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映画・演劇のレビュー

『シャーロックホームズ シャドゥ・ゲーム』

2012-03-03 23:01:51 | 映画
 こんなシャーロックホームズってなしだろ、と前作を見たときに思ったが、それが大ヒットとなり、こうして第2作である。今回は免疫が出来ているから最初からあまり気にしない。まるで名探偵じゃないし、推理なんてしないで、マッチョだし、話なんかよくわからないまま、アクションでつないでいくし、だから、なんとなく、ぼんやり見ていればそれでいい。そんな映画だ。それにしても、前作以上に派手で、ドカン、ドカンと爆破シーンばかりが続く。完全にこれはアクション大作なのだ。

 今回の敵は、宿敵であるモリアーティー教授。でも、なんか、彼のどこがどう凄いのか、よくわからないから、これは別にモリアーティーである必然性もないし。ちょっとしたファンサービスか。2人による頭脳戦が展開していくのなら、まだいいのだが、まるでそうではない。いったい何がどうしてどうなったのやら、僕にはよくわからなかった。これはジョェル・シルバー製作だから、こうなるのは仕方ないことなのだろうが。

 相変わらず女装もあるし、ロバート・ダウニーJrはすぐに裸になりたがるし。なんとも下品なホームズなのだ。なんか安物のコスチュームショーを見ているようで、これをホームズだと思うと、なんか納得がいかない。ガイ・リッチー監督は、こういう大味な映画を任されて、それはそれで楽しんでいるようだが、彼にはもっと切れにある映画を作ってもらいたい。

 全然関係ない話なのだが、映画を見ながらも、これは3D映画だと信じていた。最近の大作映画はどれもこれも3Dばやりなので、これもそうだと思い込んでいたのだ。試写で見たので、2D版だったが、(というか、2Dしかないのだが)劇場公開時は3Dだと思いながら見たから、こんなのを3Dで見る観客の気が知れない、とあきれて見ていた。しかし、後日さすがにこれは3Dではなかった、ということを知り、当たり前かぁ、と納得する。こんな目まぐるしいカットバックで早い展開の編集をした3D映画があれば、見ている人はさぞかし疲れることだろう。そうでなくてもこんなのも疲れるのだから。

 ところで、なぜ僕が3Dだと、誤解したのかが、判明した。今コンビニとかに貼ってある、あのポスターのせいなのだ! タイトルの下に描かれた「3・10」 もちろんそれは公開日なのだが、あれが「3D」の見えてしまったわけですね。本当にバカです。



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