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映画・演劇のレビュー

『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』

2020-01-01 20:06:26 | 映画

『スターウォーズ』の第1作を見た時の感動は忘れない。アメリカでの公開から1年。待ち続けてようやく日本での上映が始まり、熱狂の中での対面となった。あの夏からもう40年ほどの月日が過ぎたのだ。

こういうシンプルな娯楽活劇を求めていたのだ。この大冒険映画に拍手した。(じつは、スピルバーグの『未知との遭遇』のほうがすっとすごいじゃないか、と当時は思ったのだけど。それは今は言わない)続く『帝国の逆襲』もおもしろかった。次はどうなるのか、と期待させるラストは、今考えると最高のラストだったのだけど、あの当時は「こんなところで終わってはならない」と憤慨したものだ。懐かしい。そして3作目。あの作品は少しつまらなかった。

次の3部作はこれがルーカスがやりたかったことなのか、とがっかりする。急速に夢はしぼんでいく。そして、ディズニーによる今回の3部作が始まった。JJによる第1作はとてもおもしろかった。初心に戻った気がした。彼の『スタートレック』もよかったけど、当然あれとは違うアプローチをした。新しい冒険の始まりに心弾んだ。

あれから4年。ついにスターウォーズが完結する。本作で再びJJエイブラムス監督が戻ってきた。期待しないわけがない。しかし、心配した通りの映画になっていた。2時間22分。全くドキドキしない。お話のつじつま合わせに終始して、新しい冒険はない。見事なSFXの技術によって作られた映画は初期の活劇としてのおもしろさを見失ってしまうことになる。。こうして40年余にわたってルーカスの夢見た世界は彼を置き去りにして幕を閉じるのであった。


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