ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

Jerri Winters / Somebody Loves Me

2012-11-15 03:12:44 | JAZZ VOCAL :女性

ジュリ、ジェリ、乗っけるのはジュレ、倉科カナさんイイですね。

ではなくて、このアルバムの主人公の名はジェリ、

フル・ネームはジェリ・ウィンタース。

アニタ・オディやジューン・クリスティ、クリス・コナーらと同じ

ケントン楽団出身の白人女性歌手だ。

ジューン・クリスティが独立した後の1952年頃に在籍していた。


ケントン楽団出身の女性歌手の共通点は?、と云えば

皆声質がハスキーな処。

これは間違いなくバンドリーダーのスタン・ケントンの好みであろう。

思うにケントンはハスキー・ヴォイスの女性に「萌え~」る

「声フェチ」だったのである。


このジュリ・ウィンタースも当然その流れを汲んでいるが、

やや声質はくぐもった感じだ。

共演はアル・ベレット・セクステットと云う

コーラスも演奏もこなすグループ。

このアルバムでも洒落た演奏と、粋なコーラスを聴かせてくれる。


ジャズ・ヴォーカル及びジャズ・コーラス・ファンならば

一寸聴いてみても良いのでは、と思うアルバムである。




 Jerri Winters / Somebody Loves Me

 原盤 : Bethlehem BCP-76

 Rissue : 東芝 EMI TOCJ-62077


1,Sometimes I'm happy
2,It's Always You,
3,I Got It Bad And That Ain't Good.
4,Somebody Loves Me
5,Dark Shadows
6,Ridin' On The Moon
7,All Or Nothing At All
8,In Other Words
9,Crazy In The Heart
10,There Will Never Be Another You
11,Kind Of Moody
12,I Can't Believe That You're In Love With Me


Jerri Winters (vo)[
Al Belletto Sextet
・Al Belletto (as, cl. vo)
・Fred Crane (p,bs,vo)
・Jimmy Guinn (tb,vo)
・Willis Thomas (tp,vo)
・Kenny O'Brien (b)
・Tom Montgomery (ds)
Ray Brown (b)
Louis Marino (ds)


1957年 2月、3月 イリノイ州 シカゴ録音

 



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2 コメント

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ケントンは「声フェチ」 (ライブ大好き)
2012-11-17 23:47:23
ポン酒猫さん、こんばんは。ウィットに富んだ記事が面白いです。清正オーナーもカワイイですね♪

> ケントンはハスキー・ヴォイスの女性に「萌え~」る 「声フェチ」だったのである。

あ~、ナルホドそれは現実味ありますね。ケントン・ガールズって「夜の溜息」系クール・ヴォイスばかりですもんね、ジューン・クリスティにしてもクリス・コナーにしても。

でも「萌える」だけならいいんですけど、自分のバンドの歌手に手を出しまくるのはいただけませんよね~。まあ権勢を誇った優男と有名になりたい妙齢の美女との間柄とあれば、お互いギブ・アンド・テイクだったのでしょうけど、清楚で愛らしかったアン・リチャーズなんて捨てられた(?)後は悲惨な末路ですし、どうも気にくわないな~。まぁモテない男の僻みですけど・・^^:そんなわけでケントンの作品は一枚も持っていな小生です・・笑。

アンといえばATOCO盤(1961)の「見返り美人」ジャケはPLAYBOY誌の表紙の流用だと「夜ごとの美女」のnightly師匠が書いてらしたんですが、ヴィージェイ盤(1962)のジャケになると場末のバーの前に立つケバいおばちゃんホステスみたいになっちゃってて到底同一人物には見えないんですが、この間なにがあったのかというとケントンと離婚していたわけで、相当荒んだ生活をしていたんでしょうね。その後46歳で自殺とあっては、なんともやりきれません。
Unknown (ポン酒猫)
2012-11-18 03:52:54
>ライブ大好きさん
コメント有り難うございます。
ある意味バンドの歌手に手を出せるポジションに登り詰めたケントンは「大したもんだ」とも言えます。只、私も「このヤロー」は好きにはなれないですね。

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