ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2014J1リーグ第2節FC東京vsヴァンフォーレ甲府@味スタ20140308

2014-03-08 23:49:41 | サッカー

東京は、金曜日のお昼間に雪が降りました。まだまだ寒さは残りますけど、でもこの雪は、冬が別れを告げに来たんじゃないかと感じています。

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小金井公園は、早春の華やぎで賑わっていました。

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2014シーズンのホーム開幕でございます。3ヶ月ぶりのカーサ味スタ。いつもと変わらない風情で迎えてくれます。

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今シーズンからバック中央の2ブロックがホームセンター自由席になりました。なんとも妙なネーミングは東京のボケだと思っております。今年も味スタの観戦場所は変わらず、ただ席種はホームセンターです。

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ついに、背番号5と一緒にシーズンを戦う覚悟をしました。自分が着るユニはネガティブなジンクスがあるんですけど、我慢できずw。

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2014シーズンの開幕戦特別ゲストは、地元東京は東村山市出身の志村けんさんです。その1その2

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2戦続けて東京での試合となる甲府が相手です。まだまだ雪害の影響が生活に残っていると思います。サッカーが元気の源になってくれると嬉しいですね。

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今日のYou'll Never Walk Alone♪

開始早々エドゥーの来日初ゴールで先制するも、またしても後半に追いつかれる、悔しい2戦連続のドロー。

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東京は前節と同じ布陣です。GK権田。CBは加賀とモリゲ。SBは徳永と宏介。ハーフ団は秀人を真ん中に慶悟とたま。WGに千真とよっちを従え、ワントップにエドゥーです。

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甲府は少し前線をアジャストしてきました。GKは岡。3CBは不動で青山、英臣、佐々木。ボランチは新井とマルキーニョス・パラナ。WBは福田と名古屋から新加入の阿部。2シャドウは、ジウシーニョが直前に怪我で離脱して、クリスティアーノが一枚下がって下田と組みます。クリスティアーノがいたワントップに今節は盛田が入ります。

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東京は柏戦から少しやり方をアジャストしてきました。前節は守備時にフラットな4-1-4-1のラインを作ってリトリートしていましたけど、今日は守備の際も4-3-3の形で臨みます。甲府にボールが渡ると、千真とよっちがフォアチェックに入ります。狙いは対面する左右のCB。千真は佐々木、よっちは青山です。恐らくビルドアップの起点を抑えて攻撃を遅らせようという意図だと思います。もうひとつ、今日の特長は3CHの役割分担でした。柏戦では、相手のメイヤに慶悟とたまがつき秀人が一枚余る形でしたけど、結果的にレアンドロ・ドミンゲスと高山の動きに引っ張られて、3CHの距離が離れてしまうことがありました。そこで、今日は逆に、秀人が甲府のボランチをチェックして、慶悟とたまがダブルボランチのような形でステイします。ひとつには、ボランチが基点となる攻撃を機能させないこと。もうひとつは、あわよくばショートカウンターを狙ってのことでしょう。中央に2枚残すのは、甲府が2シャドウを持っているからだと思います。

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攻撃は、コンセプトとしては少ないタッチで縦に速くというところで同じですけど、いくつかアジャストがあります。前節と違ってロングボールがありません。ビルドアップスタイルです。最終ラインはまず、たまに預けます。たまは下がり目の中盤左寄りの底でボールを捌きます。たまはパスを受ける前に前方の状況を確認します。エドゥーにつけられるならファーストチョイスはエドゥーのようですけど、選択は、左ワイドの宏介、中央の秀人、大きく逆サイドの千真か慶悟か徳永、あるいはCBに戻すと複数あります。今日は宏介が柏戦より高めに位置取っていました。たまの今日のポジショニングは、秀人を前目に置くのと負荷分散のほかに、カウンターを受けた時の宏介の背後をケアする意図もあったと思います。

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序盤、いきなりこのアジャストがはまります。甲府はトップに一度当ててから攻撃を始めるチームですけど、攻撃の基点が抑えられているので、盛田にいいボールが出てきません。前半の盛田は右寄りでポストになろうとしてましたけど、尽くモリゲに阻まれます。甲府はサイドアタックを信条とするチームですけど、基点が抑えられる影響はここにもあり、福田も阿部も高い位置にポジショニングできません。なんとなくサイドにボールが来るのですけど、その時には東京によって前方の蓋が閉じられていて、パスを後方に戻さざるを得ません。

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一方序盤の甲府は守備もルーズでした。とくに中盤4枚の並びがあいまいで選手間が離れ、スペースができます。東京はこのスペースを千真、よっち、慶悟、たまが狙います。とくに序盤はたまの動きが秀逸でした。中盤の底で起点になっていたかと思えば、流れで前線に顔を出し、ゴール前でよっちと絡みながらアジリティを見せチャンスを作っていました。いきなり攻勢を掴んだ東京が、早々先制します。

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前半5分。甲府の雑なフィードをバックアップしていた加賀が自陣深くで拾ったところから東京がビルドアップします。加賀は前方の宏介に渡します。宏介は下がり目に位置取るたまに渡します。たまは中央にドリブル、寄って来た秀人に渡します。秀人はルックアップ。最前線にエドゥー、右ワイドに千真が開いています。右手前に慶悟がいてフリー。その外に徳永。左サイドはそれぞれマッチアップがいてクローズド。秀人の選択は慶悟です。ターンした慶悟はルックアップ。ここからのダイナミックなパス回しが、フィッカデンティ東京が目指すサッカーのような気がします。慶悟の前方で、パスを受けに佐々木を引き剥がして千真が下りてきます。慶悟は高速の縦パスを受けます。その脇を秀人が上がっていきます。これを見た千真はワントラップして秀人に渡します。この時最前線では、エドゥーが英臣を連れて右サイドに寄ってきていました。秀人がパスを受けるとき、エドゥーは英臣の前に体を入れます。これを見た秀人はダイレクトにエドゥーに当てます。このパスが絶妙で、エドゥーをインサイドに寄せます。右に動いてところを急に逆モーションになり、英臣が振り切られます。ただ、ゴール前は青山と福田がいます。さらに新井が戻ってきてます。福田はよっちを見ていて、4対2で甲府は数的有利。にもかかわらず、青山も新井もエドゥーにアタックしません。よっちがダイアゴナルに動いて青山を引っ張ります。福田とエドゥーは距離が離れていて、新井がやっぱりエドゥーを追っていませんから、一瞬エドゥーがフリーになります。この期を逃さずエドゥーはミドルショット。これが戻ってきた英臣の足に当たって回転が変わります。岡が対処しますけど取り損ない、ボールはゴールに吸い込まれました。東京1-0甲府。

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甲府は前節、鹿島にゴレアーダをくらっていますし、悪条件でコンディションが整っていないことが考えられるなか、正直言ってこの時点で今日の勝利を思ってしまいましたし、それ以上にゴレアーダまで期待していました。甘かったです。

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甲府がアジャストします。まずは守備を立て直します。シャドウを含めた中盤4人の距離をコンパクトにし、中央に絞る形で4人並べます。これで、秀人あるいはたまからエドゥーへの縦パスのコースを切ります。同時にたま、慶悟、よっちが狙う中央のスペースを消します。

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このため、東京の攻撃はサイド基調になります。それでも左サイドは優位性を保っていました。たま、よっち、宏介が作る左サイドのトライアングルは、コンビネーションが出来つつあるようです。3人の動きが補完的に連動していて、甲府の右サイドを圧倒します。ゴールに迫りますけど、フィニッシュの局面では、ゴール前の3CBが堅く、甲府らしい粘りが出てきました。

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前半30分頃から甲府の攻撃が機能し始めます。まず盛田が左に寄るようになります。加賀にターゲットを変えます。これでポストが納まるようになります。次に、盛田とクリスティアーノの位置をアジャストします。盛田とクリスティアーノを縦関係にし、かつ二人の距離を狭めます。これで、盛田が落としたボールをクリスティアーノがすぐに拾えるようになります。いったんクリスティアーノに納まれば、甲府のなかでは最もキープ力がありますから、チーム全体に攻撃の信頼関係が作られます。顕著なのはWB。盛田にフィードが行くと同時に、クリスティアーノに納まることを見越してWBが高く位置取るようになりました。クリスティアーノから丁寧で有効なパスがサイドに供給されます。今日の東京はSBが少しアグレッシブでしたから、その背後を甲府のWBに狙われる形になります。ゴールの予感を感じさせるクロスが甲府のWBから供給されるようになりますけど、ゴール前の最終局面で東京のCBに弾き返されます。

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楽勝ムードが、甲府の上手なアジャストのおかげでがっぷり四つの試合になりました。このまま前半終了。

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ドロンパのヒゲダンス

後半に入って少し東京が盛り返します。ふたたびエドゥーにポストが納まるようになります。それから、イーブンボールを拾えるようになりました。サッカーは90分通じて試合を支配することは、よほどの実力差がないとなかなか出来るものではありません。なので、試合の趨勢が傾いている間に、確実にゴールできることが強さの必要条件なのかもしれません。終わってみれば、甲府の3CBは時間を追うごとに局面の堅実さが増していきました。この時間帯でもゴールは奪えず。

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まず城福さんが動きます。今日はボールが渡らず完全に消えていた下田に代えて右シャドウに水野を投入。クリスティアーノが左に移ります。それほど大きな効果はないと思っていたのですけど、この甲府唯一の交代が活きます。

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続いてミステルも動きます。先制点で重要な仕事をしましたけど、その他は右サイドで所在なげになってしまっていた千真に代えて、ナオを投入。右WGを純粋なウィンガータイプに変えました。ひょっとすると右WGは、いま一番ミステルが迷っているところかもしれません。率直なところでは、いまの千真は右WGに合ってないと思います。千真に求めるものは、トップだろうがWGだろうがゴールであることに変わりはありません。でも、WGはシュートアテンプトがトップと全然違います。千真はシュートに持ち込む形とタイミングを掴めていないんじゃないかと思います。慶悟、徳永との絡みもまだ十分ではありません。もともと千真と慶悟は互いの動きを補完しあえる関係ですから、ていうか慶悟が千真に配慮できる間柄ですから、千真が右WGでのアタックをものにすれば、機能し始める期待はできると思います。

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それでも流れは変わりません。なんとか東京最終ラインが止めていたのですけど、同点ゴールはセットプレーから生まれました。

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後半27分。何度かあった水野のロングスローが結果に繋がります。水野のスローインをゴール前の混戦でモリゲがクリア。これが小さく、ゴール前に落ちます。そこにファア後方にいたパラナが飛び込んできます。トラップからゴールに押し込もうとしますけど、ポストに当たります。これがふたたび水野のもとへ。水野はダイレクトでゴール正面の盛田にクロスしますけど、その手前でクリスティアーノがバイシクル。ゴールに吸い込まれました。ゴラッソ。東京1-1甲府。

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このゴールの直前にヨネがスタンバイしてました。開幕直前に脱臼で離脱していたヨネが、早期に戦線に復帰できてよかったです。ヨネを3CHのどこで使うのかと誰が3CHから外れるのかに注目していたのですけど、結論はダブルボランチでしたw。よっちに代えてヨネ投入でシフトが変わります。たまがトップに上がり、4-4-2の形になりました。柏戦でも追いつかれてから終盤2トップにしていましたので、点が欲しいときのオプションなのかもしれません。それとも、4-3-3に代わるコンサバティブな基本陣形のひとつなのかな。

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ただ今日に限っては、このシフトチェンジで左サイドのコンビネーションが崩れます。いまの東京で唯一安定して機能している攻撃ルートが失われ、攻撃が散発になります。なので、一度前線に納める仕組みに回帰するため、前線にターゲットを置きます。たまに代えて相太を投入。エドゥーを左サイドに出すかと思いましたけど、そのまま2トップです。この交代以降、東京が圧倒的に押し込みます。だけどシュートアテンプトはすべて甲府の3CBに潰されてしまいます。このまま試合終了。東京1-1甲府。

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宏介が不安定でした。よっち、たまと組んで左サイドの活性化には貢献していたのですけど、セットプレーでキックがショートしていました。カウンターを受けた際の宏介の背後は、昨年から続く課題です。もちろん宏介だけの問題ではないですけど、SBに求められる1on1の強さをもっと磨いて欲しいです。

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珍しくモリゲが不安定でした。加賀のミスをモリゲがカバーするシーンはよく見るのですけど、今日はその逆が結構見られました。不用意にフォアチェックしたところを水野に抜かれ、クリスティアーノと盛田vs加賀一人というシーンもありました。代表との兼務の大変さはあるでしょうけど、ブラジルワールドカップのレギュラー奪取に向け、今が正念場です。

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エドゥーが早々点を取ってくれたことは一安心です。ポストなどチャンスメークでは格の違いを見せてくれていますけど、やっぱりアタッカーはゴールしないと乗ってこないですから。

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4-3-3の是非を問うのは、もうちょっと時間をあげたいような気がします。少なくとも3CHについては、ヨネが戻るとまた違うかもしれませんから。ただ、千真が居辛そうなのは、見ていて辛いです。どうしてもウィングシステムに拘るなら、現時点では千真以外の選択肢も視野にしたほうがいいかもしれません。ヨネが戻ると、たまかよっちが一枚余ってしまいますから。でも、昨年シーズン19ゴールのエースを外す意味はないと思います。以前も言いました通り、自分はサッカーは選手が能動的に形作るもので監督はアレンジャーだと思っていますから、有能な選手が気持ちよく能力を発揮できる仕組みを模索することを第一義に考えて欲しいと思います。

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いずれにしろ、まだ始まったばかりです。浮き沈みがあるのはサッカーの常。できるだけ早く、2014東京の形が定まることを見守っていきたいと思います。

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