ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2014J1リーグ第4節FC東京vs川崎フロンターレ@味スタ20140323

2014-03-24 22:49:54 | サッカー

染井吉野のつぼみが膨らんできましたけど、今週末はまだ咲きませんでした。来週末は綺麗な花を見られるかな。早咲きの桜たちが満開です。

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2014多摩川クラシコ第1戦はホーム味スタです。恒例コラシコは、ゴレアーダで負けちゃいました。

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仮面ライダー鎧武ショー

共にリーグ戦でまだ勝ちがなく調子にはやく乗りたい同士の対決となったトップチームもゴレアーダをくらいました。いつ以来か思いだせないほど内容の良くない試合でした。

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東京はミッドウィーク鹿島戦の好結果を受けて、シフトをアジャストしました。4-3-1-2です。2トップが合いそうに思ったので納得感はあります。GKは権田。CBは加賀とモリゲ。SBは右に徳永左に宏介。3CHは秀人をアンカーにおいて右にヨネが戻り左に慶悟。トップ下はたま。2トップは千真とエドゥーです。現時点のベストメンバーがようやく揃いました。

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川崎も試行錯誤が続いてます。シフトは前節と同じくボックス型の4-4-2。GKは西部。CBはジェシが戻り井川と組みます。SBは右に裕介左に今日は谷口。ボランチは今日は大島と憲剛。メイヤは右に森谷が入り左にヘナト。2トップは悠と嘉人です。

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東京が2トップにしたのはいいのですけど、スコッド発表時点で少し不安がありました。CHの組み合わせ、トップ下、2トップの相性です。ミッドウィークは、鹿島に問題があったとは言えレギュラーメンバーと明確な違いが見えたので、シフトだけ一緒にしてレギュラーメンバーがハマるのかが心配でした。結果的にはこの不安が全て出てしまった印象です。

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東京は序盤、ロングボールを使ってきました。川崎は中盤で網をはる守備スタイルですから、そこに真っ向勝負することを避けたかったのかもしれません。東京の速い攻撃リズムに川崎のゆったりと構える守備が合いません。そのうちCHのチャレンジングな縦パスが2トップにおさまるようになり、東京がペースを掴みかけたように見えました。

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10分を過ぎるとジワジワと川崎のリズムがよくなります。東京のショートパスが繋がるようになりましたけど、これが落とし穴でした。川崎は東京の中盤がボールを持つと、アタッキングサードに入る手前で網を絞り、外に押し出します。中央が空きますけど、パスを許しません。東京がバックパスをすると網をまた広げます。この繰り返しで東京は次第に蜘蛛の糸に絡まったようになります。そこで川崎が本領を発揮します。

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川崎の攻撃は、対照的に意地でもロングボールを使いません。ポゼッションによるビルドアップに徹します。東京はゾーンを作ってバイタルエリアをしめます。ただターンオーバーポイントが定まりません。要因は川崎のポゼッションの巧みさにあります。極論するとこの試合は、東京のゾーンと川崎のポゼッションの戦いだったと思います。圧倒的な完成度の差で、川崎に軍配が上がりました。川崎のポゼッションは、起点こそほぼ憲剛ですけど、定まった基点はとくにありません。気持ち悪いほどパスが繋がるんですけど、やっていることはシンプルです。スモールエリアでのパス&ゴーだけです。でもパス&ゴーの連鎖が凄いんです。とくにゴーの部分のタイミングと場所が絶妙で、東京のゾーンのちょっとした隙間にスッと入り込みます。全員が動き続けているわりにあまりダイナミックさは感じません。動きかたが非常に合理的なんでしょう。まるで武術の達人のようです。

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川崎のポゼッションの選択は、まずサイドで基点を作ります。とくに裕介が高く位置取ることで川崎の組み立ての軸となります。このサイド攻撃に相手が馴れ始めると、憲剛が襲いかかります。川崎の2トップは常に裏に抜ける機会をうかがっていて猛禽のようです。憲剛はチャンスと見るや、中盤の底から一気にスルーパスを前線に繰り出します。今日の川崎はオフサイドが多かったですけど、それだけ裏を狙う機会が多かったと言えます。それでも東京守備陣は耐えました。前線にエドゥーと千真がいますから、耐え忍んでカウンター一閃の空気も漂わせていました。そんな緊張感あふれる展開が続くなか、ついに均衡が破れます。

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前半31分。川崎のシュートを防いだ権田のグラウンダーのパスから。最終ラインを左から右に回してヨネに入ります。ヨネはルックアップして攻撃ルートがないことを確認して、モリゲに戻そうとします。このパスを嘉人が狙っていました。カットした嘉人はそのままドリブル。ゴール前で加賀とモリゲを引きつけて左を上がってきた悠にパス。悠はワンフェイクしてタイミングをずらし、ゴール左隅に決めました。東京0-1川崎。

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ミスからの失点でしたけど、それまでがギリギリの緊張感のなかでのプレーだったのか、思いのほかショックが大きかったのかもしれません。以降は完全に川崎にオーガナイズされます。

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川崎は怪我によるアクシデントで井川が下がります。中澤がスクランブルで入り、ちょっと前節をイメージして期待しましたけど、川崎のリズムに変化はありません。前半終了直前、川崎に理想的な追加点が生まれます。

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前半アディショナルタイム。東京のショートコーナーからゴール前のたまにボールが渡ります。そこに猛然と嘉人が詰めます。コンタクトのなかでこぼれたボールをヘナトが拾い、そのままセンターサークル付近までドリブル。上がってきた悠にパス。悠もドリブルして一気にアタッキングサードに。戻るモリゲと徳永を悠が引きつけ、後方から上がってきた谷口に落とします。ちょっと谷口の足元に入りますが、うまくトラップして徳永を振り切り、クロス。そこに嘉人が飛び込んでいました。スピードの落ちない完璧なカウンターでした。東京0-2川崎。

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このまま前半終了。

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ミステルは後半あたまからシフトを変えます。エドゥーに代えて相太、ヨネに代えて河野を投入します。この交代で東京はリズムを掴みなおします。トップ下のたまは稼動範囲が広いのが特長です。今日はそれが逆効果でした。2トップとの距離が離れ、ポストを拾えません。河野はバイタルエリアを横移動します。トップとの距離感を重視していたようで、河野を軸にパスがつながります。

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2トップの役割も整理されます。相太をポストの軸にし、千真はフリーにアタックします。この時間帯で1点でも返していたら、その後の展開が変わったような気がしますけど、結局決め手がないまま時間が経過し、川崎が馴れます。河野に対してはバイタルエリアのスペースをタイトにし、相太にはCBがマークします。そして川崎に決定的なゴールが生まれます。

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後半14分。センターライン付近の右サイドでヘナトから徳永がボールを奪い、慶悟にパス。慶悟はインサイドの秀人に渡します。そこに集中を切らしてなかったヘナトがプレス。秀人はボールロストします。こぼれたボールが悠の前に。悠はターンしてルックアップ。高めにラインを引いていた東京守備陣の真ん中を嘉人が抜け出ようとしています。悠は一気に長距離スルーを送ります。これが飛び込むモリゲの足元を掠める絶妙なコースをとり、嘉人のもとに。嘉人は権田を見て流し込みました。東京0-3川崎。

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東京は為す術がなくなります。逆に川崎は余裕を見せ始めます。このゴールは東京の心を折る精神的な威力があった気がします。秀人と慶悟が傍目にも混乱しているのがわかりました。状況が見えなくなって有効なプレーができません。千真は孤立します。相太がターゲットになる分、千真の存在感はどんどん薄くなります。頼みの宏介は、今日は珍しくプレーの精度を欠きました。セットプレーも慶悟に委ねてました。安定して闘えていたのはCBの2人と徳永くらいで、これほど酷く打ちのめされた東京は、近年ではほとんど記憶にないです。羽生を入れるだろうと思いましたけど、代えてあげるべき選手が多過ぎて、誰を優先してももはやメンタルケア以外は効果がないだろうと思いました。ミステルが心配したのは、秀人なんでしょう。わかる気がします。しに体の東京に川崎がとどめを刺します。

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後半34分。ヘナトの右CKがゴール前を抜け逆サイドに転がります。これにたまが追い付きルックアップ。そこにジェシが詰めてきました。たまからボールを奪ったジェシは、そのままクロス。ゴール前でいち早く反応していたのは悠でした。ジェシのクロスは悠にぴったり合いました。東京0-4川崎。

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もはや後はプライドを保てるかの問題になります。次の試合に向けチームの雰囲気を少しでも保つために、どんな形でもいいからゴールが欲しかったですけど、川崎がそれを許しません。レナトに代えて安、森谷に代えて真希を相次いで投入し、試合をクローズにかかります。

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最後は安のラフプレーで加賀が痛む踏んだり蹴ったりもあり、手も足も出ないまま試合終了。東京0-4川崎。

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3CHのバランスは、試合ごとに工夫をしていますけど、まだ活路が見出せてません。鹿島戦はたしかに良かったですけど、むしろ鹿島が3CHを狙ってこなかったことのほうが要因だと思います。それから前線は、エドゥーを軸にした場合、いまの組み合わせが噛み合っているようには思えません。3CHの継続と前線の組み合わせは、試行錯誤が続くでしょうけど、大きな決断が必要な気がします。

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とは言え、少なくとも選手は、今日の結果は一刻もはやく忘れるべきだと思います。失点はすべてミスからでした。それはそれで良くはないのですけど、守備の仕組みを根底から否定されたわけではありません。東京がペースを掴みかけた序盤に先制していれば、あるいは後半早々1点返していれば、少なくともモチベーションにおいて大きな違いがあったと思います。もっとも、今日の川崎なら先制されても動じなる必要がないだけのチーム力の差はありましたけど。とはいえ、なによりチームが迷走することは絶対に避けなければなりません。監督のマネジメント能力がいま1番問われるのは、現状を過程と見るか転換期と見るかの判断と、選手のモチベーションケアです。チームは選手あってこそだと思います。

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次節は今年の東京の方向性を決める山場です。この難局をボクらサポは冷静に慌てず見守るべきだと思います。どう思うかは個人の自由ですけど、発言や行動は自律が必要です。どんな状況であれ東京がそこにあることが、他の多くの東京を愛するサポにとって何より大切なことだということを認識すべきだと思います。東京サポはどのクラブより逞しく、サッカーと食の楽しみかたを1番知ってるじゃないですか。

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