唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

母べぇ

2008年03月05日 | 男はつらいよ・山田洋次
10年ぐらい前は、「山田洋次監督にこそ戦争映画を撮ってほしい。」と思っていました。もっというと、戦争が出てこない戦争映画とでもいいますか・・・もっともっというと、そういうものを撮って残すのがあなたの役割ではないのか!?ぐらいのなぜか他人の生き方に対してかなりつっこんだ思いを持っていたのです。・・・今考えればかなり失礼なやつですけど、まあ、思っちゃったのは仕方がない。
一家族の生活を描くことで戦争の悲惨さや自由のない社会を描いてほしかったのです。

今は、今だからこそ「現代社会」を描いてほしいと思うようになっていたので、あのころのような待望する感覚とは違っていましたが・・・

戦場のシーンを書かないで戦争の悲惨さを表現してくれたという点では、あのころ思ったとおりの作品だし、今の自分にとっても、いい映画を観ることができてとてもよかったです。

「現代社会」を描いてほしいという思いは、今でも変わりませんが、この映画を通じて、現代社会の危うさをみることができるという点で、まさに「現代」を描いたのかもしれません。

昔は戦争があって大変だったんだねえ・・・貧しくて大変だった・・・家族の絆が強くて昔は良かった・・・でとどまっていたら、あのころを描く意味はあんまりありません。

あのころの人は、あのころの時代を生きていたわけです。体制に積極的に加担していった人、大きな流れに流されていった大多数の人、おかしいと思いつつもどうしようもできなかった人も大勢いたんだろうと思います。大本営発表を鵜呑みにして浮かれていた人も大勢いたのかもしれません。体制にこうするまではいかなくとも、父べぇのように治安維持法でつかまっった人も少なからずいるでしょう。そして、戦争や絶対主義的天皇制に反対を貫いた人たちもいました。そのころの現代がそういう社会だったわけですが、今の社会でも同じことが言えるのではないかと思います。

あの戦争は間違いじゃなかった。正義の戦争だったということが平気で叫ばれる異常な社会です。憲法まで変えちゃおうという動きがありますが、国会内ではそれが大多数なわけです。
「正義の戦争」それをそのまんまその通りとまでは思わなくても、平和を願いつつ靖国参拝する人もいるようですし、男たちの大和を見て平和の大切さを考えた・・・なんていう人もいるようですし・・・一方で平和の運動も引き続きあるわけです。
あのときの「現代人」が流されたりたたかったりしたのと同じように、今の「現代人」にも、どう言う行動をとるのか、が問われていると思いました。

大多数の人は、ただ、家族や友達、恋人と幸せにたのしく暮らしたい。とねがっているだけなのに、それが、別の力によってできなくなってしまう。治安維持法によって国体を変革・・・つまり、「民主主義」というだけでつかまっちゃう閉鎖的な社会、女性には選挙権だってなかったなんて今考えれば驚きですが、そんな自由のない社会で戦争につ記し進んでいくわけです。たくさんの、ただ幸せに生きたいと願う庶民がたくさんかりだされ、たくさんの庶民を殺し、殺されました。

ひとを殺す能力なんてものはもともと誰も持っていません。
そういう人が必要な誰かの意志で作り上げられるわけです。

・・・またこういうはなしになっちゃう・・・

照べえがかわいいです。かわいいだけじゃなくて、あのころの時代の空気を敏感に感じ取っているところがすごいです。親に甘えたり、布団を敷くときにはしゃいだり、そういうのがとても自然で、印象に残る子でした。一番中心な気がしました。

初べえもしっかりもののおねえさんでいい感じでした。お父さんが死んだときの手紙のやり取りでの照べえにあたっちゃうところなんかもすごい良いです。

吉永さんって魅力的な人です。お母さんらしさを思う反面、お母さんらしくないというか・・・子どもを下に見てない、対等に接しているところがとてもよかったです。それがお母さんらしくないといえばそうだし、お母さんらしいといえばそうなんですけど・・・ぐるぐる振り出しに戻ってますね。山ちゃんとのやり取りが結構好き。
吉永さんは別の世界にいる人みたいで、誰のお母さんとか、そういう感じで見ることができなかったです。海で山ちゃんを助けに行くかあべえは、スタントマンか?CGか?と思うような不思議な感覚で、でも本人だったようですね。すごい。

山ちゃんも良いです。最初はかなり違和感があったけれど、ぐんぐんはまっていきます。山ちゃんの緊張がほぐれていく過程というか家族の一員としてなじんでいくのと同時に、浅野さんの演じる山ちゃんになじんでいきました。

壇れいさんは・・・きれいだなあ・・・
でも、顔に特徴がないのでしょうか、壇れいはこの人というのがイメージできない。街ですれ違ってもきれいなお姉さんがいた。と瞬間思っても、すぐ忘れちゃうみたいな感じでしょうか。役どころも、重要な用で重要でないみたいな中途半端な存在だったような気もしますが、あのときの別れが、最後の別れになっちゃたんですね。きれいなあのお姉さんが・・・あの原爆で・・・と心の中で思うと、ぐぐぐっとくるものがあります。

鶴べえ(ちがうか)もなかなかいい役どころでした。初べえとの汽車の別れのシーンがとてもよかったです.
母べえを見たある人は鶴瓶の役は、渥美さんが生きていたら渥美さんがやっていたのでは?というか、渥美さんを意識して作ったキャラじゃないかみたいなことをいっていましたが、自分はそうは思いませんでした。寅さんには品があります。この役には、その「品」が合ってはいけない役だと思います。鶴瓶さんも、別に寅さんを意識したからああいう役作りになったわけではないと思います。
人はいいけど品がないオジさんという役でなくてはいけなかったわけで、そうしないと、初べえの叔父さん嫌いの意味がわからなくなっちゃうと思うし・・・
まあ、それはその人がいっていたことだからあれですけど・・・

・・・そうそう、最近の山田洋次監督の映画って、風景がせまっこいというか、丸い感じがするんですよね。景色の広がりとかそういうのが全然感じないのはなんでだろう・・・舞台的・・・というか、セットが増えてるのかな?わかりませんが・・・

品川水族館④ ピラルク

2008年03月05日 | 博物館・美術館・資料館
熱帯魚のところはアマゾンの川を再現したようなつくりで、暗いところで雷が鳴って雨が降って日が昇って明るくなったりで、なかなかいい演出だと思いましたが、サンシャイン水族館でも同じような感じだったかもしれませんね。薄れた記憶で書いてるのでよくわかりませんが・・・・

このピラルクは1・5メートルぐらいかな?あれ?もうちょっと小さかったかな?いや、もっと大きかったかな?なんにしても、ピラルクとしては中型なのでしょうか?小型なのかな?少なくとも大型ではありません。それでも大迫力です。
うろことか、頭のところとか、すごい硬そう・・・

プルコギ -THE焼肉MOVIE

2008年03月05日 | 映画 は行
プルコギ -THE焼肉MOVIE-

ポニーキャニオン

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なんか・・・食卓を囲んで食べるって大事なんですねえ・・・
囲んで食べた数ほどに愛が深まるのか・・・勉強になったなあ・・・

松田さんも山田さんも良かったです。
山田さんは、派手な顔のつくり(からだの作りも派手な気がする)をしているので、庶民的なイメージはなかったけれど、汚い(失礼)焼肉やさんがよく似合います。以外でした。

もも・・・あれ?ど忘れした。
ももいかおりさんだ!はまってますね。

お兄ちゃんを探しに廊下を歩いてるシーンは泣けますね。