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ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

Flo Handy / Smoke And Intimate

2009-09-25 02:57:39 | JAZZ VOCAL :女性

ギターを抱えていなければ、恐らくマフィアのボスと若頭と見受けられる男2人。

そして、その2人に挟まれた情婦といった図のジャケットは

女性歌手フロー・ハンディの唯一のリーダー・アルバム。


エラ・メイモーズの妹で、アル・コーン夫人でもあるフローは

ハスキーな声質の持ち主で、ヴィヴラートを多く効かせた歌い方に特徴がある。


バックはジョージ・バーンズとカール・クレスの2人によるギターのみの伴奏。

その為アルバムはミディアムからスローなナンバーを中心として構成されている。

やや渋めだが、落ち着いた雰囲気のある好アルバムである。


尚、現在SSJ(シナトラ・ソサエティ・オブ・ジャパン)より

紙ジャケ仕様で発売されている。



 Flo Handy / Smoke And Intimate

  Carney LPM-201

  SSJ(シナトラ・ソサエティ・オブ・ジャパン) XQAM-1029(Reissue)


1,Compromise
2,No Moon At All
3,My Heart Stood Still
4,I Hadn't Anyone Till you
5,Fine And Dandy
6,Lack-A-Day
7,Funny World
8,A Sunday Kind Of Love
9,Who Can I Turn To?
10,How Long Has This Been Going On?
11,Wait With Me Love
12,Mine


Flo Handy (vo)
George Barnes (g)
Carl Kress (g)


1964年 New York 録音





Nancy Steele / Nitey Nite

2009-09-10 03:08:02 | JAZZ VOCAL :女性


ナンシー・スティールは、ややくぐもった感のある声質だが、

素直な歌唱をする落ち着いた大人の雰囲気をもった歌い手である。


バックはピアノ、ベースにギターが2本という少々変則的なコンボ。

ギターのバリー・ガルブレイス以外は余り知名度の無いメンバーだが

中々趣味の良いサポートをみせている。


収録曲は所謂スタンダード・ナンバーは少なく、

作者不詳の作品が6曲と半分を占めている。

馴染みの無い曲の多さが気になるという方も居られると思うが、心配には及ばない。

アルバム全体がシンパシーを感じさせるしっとりとした味わいに包まれており、

聴き手を飽きさせない作品に仕上がっている。



 
 Nancy Steele / Nitey Nite

  Chatam CH-354

  スペイン LP-Time LPT-1077 (Reissue)


1,Lost In The Fog
2,Why Try To Change Me Now
3,Tou'll Never Know
4,Nitey Nite
5,Year After Year
6,Tired Routine
7,Let There Be Love
8,Skylark
9,Suger
10,Isn't This A Lovely Day?
11,Salt Lake City
12,Shooting High


Nancy Steele (vo)
Joe Baque (p)
Don Arnone (g)
Barry Galbraith (g)
Wimpy Vernick (b)


1958年 New York 録音

 


Alice Lon / It's Alice

2009-09-09 02:50:43 | JAZZ VOCAL :女性

 

アリス・ロンはテキサス州ダラス生まれ。 

6歳の頃から歌とダンスそしてピアノを習い始める。

10歳の時にラジオ番組に出演し、10代でツアーも経験している。


やや低目の声、そして自然で厭味のないヴィブラートを持つアリス・ロン。

このアルバムでは、ミディアムからスローなスタンダード・ナンバーを中心に

ストレートで誠実な歌唱を聴かせてくれる。


尚、本アルバムを再発しているスペインのLP-Timeレコードであるが、

最近の再発CDではジャケットを日本盤並みの厚紙に替え始めたようである。

この点に関しては少なからず嬉しい処だ。



 Alice Lon / It's Alice

  Coral CRL-57302

  スペイン LP-Time LPT-1078 (Reissue)


1,Love Is Here To Stay
2,What Is This Thing Called Love
3,When Your Lover Has Gone
4,They Say It's Wonderful
5,You Made Me Love You (I Didn't Want To Do It)
6,You'll Never Know
7,That Old Feeling
8,I Only Have Eyes For You
9,I've Got The World On A String
10,I Hadn't Anyone Till You
11,As Time Goes By
12,If I Had You


Alice Lon (vo)
With Orchestra Directed By George Cates


1959年 2月6日,20日 Hollywood 録音


Carole Creveling / Here Comes Carole Creveling+2

2009-08-14 02:10:26 | JAZZ VOCAL :女性

シナトラ・ソサエティ・オブ・ジャパンより、2007年に紙ジャケ仕様で再発された

白人女性歌手、キャロル・クレヴェリングのアルバム。

元々は超マイナー・レーベル「ユーターピアン・レコード」から発売されたもので、

彼女の唯一の作品でもある。


キャロル・クレヴェリングはハスキーで落ち着いた感のある声質の持ち主、

そして、その唱法はメロディを殆んどフェイクせず、ストレートなもの。

多少リズムが重いかなと感じる処はあるものの、

ビル・ベイカーのピアノ・カルテットをバックに

スロー・ナンバーを中心に丁寧な唄を聴かせてくれる。


尚、今回の再発に当たって、入手困難と云われていた

シングル2曲が13、14曲目に追加収録されている。



 Carole Creveling / Here Comes Carole Creveling+2

  Euterpean Productions, Inc. ETP-101

  SSJ(シナトラ・ソサエティ・オブ・ジャパン) XQAM-1021


1,My Old Flame
2,My Ship
3,You Have Cast Your Shadow On The Sea
4,Better Luck Next Time
5,Long Ago
6,Star Eyes
7,This Heart Of Mine
8,On Morning In May
9,Now We Know
10,Nobody Else But Me
11,Anything Can Happen With You
12,There's No You
13,Willow Weep For Me
14,Between The Devil And The Sea


Carole Creveling (vo)
Bill Baker (p)...1~12
Bob Wyble (g)...1~12
Jack Cauglan (b)...1~12
Milton Raskin (perc)...1~12
Max Bennett (b)...13,14
Chack Flores (ds)...13,14
Lou Levy (p)...14


1955~56年 録音





Ruth Olay / Olay !

2009-08-01 15:18:06 | JAZZ VOCAL :女性


ルース・オーレイは1927年7月1日、サンフランシスコ生まれ。

9歳の頃から母と個人教師の2人から声楽を学んでいる。


本アルバムは1957年にエマーシーに吹き込んだモノ。

張りのある声でリズム感も決して悪くはない。

ただ独特なヴィヴラートがあり、やや大仰な表現が少々鼻につく。

また、曲によってはデビュー時の「都はるみ」を彷彿させるような

「うなり声」が聴かれるのも気になるところだ。


しかし、これはある意味巧みなヴォイス・コントロールと云えない事もなく、

善く言えば彼女の個性的でもある。

それなりに面白いとは思うのだが、 当方の好みの範疇には入り得なかった。


バックのピート・ルゴロがプロデュースしたオーケストラの伴奏が

素晴らしいだけに余計残念に思えるアルバムだ。



 Ruth Olay / Olay !

  EmArcy MG-36125

  スペイン LP-TIME LPT-1057 (Reissue)


1,Singin' In The Rain
2,Slow But Sure
3,Lover Man
4,When The Sun Comes Out
5,Lucky Day
6,It Never Entered My Mind
7,You Make Me Feel So Young
8,I Let A Song Out Of My Heart
9,Love For Sale
10,I'm Glad There Is You
11,After You've Gone
12,I Wanna Be Loved


Ruht Olay (vo)
Bud Mostinger (p)
Howard Roberts (g)
Red Mitchel (b)
Don Fagerquist (tp)...2,5,7,8,9,11
Milt Bernhart (tb)...1,3,4,6,10,12
George Roberts (tb)...1,3,4,6,10,12
Sy Zentner (btb)...1,3,4,6,10,12
Bud Shank (afl)...1,3,4,6,10,12
Red Novo (vib)...2,5,7,8,9,11
Lurry Bunker (ds)...1,3,4,6,10,12
Shelly Manne (ds)...2,5,7,8,9,11
Pete Rugolo (produce)


1957年 Los Angeles 録音

 


Joy Bryan / Make The Man Love Me

2009-07-26 15:19:59 | JAZZ VOCAL :女性

ジョイ・ブライアンの正確な生年月日は不明だが

インディアナ州のニューキャッスルで生まれている。


これは1957年のモード盤に次ぐ

彼女自身2枚目となるリーダー作である。

アルバムはスタンダード・ナンバーを中心に構成されており、

ジョイ・ブライアンは余り声量はないものの、

明るく知的で、モダンな歌唱を聴かせてくれる。


また、バックを務めるピアノのウイントン・ケリーが

見事なプレイを披露している。


余談だが、ジョイ・ブライアンはコンテンポラリー・レコードの

社長であるレスター・ケーニッヒの奥方でもある。

そして、このアルバムは社長自らプロデュースを担当している。



 Joy Bryan / Make The Man Love Me

  Comtemporary S-7604

  ビクター音楽産業 VDJ-1677(廃盤)


1,My Romance
2,Make The Man Love Me
3,Almost Like Being In Love
4,It Never Enterd My Mind
5,East Of The Sun
6,Aren't You Gold You're You?
7,My Funny Valentine
8,Old Devil Moon
9,These Foolish Things
10,Everything's Coming Up Roses


Joy Bryan (vo)
Wynton Kelly (p)
Al Viola (g)
Leroy Vinnegar (b)
Frank Butler (ds)

Lester Koenig (produce)


1961年 7月26,28,29日 Los Angeles 録音




Connie Francis / The Exciting Connie Francis

2009-06-15 00:53:21 | JAZZ VOCAL :女性

アイドル歌手として有名なコニー・フランシスだが、実はスタンダードも上手く、

実際何枚かのジャズ・アルバムを残している。


これはそのジャズ・アルバムの中の1枚で

スペインのLP-TIMEレコードより復刻されたCD。

元々は1959年にMGMレーベルに吹き込まれた作品である。

伸びのあるキレイな声と、クセのない歌い方はいかにもアイドルらしい。


アルバムは前半の6曲がビッグ・バンドをバックにしたもので、

アップ・テンポなナンバーが中心となっている。

そして後半6曲はガラリと変わってストリングス入りのオーケストラによる

スローなバラード・ナンバーを収録している。


コニーはアップ・テンポのナンバーではジャジーでノリの良い唄を

また、スローなバラードではしっとりとした唄を聴かせてくれる。



 Connie Francis / The Exciting Connie Francis

  MGM E-3761

  スペイン LP-TIME LPT-1046 (Reissue)


1,Come Rain Or Come Shine
2,Hallelujah, I Love Him So
3,All By Myself
4,Rock-A-Bye Your Baby With A Dixie Melody
5,There Will Never Be Another You
6,The Song Is Ended
7,Time Agter Time
8,How Did He Look?
9,Hold Me, Thrill Me, Kiss Me
10,That's All
11,Blame It On My Youth
12,Melancholy Serenade


Connie Francis (vo)
Ray Ellis (arr,cond)
and Orchestra


1959年 New York 録音



Bea Abbott / The Too, Too Marvelous Bea

2009-06-11 03:38:06 | JAZZ VOCAL :女性


ビー・アボットはロードアイランド州のプロビデンス生まれ。

軽いハスキーさを持った声で、中々雰囲気のある唄を聴かせる歌い手だ。


これは彼女がウエストミンスター・レコードに録音した

アルバム 「The Too, Too Marvelous Bea」の全曲に、

同レーベルのハル・オーティスのクインテットによる

アルバム「Out Of Nowhere」からアボット参加の4曲をプラスしたもので、

ノーマ・ジャパンから発売されていたが現在は廃盤のようだ。

因みに、ハル・オーティスはスウィング系のバイオリニストで

このアルバムでも自身のオーケストラを指揮している。


1~12曲目までが「The Too, Too Marvelous Bea」からで、

気だるくムーディーな「I Hadn't Anyone Till You」や、

アコーディオンとパーカッションが効果的な「Day In, Day Out」など

全体的にスローなナンバーが中心となっている。


13~16曲目が「Out Of Nowhere」から、

バイオリンとアコーディオンをバックに軽快な「Mountain Greenery」、

スウィンギーな「Just You, Just Me」など

こちらは比較的速いテンポのナンバーが収められている。



 Bea Abbott / The Too, Too Marvelous Bea

  Westminster WP-6078

  ノーマ・ジャパン NMCD-6006 (廃盤)


1,I Hadn't Anyone Till You
2,Day In, Day Out
3,How Did He Look ?
4,Someone To Watch Over Me
5,This Love Of Mine
6,Why Shouldn't I ?
7,The Very Thought Of You
8,Too Marvelous For Words
9,My Funny Valentine
10,It Had To Be You
11,I See Your Face Before Me
12,April In Paris
13,I Can't Give You Anything But Love
14,Mountain Greenery
15,Almost Like Being In Love
16,Just You, Just Me


Bea Abbott (vo)
Hal Otis (arr,cond) and His Orchestra


1950年 録音



Janet Brace / Special Delivery

2009-06-04 03:05:01 | JAZZ VOCAL :女性

本作品の主人公であるジャネット・ブレイスであるが、生年月日は不明。 

辛うじて出生地がウエスト・ヴァージニア州のチャールストン 

である事のみ判明している。 

経歴も殆んど分からず、アルバムも恐らくこれ1枚きりと思われる。 


ややくぐもった感のある声質、ストレートで素直な歌い方だが、 

少ししっとり感に乏しいのが残念な処だ。 


バックはトランペッターでアレンジャーとしても知られている 

ドン・エリオットが率いる2つのコンボが務めている。 

曲によってメンバーのソロも多少入るが、概ね伴奏中心で 

彼女の歌のサポートに徹している。 

ジャネット・ブレイスも誠実で丁寧な歌を聴かせてくれる。 



 Janet Brace / Special Delivery 

  ABC Paramount ABC-116 

  ユニバーサル・ミュージック UCCU-9650 (Reissue) 


1,Time After Time 
2,Skylark 
3,That's All 
4,Time Was 
5,I'm A Person Too 
6,S'posin' 
7,You Fogot Your Gloves 
8,Easy Street 
9,It Could Happen To You 
10,Nobody's Heart 
11,Happy In Love 
12,If I Had A Ribbon Bow 


Janet Brace (vo) 
Don Elliott (arr,mellophone,vib,tp) 
Bob Corwin (p) 
Barry Galbreith (g)...1,3,6,7,8,9,10 
Vinnie Burke (b)...1,3,6,7,8,9,10 
Don MacLean (ds)...1,3,6,7,8,9,10 
Joe Puma (g)...2,4,5,11,12 
Ernie Furtado (b)...2,4,5,11,12 
Jimmy Campbell (ds)...2,4,5,11,12 


1956年 2月 New York 録音





Lynn Taylor / Sings I See Your Face Before Me

2009-06-01 01:13:58 | JAZZ VOCAL :女性

リン・テイラーのアルバムは非常に少なく、実質僅か2枚で 

その内リーダー作はと云うと1枚のみ。 

グランド・アワード・レコードに吹き込まれた本アルバムがそれに当たる。 


アーサー・シュワルツの作品集という内容の珍しさもあってか、 

捜していたヴォーカル・ファンも少なくないようだ。 


可憐な声で、キュートな歌唱のリン・テイラー。 

ここではバディ・ウィード率いるコンボをバックに 

その愛らしく、チャーミングな歌をたっぷり聴く事が出来る。 


尚、本アルバムは現在スペインのLP-TIMEレコードより紙ジャケ仕様の 

CDで復刻されている。 




 Lynn Taylor / Sings I See Your Face Before Me 

  Grand Award GA-33-367 

  スペイン LP-TIME LPT-1005 (Reissue) 


1,I See Your Face Before Me 
2,Then I'll Be Tired Of You 
3,It's All Yours 
4,Haunted Heart 
5,By Myself 
6,You And I Know 
7,Thief In The Night 
8,High And Low 
9,The Dreamer 
10,Oh But I Do 
11,Something To Remember You By 
12,Wandering Heart 


Lynn Taylor (vo) 
Buddy Weed (p) 
Billy Butterfield (tp) 
Bob Alexander (tb) 
Stanley Webb (fl) 
Barry Galbraith (g) 
Arnold Fishkin (b) 
Johnny Cressi (ds) 


1957年 New York 録音