ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

Chicago / Chicago Transit Authority

2009-10-23 03:44:40 |  ROCK / POPS

「シカゴ」の記念すべきファースト・アルバム。

邦題は「シカゴの軌跡」でLP2枚組みで発売された。

当時のバンド名は「シカゴ・トランジット・オーソリティ」と云い、

シカゴに在るバス会社の名前を使っていた。

しかし、その名前の所有権がシカゴ市の運輸局にあった為、

グループ名は以後「シカゴ」と短略化された。

これは「シカゴ・トランジット・オーソリティ」というバンド名で発表された

最初で最後のアルバムという事になる。


ホーン・セクションを大胆に導入したサウンドはブラス・ロックと呼ばれ

当時のロック・シーンで人気を博していた。

同じブラス・ロックの雄「ブラッド・スウェット&ティアーズ」に比べ、

テクニック的にはやや劣るものの、ロック・スピリットでは

「シカゴ」の方が遥かに長けており、

それは、テリー・キャス(故人)のギター・プレイに如実に表れていた。


かく云う私も「ブラッド・スウェット&ティアーズ」より

圧倒的に「シカゴ」の方が好みで、彼等の初来日公演(1971年6月)にも足を運んでいる。


アルバムは9曲目のスペンサー・デイヴィス・グループのヒット曲 である

「I'm A Man」を除き、他はメンバーのオリジナル。

冒頭の「Introduction」から最後の「Liberation」まで

熱く激しく且つソウルフルなシカゴのロックを、今でも感じる事が出来る。


尚、2曲目の「Does Anybody Really Know What Time It Is ?」と

4曲目「Question 67 & 68」、そして11曲目の「Someday (August 29,1968)」は

このアルバムからシングル・カットされている。



 Chicago / Chicago Transit Authority

  米 Columbia GP-8

  ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-13635 (Reissue)


1,Introduction
2,Does Anybody Really Know What Time It Is ?
3,Beginnings
4,Question 67 & 68
5,Listen
6,Poem 58
7,Free From Guitar
8,South California Purples
9,I'm A Man
10,Prologue, August 29,1968
11,Someday (August 29,1968)
12,Liberation


Terry Kath (g,vo)
Peter Cetera (b,vo)
Robert Lamm (key,vo)
Daniel Seraphine (ds)
James Pankow (tb)
Walter Parazaider (woodwinds,back vo)
Lee Loughnane (tp,back vo)


1969年 1月20日~31日 New York 録音