11年前の初演を見ている。というか、2劇はずっと見ているから、(学内での公演は除く)当然のことだが、こんな大事な仕掛けを忘れていた。当日配布される文庫本である。よくぞここまで作ったものだ。これを安易に公演パンフと呼ぶのは、はばかられる。(もちろん、芝居に使うのだが、決して必要不可欠なもの、というわけではない。要するに、これは作り手の側の趣味なのだ。でも、ここまで手の込んだ作業をした。好きでもなか . . . 本文を読む
何をいまさら、なんだが、このタイトルが『マイマザー』だったことに、後で気づく。こんな単純に掛けてあるのは、そこに大きな意味を持たさないからだろうから、あまり気にするまでもない話なのだが。
棚瀬さんが、今度は、子育て中の7人母親と芝居を作る。自分もまた、出産してから初の作品となる。お子さんはもう1歳半になるらしい。もう、というのは僕の認識でしかない、彼女にしてみれば「まだ」であろう。子育ての大変 . . . 本文を読む
中3の頃、どうしても見たい映画が1本あった。公開された時に、すぐに行きたかった。でも、受験前だったので、怖くて行けなかった。映画なんかに行って入試に落ちたなら、人生終わりだ、と思った。それに親が許さないし。まだ14歳だったから、そんな感じ、だったのだ。今なら、すぐ行く。だいたいそこまで映画に執着しないし。
あの当時、喉から手が出るほど恋い焦がれた。見れない(あるいは、出来ない、会えないとか、いく . . . 本文を読む
彼女のお得意であるお仕事小説なのだが、今回はいつも以上にベタな作品。5話からなる連作なのだが、ありえないようなキャラクター設定をして、リアリティは追及しない。それどころかとてもわかりやすいパターンを踏襲する。
主人公の宝子の恋はもどかしい片想い。彼女の想いに鈍感な彼はまるで気づかない。宝子は28歳、恋愛経験なし。美人だし仕事もできるいい女。なのに、恋には臆病。彼のために奮闘するけど、まるでノー . . . 本文を読む