最初の驚きは、「人がいない」である。確かに午後2時過ぎ、お茶にするには少々早いが。。。

Ritzと比べるべく(?)ミルフィユとエスプレッソを注文。感想は、重すぎる-ポールボキューズの料理のようだ-。クリーム(チョコレート+メレンゲ風の白くて軽いクリームの混合体)がこれでもか、と挟まれている。パイ生地も厚く、表面がひどくしっかりカラメリゼされて重い。これに、カラメリゼ(カルバドス入)されたリンゴ、バニラアイスクリームである。1日の所要カロリーを一皿で取った感じだ。

Dessert Barということで、作業は目の前で展開される。また、フルーツタルトの製作も見ることができた。はっきり言おう。かなりおおざっぱである。焼き菓子は美味しいWilliam Curleyでこのレベルである。

そのパティシエと話をしたところ、やはり英国ではフランス菓子はようやく認知され始めたところだという。日本人の目に「ケーキ屋さんのケーキ」として映るフランス菓子は、ロンドンではまだ稀で、淘汰も進んでいないに違いない。

私の後にDessert Barに座った二人組も日本人だった。フランス菓子風のケーキは、日本人には人気があるようだ。しかし彼女達も、一口目は「美味しい」と言ったものの、後が続かなかった。

英国人の血を引く友人が言っていた。「量が大事」。日本と英国の違いなのかもしれない。


東京24区

2008-02-03 17:25:40 | パリ

今回のParis旅行、航空料金の安い時期だからなのか分からないけれど、とにかく日本人を沢山見かけた。

まずは到着したParis Gare du Nordにて。同じくLondonから観光に来たらしい日本人に声を掛けられる。

Patrick Rogerで買い物をしていたら、後から入ってきた人達も日本人だった。

Hのお店ではいつも、日本語で商談をする声が聞こえる(多分LVでも。どちらにも日本人の店員さんが複数いる)。

Ritzランチでも。領収書のようなものを沢山持ち込み、ただ破いて出て行ったのも日本人だったと思う。

Opera Bastilleでは、指揮者が日本人だからなのか、日本人と思しき人々をかなり見かけた。また、フランス語、英語に次いで「携帯電話の電源をお切りいただきますよう~」というアナウンスが日本語で入り、隣のフランス人が「これは何語なのか」と訝っていた。ちなみに逆隣の女性は日本人だったと思う。

Operaからの帰りの地下鉄、夜10時を過ぎて私の乗った車両には10人程度の乗客しかいなかったが、そのうち私を含め4人は日本人だった。マダム2人組み、フランス人の写真家あるいは写真展のディレクターらしき女性と一緒にいた日本人、そして私。

日本は本当に景気が悪いのか?日本経済の先行きは本当に暗いのか?日本は多くのラグジュアリーブランドにとって特別な市場であり、またParisはまるで東京24区のようである。


Cardillac@Paris Bastille

2008-02-03 17:11:13 | オペラ

今日のmain eventはParis Bastilleでのオペラ鑑賞。ヒンデミットのCardillac。指揮は日本人の大野和士。

初めてのヒンデミットということで、DVDを購入して予習をした。このDVDはParis BastilleでのKent Nagano指揮によるもの(2005年10月)なのだが、舞台演出が同じ(Andre Engel)で、とても不思議な感じがした。音楽は誰かが楽譜に書いたものをいろいろな人の演奏で聴くことが当たり前だと思っているけれど、演出まで含めて同じで、それを違う指揮者で聴くのは初めてだった(歌手主要7名のうち5名は同じ)。

Cardillacの娘(Die Tochter)役のAngela Denokeが素晴らしかった。少しこもったような-あるいは丸いといったら良いのか-質の声なのだけれど、矛盾するように聞こえるかもしれないが、伸びも声量もあって会場全体に響いていた。こういう歌唱法があるのかしら?昔良く聴いていた誰かの歌を思い出しそうなのだけれど。。。(ネットで調べたら、彼女はなかなか有名なソプラノさんなのですね)

大野の指揮はとても分かりやすく思われた。最近活躍されていると聞く。カリスマ性のようなものが出てくれたら一段とよいのではないかしら。9月からは国立Lyon歌劇場の首席指揮者に就任されるとか。がんばってください!

楽器で気になったのは、まずはPiano(Steinwayのフルコンよりは少し小さいタイプ)。Bastille自体そんなに古くはないので、年代物とは思えないけれど、相当消耗が激しいように思われた。フルコンではないので、大事にされていないのか知らん?演奏も一生懸命聞き分けようとしたのだけれど聞き取れなかった。そして、サキソフォン。オペラにサックス?と最初に音を聴いた時はちょっとびっくりしたけれど、1900年代初頭のアールヌーボー的な舞台場面とアルトサックスは良く似合う。ヴァイオリンソロはちょっと指が流れたように思われたフレーズもあったけれど、やっぱりプロは上手い。音が綺麗。私もそのくらい弾けるようになりたい(絶対無理)。

オペラは危険だ。一度見始めると、これまた「止められない止まらない」。折角ヨーロッパにいるのなら、出来るだけ沢山見たい、なんて思い始めてしまっている。


Lunch@Ritz

2008-02-03 16:13:32 | カフェ

今日もランチはRitzにて。一度伺うと席が一杯、とのことで14時に予約を入れる。

Dsc00461 時間が空いてしまったので、ブーツ探しの旅に。欲しかったブーツがGrorges VのHに。最初はサイズがない、と言われたのだけれど、他のデザインを試したり、いろいろ文句をつけているうちに、なぜか「ない」と言われたもともと欲しかったデザインの欲しかったサイズが出てきた。こんなことをしているうちに14時を回ってしまう。流石H、Ritzの電話番号を調べて、電話を掛けてくれた。

という訳で無事15時から少し遅めのランチ。今日は20時からオペラなので丁度良い。メニューは何時もどおり。鶏胸肉の燻製サラダ&ミルフィユ。1万円のしかもサラダとミルフィユだけのランチって何?と思うけれど、止められない。隣の席の親子連れ、子供(4歳くらい?)には、色鉛筆もついた塗り絵セットが出された。あ、それ私も欲しい。。。


Patrick Roger@Paris

2008-02-03 15:57:59 | パティスリー

フランス人の同僚に教えてもらったParisにあるChocolatier、Patrick Roger(http://www.patrickroger.com/site/en/index.htm)へ。店に近づくと、Show windowに人が群がっている。フランスでは買う気のない人はお店の中に入ることをしないようだ。

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初めてなので、とりあえずチョコレートのアソートを購入。Londonに帰り、この撮影を済ませた後、我慢できず、すぐにいくつか頂いてみた。フルーツのフレッシュな味が口のなか一杯に広がる。素晴らしい。

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先週もPaul A. Youngのチョコレートを山と購入したばかりなので、少し趣向を変えて(?)マロングラッセも購入。とても柔らかく美味。包み紙からシナモンのような香りがしたのは気のせい?

ちなみに、Patrick RogerさんはMOF(Meilleur Ouvrier de France Chocolatier)のお一人ですが、vatは5.5%でした。流石フランス、こんなに贅沢なチョコレートでも「生活必需品」なのですね。


エスプリ?@Gare du Nord

2008-02-03 15:24:46 | パリ

週末、再びParisへ。いつものようにEurostarに乗って、Bonjour, Paris!

と、駅に降り立って最初に目に入った広告に思わず笑ってしまった。

「Oubliez Waterloo」。ワーテルローを忘れろ!ちなみにバックはナポレオンのワーテルローの戦いの場面と思しき絵画(惜しい事に、カメラを忘れて撮影できず)。

ご存知と思うが、またこのブログでも紹介したが、昨年の11月14日、LondonのEurostar駅がWaterloo(英語読みではウォータールー、フランス語読みではワーテルロー)からSt. Pancrasに移った。そのコピーは、英語では、Goodby, Waterloo. なのだが、フランス語はどうやらOubliez Waterlooらしい。フランスらしいなんともエスプリあるコピーではないかと関心してしまうのは私だけだろうか。


3連符と割り切り

2008-02-01 23:02:15 | インポート

次のオーケストラの演奏会。曲目の一つはBrahmsの「ハイドンの主題による変奏曲」である。3月が演奏会、既にあと1ヶ月とちょっと、ひよこちゃんである私に練習は欠かせない。

35小節目からの3連符。とても好きだ。私は3連符に非常に魅力を感じる。ベートーベンの最後のピアノソナタも3連符のパレード。これはちょっとJazzっぽく感じられて、いつかは自分で弾いてみたい曲である(多分無理)。

ところで、なぜ3連符が好きなのかと言うと、割り切れないからなのだ。どうやって正確に3等分するの?と何時も思う。初めて3連符のある曲を習ったときは、面白くて練習しまくった(おかげで1回で合格してしまい練習はそこまで)。そのあいまいな3等分からなる音楽は、あるときは脳みその中を転がり落ちてゆき、あるときは無重量状態から自由落下へ。

3に限らず、完全な等分なんてものもありはしない。小学生の頃はそれこそ寝ないで考えていた。けれど偉い人は割り切りがよかった。

ファインマンは言った。「プランク時間より短い時間(プランク長より短い長さ)には意味がない」。

そしてニーチェも。「私は問題にならないようなくだらないことを問題にしたことは一度も無い」。

どうやら時間の無駄遣いだったらしい。さて、気を取り直してブラームスでも聴きながら寝よう。やっぱり3連符はなぜか気持ちがよいから。


Steinway@home

2008-02-01 22:00:17 | ロンドン

昔はやたらに難しい曲を弾きたくて、小学生の頃などChopinの『英雄ポロネーズ』を友人と片手ずつ弾いたりしていた。音が抜けようと、間違えようと、何となくその曲に聞こえたら弾けたような気持ちになっていた。

ところが、今、Steinwayを弾いていると、始まりの一音の出し方が気になる。ぞんざいな、ただ音程が合っている、というだけの音の集合体では一心不乱に弾いているはずの自分ですら気に入らない。こうしてほぼ毎日ピアノを弾くのはウン十年振りだし(毎日、は生まれて初めて?)、ヴァイオリンに浮気もしたし(今も二股)、もともと「弾けて」いたわけではないから、技術的に難しい曲が弾けるのではないけれど、バッハの小品を弾くにしても、とにかく音をどのように出すかにまで心を配るようになっていることに気がつく。

一つはこの齢100歳というおじいちゃん(フランス語でピアノは男性名詞だから)楽器との出会いのおかげだろうか。面白いくらい抑え方によって音が違って聞こえるから。また「弾け過ぎる」と言う方もいらっしゃるみたいだけれど、鍛え方が足りない指には、ピアノの上をこうして滑らかに指が動く様子は面白いし、「その気」にさせられる。流石に毎日弾いていると、最初は音取りすら怪しかった曲がすっかり様になってくる。これには、まるで昔フランス語がただの音だった頃から意味を成す言語に変わったことを認識した時のような感動がある。

あとは歳のせい。昔は大天才と比べることで結局のところは自分との戦いを避け続けてきたけれど、今ようやく自分の出来る範囲を少しでも広げるための現実的な努力ができるようになった。生後ウン十年にて、ようやく普通の子供並みの常識を身につけたらしい私である。