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クラウス・マケラ & 都響 ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 ハ長調 op.60《レニングラード》

2022-06-26 14:00:00 | Klaus Makela
東京都交響楽団 指揮:クラウス・マケラ
サウリ・ジノヴィエフ:バッテリア(2016)[日本初演]
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 ハ長調 op.60《レニングラード》
 
アマオケでショスタコーヴィチの7番を弾いた時に、いつも聴いていたのがマケラ指揮の同曲だった。黒縁の眼鏡で、なんだかちょっと真面目そうな風貌に、実はマケラが振っているとは気がついておらず。
そのことに気づき慌てて当日券を入手。当日券もネットで購入できるのは素晴らしい。ホールで、ということではat riskで交通費を支払わなければならず、それはなかなか難しい。。。
 
さて、まるでモデルのように長身で足の長いマケラ登場。転落防止のバーの高さまで足。どういうこと。
 
バッテリア、テロに触発されて作曲されたとのことで、確かにそれを表すかのような金管の凄まじい音もありながら、ちょっと宇宙を思わせる響き(宇宙を知っているわけではないが)。そして、ショスタコーヴィチを思わなくもない響き。
 
ショスタコーヴィチは、弦が例えようもなく美しい。曲自体の美しさと、都響のテクニックも素敵。YouTubeより緩急がある気がするが、弦が一糸乱れずついてゆくのが凄い。個人的には、第1楽章と第4楽章の演奏が好きでした。ただ、初めてドゥダメルを聴いた時のような衝撃はやってこなかった。。。残念ながら。
 
終了後、オケメンバーがはけた後、マケラが舞台へ(「一般参賀」と言うらしい)。まだ26歳。このペースだと、ドゥダメルの持つVPOのニューイヤーコンサート指揮最年少記録を塗り替えるかもしれない。いずれにしても、期待の新星。パリ管弦楽団の首席指揮者でもある彼。秋の来日はあまりに高いので行くつもりはないけれど、9月のパリはドゥダメルがオペラ座のシーズン開始で居るし、マケラもパリ管のシーズン開始で居るので、そちらで聴こうかしらん。


師匠の演奏@某地方都市

2022-06-25 19:00:00 | チェロ

某地方都市での演奏会。

師匠がバッハの無伴奏第1番を演奏したので聴きに出向いた。

途中、明らかに曲が飛びそうになった(間違ったところへ飛んでしまった)。和音を聴いてうわっ、と思った瞬間、立て直した。凄い、これがプロ、と言うものなのだろうか。アマチュア発表会だったら、一旦止めるか、ぐだぐだになるかの二択のところを、その後何事もなかったかのように弾き切った。もちろん、こんなにあからさまに間違ってはあかんのだろうが、しかし、とても良いものを見せていただいたと思っている。

実はこの曲は2年後にプロデュース予定の全曲演奏会の一部。普段真横で聴いていると、色気が堪らないのであるが、やはり効果(力)は距離の二乗に反比例する、と高校の物理の先生がいつも仰っておられた通り、客席にまで伝わらない。あと2年でこの力も向上させねば(とあたくしが思って向上するのか?!)。

その後の全体合奏では、師匠は明らかにキレッキレの弓遣いと呼吸感。プロとアマって、並ぶとこんなにも違うのね。

災い転じて福となす、ではないけれど、事故を通してプロの凄さ、師匠の凄さを認識するとともに、2年後への課題も明らかになった演奏会でした。