習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

川上弘美『風花』

2008-08-23 11:42:34 | その他
 「夫に恋人がいた。離婚をほのめかされた。わたしはいったい、どうしたいんだろう。結婚から7年。すれ違う気持ちとこころ。のゆり、33歳の物語。」帯にあった文章をそのまま引用してみた。全文引用してもいいくらいに、とても的確な説明で、この小説のポイントを見事に抑えてある。だが、こんなに上手くまとめてしまったなら、なんだか、今読んだこの小説とは別のもっとわかりやすいもののようだ。  今回の川上弘美の新作 . . . 本文を読む
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ダンスの時間Summer Festival スエモトタモツ×j.a.m.Dance Theatre

2008-08-23 10:55:45 | 演劇
 まず最初にオブジェがある。この美術作品が、最初にあり、この空間で演じられる、というのがおもしろい。作品のタイトルは『ビューティフル ライフ』。  演劇やダンスに奉仕する舞台美術ではなく、、まずインスタレーションありきなのである。そこに役者(あるいはパフォーマー)を配して、その空間(作品)を使ったパフォーマンスを展開していく。もちろんスエモトタモツさんはいつもj.a.m.Dance Theatr . . . 本文を読む
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『きみの友だち』

2008-08-23 10:22:18 | 映画
 とても残念な出来だ。あやういところで、全体のバランスを崩してしまっている。お話は2人の少女たちの友情物語として完結しているのに、映画はそこに止まらず、世界を広げてしまう。それ自体は悪い事はない。だが、その結果まとまりの悪い作品になってしまうのが惜しいのだ。  10歳から、15歳までの5年間、2人の友情。由香(北浦愛)の死から、5年後、初めて小さな写真展を開くことになる20歳の恵美(石橋杏奈)。 . . . 本文を読む
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『歩いても、歩いても』

2008-08-23 09:37:00 | 映画
 この夏、『崖の上のポニョ』と並んで、一番見たかった映画である。夏の終わりのこの時期になって、ようやく見ることが叶った。是枝裕和監督の最新作である。 今年のベストワンに押したい秀作だ。今までの是枝映画の中でもダントツですばらしい。  夏の1日のスケッチである。年老いた両親たちの住む家に、子供たちが集まってくる。今日は15年前に死んだ長男の命日。海で溺れようとしていた子供を助けて、自分の命を落とし . . . 本文を読む
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