パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

『ぼぎわんが、来る』と猿の話

2019年07月30日 | 本・マンガ・テレビ・映画
7月30日(火)晴れ

夏休みですね〜
昨日イオンに行ったらそりゃもう凄まじかった。
何が?子供の泣き声が。
どのフロア行っても「ぎゃーーーーっ!嫌だぁ〜〜〜」
「いや〜〜〜っ!◯◯してぇ〜〜〜」
通りすがりの者には詳細はわかりませぬが、兄弟喧嘩か、ゲーセンから帰りたくないか、欲しいもの買ってか、眠いか、そのあたりでしょう。
ママも様々な対応。
泣き叫ぶ一人を脇に抱え「お兄ちゃん!お兄ちゃん!ちょっとお肉買って来るからこのカート見てて!」
泣き叫ぶ子をガン無視の無表情ママ。
泣き叫ぶ息子と同じレベルのボリュームで「何回言ったらわかるのっっっ?今日は行かないって言ってるっっっ!!!」と叫ぶママ。
最後に見たのは我が家近くの交差点で、何をしたのかしらんがいきなり女の子の足を平手でバシーーンと叩くママ。

先週娘が来た時に「これ読んでみて!親父にも感想聞きたいって言っといて!」と置いていったのが「ぼきわんが、来る」というホラー小説。
去年「来る」というタイトルで映画化された。
ホラーとか無理ぃ〜な母だが娘の口っぷりではそれほど怖くはなさそうだ。
ってことで、読んでみた。するする読めた。
怖いけど、確かに、意味なく闇雲に怖いというわけではないし、ワタクシ、どちらかというと視覚に訴えてくる恐怖に弱い。
「リング」シリーズは全部読破したが、映画は最初のシーンで速攻諦めた。
想像力がないわけではないが、文字で(頭が齧られる)とか読んでも「きゃあ〜怖い怖い」と冷静に読み進められる。
自分なりのできる限りの想像力を駆使してこの化け物をイメージするが、これが映画になると、だれかのイメージが具象化され、実際に動き、付随して蛆虫なぞも出て、もちろん真っ赤な血は必須で・・・無理、無理、無理。
映画は見られません。
確かに、『ぼぎあん』は怖いんだけど、同じくらい、出て来る人間達が怖かった。
さらにこの小説は三部構成になってて、
1、新婚のイクメン
2、イクメンの妻
3、この夫婦を助けようとするオカルトライター
が、それぞれ一人称で語る形で話が進む。
イクメンの幼い頃の思い出の中で、寝たきりの痴呆症の爺ちゃんが、ある瞬間だけまともに戻るところも怖い。
婆ちゃんが何かを思い出して後悔してるとこも怖いし、育児やら夫やらに不満を抱えてノイローゼ気味の妻も怖い。
そして、語り手が変わると、さっきまでのイメージがガラリと変わって、え?ってなるのも怖い。
この小説の奥の方に流れているテーマが「子供」だと思うのだが、この子供にまとわりつく色々な思いも怖い。

と、怖い怖い言うてるだけでわけわからんとお思いでしょう、是非夏休みの読書感想文用にこの本をどうぞ。

日曜日の朝日新聞。
猿の母子の写真のついた『窓』というコラム記事を読んでみる。
タイトルは「私の子だったのに」
北九州の動物園でチンパンジーのキララがキンジを生んだ。
キララにはクララという双子の姉妹がおり、一緒のオリで仲良く暮らしていた。
クララは去年の夏、生後6ヶ月で子を亡くしている。
ある朝、クララがキンジを抱っこしている。母親のキララは周囲をウロウロ。
クララはキンジを離そうとしない。
母子が再び一緒になれたのはまる四日が過ぎてから。
キンジを抱き寄せ体に手を添え、唇を寄せ、毛づくろいをして・・・
胸に抱かれたキンジの手足は、母親のおなかをつかむことなく垂れ下がったまま、二度と動くことはなかった。

え?え?え?
動物園ネタは見逃しませんことよ、どんな楽しいネタかしらん?のスタンスで読み始めたワタクシ、さらさら〜っと読んで、後半、クララに切なくなって、最後、え?どういうこと?ギンジ、死んじゃったの?
自然界ならともかく動物園だよね、ここ。
なんとかできなかったの?
そもそも以前から時々目にするこの「窓」と名の付いたコラムは、一体何を言いたいの?って記事が多い。
これは何を言いたいの?
ギンジが死んじゃったことに動揺するあまり、動物園にも、このコラムにも、クララにも、憤る。

世の中、血縁血縁言い過ぎなんじゃ!と思う。
子ども子どもうるさいわ!とも思う。
「私の子供は社会の宝。だから大事にみんなで育ててね。温かく見守ってね。」的に「子ども最強説」を持ち出されると
あなたの子供はワタクシの宝ではないと言い放ちたくなる。
「産んだんだったらちゃんと責任持って育てろよ〜」と腹の底から出る低い声で呟きたくなるような光景もある。
「私の子供は社会の宝」なら、「あなたの子供も私の宝」にはならないのか?と言いたい場面がしょっちゅうある。
『子ども』について考え出すとまとまらなくなるし、きりがなくなる。
コメント
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