ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

The Group / The Group

2010-01-16 04:18:17 | JAZZ CHORUS

ザ・グループは男性2人と女性1人の3人組のコーラス・グループ。

この世に星の数ほど存在する多くの混声グループ(星の数ほどは有りませんね)

の中でもこのザ・グループはコーラスのテクニックと

そのモダンで洗練されたアプローチにおいて

今現在でもトップ・クラスのグループであろう。


ザ・グループは1962年に、カナダ出身のアン・ゲイブル、

シカゴ生まれのラリー・ベンソン、そしてセントルイス出身のトム・カンプマンの

3人によってニューヨークで結成された。

本アルバムは彼等の唯一の作品である。


スキャットを巧みに織り交ぜたスピード感溢れる

「It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)」、

スローなバラードを美しく歌い上げた「But Beautiful」

など全12曲を収録。


バックを務めるドン・セベスキーの斬新なアレンジが施された

オーケストラと、彼等のコーラスとが見事に絡み合い

素晴らしいアルバムに仕上がっている。



 The Group / The Group

  RCA LSP-2663

  BMGジャパン BVCJ-7490 (Reissue) 廃盤


1,It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)
2,But Beautiful
3,Joey, Joey, Joey
4,Something's Coming
5,Nina Never Knew
6,I Here Music
7,Get Me To The Church On Time
8,The Second Time Around
9,I Won't Cry Anymore
10,Ding Dong, The Witch Is Dead
11,Every time We say Goodbye
12,Fugue For Tin Horns


The Group
・Larry Benson (vo)
・Anne Gable (vo)
・Tom Kampman (vo)
Don Sebesky (cond,arr) with Orchestra


1962年 10月、11月 1963年 1月  New York 録音




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2 コメント

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僕も愛聴してます (東京めたぼ)
2010-01-17 01:51:20
さすがはポン酒猫さん、こんなマイナーな作品を取り上げてくださるとは。。金髪のオバサンを挟んで酔っぱらいのオッサン達がお叫びをあげているようにしか見えないこのジャケの、グループというグループによるグループという作品、実は因縁があるのです。

おととし某店新宿ジャズ館で、たぶんコレクターが処分したのでしょう、ヴォーカル盤が大量に入荷し2階の新入荷の棚を所狭しと埋め尽くしていたことがありました。その恩恵におそらく最も浴したのは私です(笑)。ずっと欲しくて入手できなかった垂涎盤をあっさり20枚以上もゲットできたのですから。ヴォーカルはあまり売れないのか、2週間ほど何回か通って見ていてもそうは無くならなかったし、値段も安かった。しかしいつも財布が心もとない私のこと、手持ちのお金がないときは買おうか迷った作品を何枚か置いてきました。それらもじっくり吟味し渉猟し尽くしたと思っていました、ただ一枚を除いては・・・。それがこの“The Group”だったのです。たしか1,260円だったかで、閉店間際に僅かにお金が足りず、次回必ず買おうと棚に戻したまま2ヶ月余りも忘却の彼方に追いやられていました。何かの拍子に思い出し慌ててお店に行ったものの、かつてあった場所はもちろん、どこにも見あたません。店員に訊いても「そういえば見たような気がする」と答えただけでした。

嗚呼、彼女はもういない、やはりあのとき声を掛けておくべきだった、もう二度と会えかもしれないのに・・・。きっと目利きの好き者に持っていかれてしまったに違いない、もう取り返しがつかない、一期一会とはこのことか・・・。そんな思いがグルグル巡って自嘲の笑みを浮かべながら堪えるしかありませんでした。意地になってオークションサイトを探し回り、どうにか見つけたものの値段は4,000円余り、自分の不甲斐無さへの憤りと煮えたぎる悔しさを3,000円の上乗せで解消できるのなら安いものと、エイヤッと購入ボタンを押したらようやく気がラクになりました。手許に届くとやはり、ポン酒猫さんも書かれている通り、ランバート、ヘンドリクス&ロスの向こうを張った小洒落た混声コーラスの逸品でした。

そんないわくつきのこの作品、後日あっけなく近所のCD屋に並んでおり、盤質Cとはいえ値段は735円で拍子抜け。。ひと様からすればその程度の価値しかないのが現実なのかもしれないと肩を落としました。でも、この盤の真価を、その素晴らしさを、この世で最も認めているのは自分なのかもしれないのだ・・、と気を取り直し買って帰ったのでした。その後はもっぱらそのキズ盤のほうを愛聴しています(笑)。もうジャズ盤店に行くこともなくなったので、いい思い出です。
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Re:僕も愛聴してます (ポン酒猫)
2010-01-17 04:52:11
>東京めたぼさん
次来た時でもこのアルバムは売れずに在るだろう、と考えて残してきたアルバムが売れていた時の後悔は、よ~く分かります。

私も何回その悔しさを経験した事か...。

「中古は有ったら直ぐ買う」これが鉄則ですね。





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