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映画・演劇のレビュー

田丸雅智『憂鬱探偵』

2023-07-13 08:48:47 | その他

こんなバカな内容の小説を暢気に読んでいるって、なんだかなぁと思う。時間のムダ。まぁ、映画館までの往復する電車の中と待ち時間で読んでいるから暇つぶしなのだけど。

くだらなさ満開で、アホらしい。だけど、だんだんそれすら麻痺してきてか、快感になってくる(気もする)。しかも、読みやすいから一瞬で1冊読み終えてしまった。漫画でもこんなスピードで読まない。というか、僕は漫画を読むのが苦手で読むのが異常に遅い。小説は早いので、それはただ慣れてないからだろうか、とも思う。たまにはこんなのもありか、とも思う。まぁそんなことよりこの小説です。
 
わざわざ書くまでもないたわいなさ。9篇の短編連作。どうでもいいような憂鬱をなんとなく解決してくれるらしい探偵と押しかけ助手の女子大生コンビがくだらない事件以下のレベルの出来事を、たぶんなんだかしらないうちにきっと解決することになる話。最後まで読んではみたが、見事に何も残らない。電車で足を踏まれる、注文した料理がなかなかこない、ジャンケンでいつも負ける、と続くとそのあきれるようなくだらなさが伝わるだろう。最後なんて「月曜日は気分が沈むのを何とかして欲しい」なんていう依頼だ。バカバカしいを逆手にとって、たわいもないお話で引っ張るというのが目的なのだろうけど、残念だが乗り切れない。

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