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音楽・小説・その他、思いついたことをだらだらと綴る
アールグレイの気まぐれ日記

人生における偶然は、必然である

2006-02-12 | 
●ドミノ● 恩田陸
角川書店  2001.7

一億の契約書の到着を待つ保険会社社員。ピザ屋の店員。
舞台のオーディションを受けた小学生とその親。
いとこに別れ話の片棒を担がせようとしている青年実業家。
来日した映画監督とそのペット。映画配給会社に勤める霊能力を持った通訳兼世話役。
俳句のオフ会のために上京する老人とそれを待つ句会仲間の警察OB。
ミステリ同好会に所属する大学生。過激派のメンバー。
27人と1匹が真夏の東京駅で交差する。


「偶然ではなく必然」というより
「世界は繋がっている」という言葉のほうがしっくりハマる気がする。
こういう群像劇は大好き。
これだけの登場人物がいて、めまぐるしく視点が変わって行くのだが
物語のスピード感に上手くはまって混乱することなくぐいぐい読める。
交わることなくそれぞれの人生の主役を張っていると思っていた個々人が
俯瞰で見たら微妙にリンクしていたという…
そう思うと嫌いな人ごみにのまれるのも楽しくなるかもしれない。
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