パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

三千円の使いかた

2023年10月15日 | 本・マンガ・テレビ・映画
10月15日(日)晴れ

原田ひ香著「三千円の使いかた」読了。

少し前に、新聞のテレビ欄で見かけた気がして、ドラマになるくらいなんだから面白いんだろうなという軽い気持ちで図書館に予約してみた。
ドラマのH Pものぞいてみると・・・あらすじとして・・・
   誰もが興味ある「節約」「貯蓄」をテーマに女性たちの生き様を描き、「私もそう!」「うちも同じ!」という
   “あるある感”あふれるホーム“マネー”ドラマ!

節約とかお得感とかが好きというか切実というか好きにならざるを得ない状況にある身としては読むしかないでしょう。
が!!!
読み始めて後悔する。
何一つ、誰一人にも共感できん。
6話に分かれており、3世代の女達のお金にまつわるあれこれなのであるが、まずは孫娘美帆(次女)の話からスタート。
どうやら彼女が主人公らしい。
この後、祖母の話、孫娘真帆(長女)の話、祖母のボーイフレンドの話、母親とその友人の話と続き、最後また次女の話でめでたしめでたし。
だが、お金の話に限った事じゃないが、考え方が人それぞれで、分かり合えないと思う事多々。
ワタクシは、どんなに便利だと言われても(特にバブリーな頃は)ローンは極力避けたかったし、
地道が一番と思っていたし、身の丈に合った暮らしをしたいと思い続けて生きてきた。
それをつまらないと思う人もいるだろし、賢く運用したり殖やしたりたまには博打を打つ覚悟も必要と思う人もいるだろう。
かと言って、ワタクシは、紹介されて会った男の人が特売の醤油の列に二度並んだという話を嬉々として語った瞬間、音を立ててサーっと気持ちが引きまくった。
自分は卵の安売りに並んでも、男の人が安売りの列に並ぶのはみっともないと思うセクハラ女王だった。
今現在、夫が並ぶのを厭わない人なのは重宝しているが、これが理想と現実という事だ。

あ、舌打ちしたり悪態付きながら読んだこの本であるが、一ヶ所だけクスッとなった一文を書いておこう。
主人公美帆の母親が、夫の事を思う一文。
     「普段は寡黙だけどいざという時は頼れる」はずの男は、ただどこまでも無口なだけだった
わかるぅ〜
寡黙な男はどこまでも無口で、軽い男はどこまでもお調子者なのだよ。
と、この一文だけには納得し共感したものの、最後の、いわゆるハッピーエンド的な終わり方にまで「無理だわ、この結婚!バカなの?この美帆って子。親も親だわ、借金を肩代わりするなんて、それも、意味のある借金ならまだしも、話良く聞いてた?納得した?」と不快感満載で本を閉じたのであった。
簡単に言うとですね、この美帆って子、節約セミナーで隣に座った男の子と仲良くなって、結婚まで考えるようになる。
が、この彼氏に借金がある事が発覚。
それが、普通の、と言うか自分の借金ならまだわかる。
親が、自分を美大に通わせるために奨学金を借りてて、どうにもそれの返済ができなくなった時点で息子に投げた形。
美帆が不満に思って色々問いただすと、挨拶も兼ねて彼の実家に行く事になる。
ここら辺の描写があまりにリアルさに欠けるのだが、息子が結婚相手を連れてきたにしてはあまりに雑な応対だし、さらには父親がバイクに金をつぎ込んで借金があると言う話まで聞かされる。
バカなの?この親。
で、一旦はさすがに美帆も別れる事を考えるし、もちろん母親は猛反対しているのだが、彼の仕事の成果を見る機会があり、じゃあ奨学金はうちで肩代わりしようと・・・
なるか〜い!と。
この先、結婚して、彼の家族と付き合っていけるのか?
縁を切るならまだしも、借金とかお金に対する考え方が違って、話が通じないような人種でもいいのか?
気持ち悪い。
久々に読後感最悪の本だった。
それがミステリーとかじゃなく、節約家族小説と銘打った本で、と言うのが自分でも解せない。
ワタクシはケチだし節約好きだし貧乏だけど、お金の話というのがそもそも好きでは無かった。
数字が嫌いという事もあるが、ちょっと見えっ張りなところもあって「武士は食わねど高楊枝」的なところもある。
お金の使い方、考え方は人それぞれというのは十分わかった上で、よそ様んちのふところ事情にも全く興味がないんだという事を再認識したのであった。

コメント (2)
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