パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

娘の夏休み

2011年07月27日 | 子供ネタ
7月27日(水)曇り

我が娘の高校は、秋に文化祭がある。
出し物が、学年ごとに決まっており、3年生は演劇。
娘のクラスも、演劇部の子を中心に「あーでもないこーでもない」と喧々囂々やりあって、ようやく『アラジン』に決定。
そして、そのヒロイン『ジャスミン姫』に我が娘が大抜擢。
自慢じゃないが我が娘、お顔はチョー可愛いけど(出た出た)
積極性とか、華やかさとか、目立ちたい願望とか皆無な子である。
中学校時代も裏方さんの仕事を嬉々としてやっており、母としては複雑な心境だった。
今思い出しても腹が立つのが、中学の卒業式。
「答辞」の作文を、原案だけ娘に書かせといて本番は晴れやかな目立つ生徒達がそれを読み上げた。
それくらい、自他ともに認める引っ込み思案の子である。
しかし、今のクラスは、そんな地味な娘から「チョー地味なクラス」と言われるほどおとなしい子だらけのクラス。
よって、かえって団結してるし、男子も優しい子だらけで居心地のいいクラスらしい。
劇の演目が決まり、主要キャストは投票で決めることになり、娘が選ばれた。
「無理っっ!」と断るだろうと思ってたら
「だって、あたしが断ったら、もう決まらないって思って・・・
このクラス、あたしみたいな子ばっかだもん。」
変に律儀な娘、意を決して「やります」
夏休みに入り、劇の練習が始まる。
初日。どんよりとした表情で帰ってくる。
娘「文化祭の前日、前夜祭ってのがあるんだけどさぁ、そこで劇の紹介するんだけど
ダンスを踊ることになったんだよ。少女時代の『GENIE』」
う~む・・・それは意外なところに落とし穴があったって感じだねえ~
イマドキの子たちはダンスが好きな子が多いようだが、我が家に「ダンスを踊る」風習はなく
よって、彼女は、体育のダンスでもヒジョーに硬い動きで失笑を買ってたようだ。
おまけに、今回はセンターで踊らなきゃならないようで、彼女の表情はますます冴えない。
ゆーちゅーぶで少女時代のダンスを見ながら踊る彼女の手足はぎこちなく
母は、ヒップホップ系を忌み嫌ってたことを申し訳なく思う。
しかし、いまさらそんなことを言っててもしょうがないから
「とにかく、ダンスってのは恥ずかしがらず、オーバーに踊ってたら何とかなるものよっ。
あなたにはまだ照れがある。
恥を捨てなさい恥を!」と、得意の精神論をぶつ。
少女時代の歌とダンスを覚え、ジャスミンのセリフを覚え、
文化祭に出るバンドのキーボードとして5曲覚えなければならない。
本人、忘れてるようだが、彼女は受験生でもある。
英単語や日本史など、脳内から全てこぼれだして、セリフや楽譜だけが彼女の脳内を支配してるようだ。
これでいいのだろうか。
高校生最後の夏だから、何か打ち込めるものがあったほうが、振り返った時に「いい思い出」として残るのだろうか。
しかし、現実問題、入試に失敗したら、そんな思い出なんかより、後悔が先に立ってしまうのではないか。
受験は夏休みが勝負というではないか。
母は悶々と悩むが、生き仏になりますと誓った手前、下手な口出しや感情に任せて怒ることはやめると決めている。
彼女の夏は彼女のもの。
そう自分に言い聞かせ、時々アラジンの役を引き受けて練習につきあったりしている母の夏が
将来、いい思い出になりますように。
コメント (11)
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