こんな女たちがいたら、絶対つき合いたくない。(まぁ、彼女たちと僕とではまるで接点がないからつき合うはずもないし、僕なんか彼女たちからは絶対に相手にされないタイプだろうからそんな心配は無用なのだが)男も大概だがこの姉妹と、妹の娘。こいつら、たまらん。なんか不道徳だ、とかそんなことが言いたいのではない。生理的に耐えられない。不快だ。
僕はもっと真面目に生きている人が好き。この姉妹が不真面目だというわけではないが、そんな気にさせられる。彼女たちは人に対して優しくない。もちろん人それぞれだから、これが彼女たちの精一杯の誠実な生き方なのかもしれないが。
いつも江國香織の小説は無条件に好きなのだが、今回の作品はギリギリでアウト、って感じだ。読んでいて嫌ではなかったし、どんどん読めてしまうのはいつも通りだ。東京とブエノスアイレスを舞台にして姉と妹のそれぞれのドラマが並行して描かれていく。それがやがてひとつになる。まぁ、よくあるパターンである。
奔放な生き方から貞淑な生き方へ、表面的にはそんなふうに見えるが、彼女たちの本質は、初めて男を受け入れた13歳と11歳の頃から変わらない。姉が日本で結婚し、10年ほどの歳月が経ち、妹の産んだ娘が成長しあの頃の彼女たちのように恋をする。40代になった2人が、新たなるステージに立つ。
姉の離婚を巡るお話がメインとなるのだが、いつもながら体温は低い。彼女が夫を棄ててアルゼンチンに帰ってくる。しかも、年下の男と共に。なんだか、どろどろの話なのだが、そこは江國香織だから、とてもあっさりしていて、不快ではない。だが、どこか根本的なところで受け入れられない。彼女たちは、自分の気持ちに忠実に生きようとしているのかもしれないけど、心に嘘をついている気がする。それが作者の描こうとするところなのかもしれないが、読み手である僕の胸には迫らない。
僕はもっと真面目に生きている人が好き。この姉妹が不真面目だというわけではないが、そんな気にさせられる。彼女たちは人に対して優しくない。もちろん人それぞれだから、これが彼女たちの精一杯の誠実な生き方なのかもしれないが。
いつも江國香織の小説は無条件に好きなのだが、今回の作品はギリギリでアウト、って感じだ。読んでいて嫌ではなかったし、どんどん読めてしまうのはいつも通りだ。東京とブエノスアイレスを舞台にして姉と妹のそれぞれのドラマが並行して描かれていく。それがやがてひとつになる。まぁ、よくあるパターンである。
奔放な生き方から貞淑な生き方へ、表面的にはそんなふうに見えるが、彼女たちの本質は、初めて男を受け入れた13歳と11歳の頃から変わらない。姉が日本で結婚し、10年ほどの歳月が経ち、妹の産んだ娘が成長しあの頃の彼女たちのように恋をする。40代になった2人が、新たなるステージに立つ。
姉の離婚を巡るお話がメインとなるのだが、いつもながら体温は低い。彼女が夫を棄ててアルゼンチンに帰ってくる。しかも、年下の男と共に。なんだか、どろどろの話なのだが、そこは江國香織だから、とてもあっさりしていて、不快ではない。だが、どこか根本的なところで受け入れられない。彼女たちは、自分の気持ちに忠実に生きようとしているのかもしれないけど、心に嘘をついている気がする。それが作者の描こうとするところなのかもしれないが、読み手である僕の胸には迫らない。