何時も支えて下さる高槻の Na さんから、「優れものですよ」と電気ポットを頂いた。
このポット、それこそあっという間にお湯が沸き、そして、湯を注いでも抹茶が茶碗の中で飛び散らないと伺ったが、使ってみて「なるほど」と納得。
話はそれるが、実はこの品、ペトロ のため、以前から欲しいと思っていたのだが、それすら「面倒や、いらない!」という辛気くさがり屋?ゆえ、稽古の日には保温がきくステンレスボトルにお茶を準備していた。
その彼が、「待たずに済む」と使い出したほど沸くのが早い。
話は本題に戻して、主婦にとって何かとあわただしい朝の家事、ひと段落したところで、「お抹茶を頂く」と言われる方が結構多い。
ただ、立ったまま茶筅を振り、そのまま頂いたりして、とてもじゃないが他人様には見せられない「お行儀の悪さ」と、苦笑しながらも楽しんでおられる。
茶道は、挨拶の仕方、襖の開け閉め、歩き方から始まり、点前で使う道具の扱い方を学ぶ割稽古から始まる。
その割り稽古で学んだ個々の道具の扱いを、点前の流れで習う “ 盆略点前 ” を学ぶ。
その点前、お盆の中に抹茶を入れた棗と、茶碗に茶筅、茶巾を入れ、茶杓を伏せて架け組んで置く。
お盆の向こうには鉄瓶を載せた瓶掛、湯を捨てる建水は身体の左横に置いて準備は整う。
このように簡単で、鉄瓶の代わりに薬缶でも電気ポットでも出来る、手軽で楽しい点前である。
改まって正座しなくてはなどと考えなくとも好いし、おもてなしに「一服どうぞ」とテーブルに出せる気軽な点前だ。
しかし、実のところなかなかどうして、陰陽、中和、五行の循環、茶道の根底に流れる思想・原理にもとづいた点前なのである。
天地和合のお盆の中(写真上左)から、 乾坤(天と地、陰と陽)六子を生ず(写真上右) になる、実に、意味深い点前でもあるのだ。
しばしば稽古場に花を生けて下さる Na さん、この日は、秋の七草、藤袴(写真下)をお持ち下さった。多謝()
Peter & Catherine ’s Travel Tour No.365