山本正志監督の新作が公開された。相変わらずデンジャラスで混沌。表面的には静かな映画だが、内容はそうではない。お話自体もストレートではなく、右往左往する。その揺れ幅の大きさが彼らしい。興味の赴くままに、どんどん横滑りしていく。
新興宗教の話なのだが、あきらかに怪しい教団で、でも、そんなのに、人々はしっかり騙される。映画を見ながらこんなに簡単に人は騙さ . . . 本文を読む
ウディ・アレンの新作はとても甘く優しいファンタジー。才人なのでこんな映画もちゃんと作れてしまう。霊能力者の女性と皮肉屋の堅物マジシャン(謎の中国人という昔ながらの設定でステージに立つ)が、出会い、恋に落ちる。
彼は、霊能力なんて絶対インチキだから、その化けの皮を剥いでやろうとするのだが、彼女は実に的確にその能力を発揮して奇跡のように、彼の心の中を当てていく。人の心が見えるなんて、 . . . 本文を読む