モンセラートの山上駅に着いたところまで書いた。
この稿では、97年にこの山深い修道院で見聞きしたことを書く。
〈 急峻をバスは登り始め、やがて山の中腹にある三方を奇岩に囲まれた駐車場に停まりました
〈 初冬の陽は早くも西に沈み始め、バスを降りた私たちに冷気がまとわりつきます
〈 駐車場からなだらかに続く参道を登りますと、大きな岩が幾
〈 重にも盛り上がった、まさに奇岩と呼ぶに相応しい様相の山
〈 肌に、寄り添うように修道院があったのです
〈 修道院を入ると、そこは回廊に囲まれたパテオ
〈 その右手から順路に従って進むと回廊に続く階段があり、
〈 登ると礼拝堂の真後ろに出ました 〈 中央祭壇が俯瞰できる回廊の真ん中に、黒いマリアの像が
〈 あって、その手にある宝珠に触れると、今までの罪が贖える
〈 と言うのです
〈 洋の東西を問わず同じようなことが信じられていて、人間のこの融通無碍な様が如何にも面白いと思いまし
〈 た
〈 このマリア像はカタルーニャ地方の守護聖人、ここモンセラートはカタルーニャの聖地とされる所以なのです
〈 ちなみに、フランスのルルド、ローマ・エスクイリーノの丘の
〈 サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂と並び、世界で数少ない聖
〈 母の奇跡があった地とも聞きます
〈 この日は日曜、主日ミサが行われていました
〈 ミサの最後、モンセラート少年合唱団のミサ曲や聖母賛歌
〈 が献じられるのだそうですが、時間の都合で叶いません
〈 オプショナル・ツアーで多くを望むのは無理というものでしょ
〈 うが、少し悔しい思いを残して聖地を後にしました
〈 初めこそ気乗りしなかったモンセラート、思いのほか大きな感動を与えてくれたのです。
訪れた季節も時間も違ったのだが、10年前はことほど簡単に、「黒いマリアの像、ラ・モレネータ」のご利益?に与ることができたのだった。
当時はまだ銀鉛フィルム全盛期、今でいうアナログ写真で、腕の拙さと併せて余り綺麗じゃないのが残念だが。
モンセラートの修道院も岩山に建っているんですね。ギリシャのメテオラ修道院もこんな高い岩山にどうやって登るのか?不思議?俗世界と離れて少しでも天に近いから?
アテネから遠かったけれど感動しました。ヨーロッパの聖堂は本当に素晴らしいですね。
小さな村の小さな教会で、祈る人々からも祈りの心を教わった気がします。
今年も残り少なくなりましたが、これからもいろいろな分野の話楽しみにしています。
私は明日御影で今年最後のバザーです。
97年のスペイン、ミハスというアンダルシャの白い小さな村に、午後遅く着きました。
岬の先に小山をくり貫いた洞窟のような教会があり、村の人たちがクリスマスの飾りつけをしていました。
夕べの祈りに集うであろう村の素朴な人たちを見て、祈りの原点を見る思いがしました。
神に心を託す、なかなか出来ません。こうして一年がまたすぎます。