おススメSS 艦娘のドロップってつまりこういう～提督は鎮守府に着任しましたシリーズ

艦娘のドロップってつまりこういう。

今回もまた、艦これのSSを紹介したいと思います。
よく艦娘が轟沈した末は深海棲艦という設定のSSはよくありますけど、
艦娘化という設定は見られない、という理由で書かれた作者の考えでかなりシリアスなものとなりました。

「娘に入った艦の正体はわかっているのかね」

娘に入った艦。とは。

「魂の行方がわかっている艦については、その魂を憑依させることで『建造』できますが、
　魂の行方がわかっていない艦については、稀にこのような、艦の沈没した付近の海域で『ドロップ』されるという報告があります」

つまり、『ドロップ』された艦のことだ。

「残念ながら、現時点ではご令嬢に入っている艦の詳細については確定しておりません」

艦娘とは、容れ物に魂を吹き込まれた存在を言う。
既に生命力の無くなった女性に対して、艦の魂、それは乗組員であったり、
長い時間と愛着を経て九十九神のように意思を持った艦の魂そのものを憑依させることで、生まれてくるものだ。

鎮守府では憑依から定着までの工程を『建造』と呼ぶ。
だが、稀に鎮守府内での憑依着定の『建造』工程を経ず、遠方の海域で艦娘としての生を受けるものがある。

それが『ドロップ』だ。

原因ははっきりと明らかになっているわけではない。
しかし、鎮守府で行われる『建造』の工程から推測するに……いや、恐らくその通りなのだろう。


―――　海難事故で死体となった娘の肉体に、海を巡っている艦の魂が偶然憑依することで、艦娘が生まれる。


それを哨戒・遠征中の艦隊が保護すれば『ドロップ』処理となり、
艦隊に回収されないまま艦娘として海を彷徨ったものは深海棲艦に襲われ、轟沈し、深海棲艦となる。
誰もが口にしない、しかしこれは恐らく事実である。


公式ラノベでは訓練と適正で艦娘になるという設定でしたけど、
こちらではまさか死体に憑依して、艦娘になるという……どこのウロブチ設定！？

なお、シリーズとなっているのでぜひ読んでみてください。