二次元が好きだ!!

SSなどの二次創作作品の連載、気に入ったSSの紹介をします。
現在ストパン憑依物「ヴァルハラの乙女」を連載中。

おススメSS 転生!‐アイルランドの光の御子‐

2015-08-25 23:10:32 | おススメSS

転生!‐アイルランドの光の御子‐

非業の死を迎えるはずだった英雄クーフーリン。
しかし、彼はゲッシュ破りの策略を破り、コノートの女王メイヴを容赦なく撃破。
やがて自分を下せる雄敵を求めてエリンの神々へと挑み神を殺しヘラクレスに匹敵する大英雄へと至った。
そして第四次聖杯戦争にセイバーとして召還された彼は自分と対等に戦える英雄を求め戦争に参加する。

もっともその正体は転生者であった……。

型月系は憑依者が少ないですが、本作品は兄貴ことクーフーリンに憑依した話。
と、なかなかレアなものであります。

そして、文章に物語の構成もしっかり丁寧に描写されており、今後の展開が楽しみです。


彼が手にする無数の宝具。光輝の剣クルージーン。恐槍ドゥヴシェフ。
馬の王と呼ばれる灰色のマハと黒色のセングレンという愛馬が牽くチャリオット。
一騎打ちを強制させる城壁結界。朋友フェルグスを破った際に譲られた聖剣カラドボルグ。
そしてクー・フーリンの象徴とも言える〈原因の槍〉ゲイ・ボルク。

数多の偉業を成し遂げその名声を比類なきものとしたクー・フーリンに、ある詩人が無謀にも総ての宝具を譲り渡すように要求しようとした。
その詩人は当時の、嘘でも詩人が広めたら真実になるという風潮に利し、彼の武具を根こそぎ奪い取ろうとした敵の回し者だった。

しかし、その計略は実を結ばなかった。敵が卑劣な手段を執るだろうと予め予見していたクー・フーリンの妻スカサハが・・・・・、
夫を守るために詩人の存在をクー・フーリンが認知してしまわないよう徹底して遮断したのだ。
本来それは、アルスター戦士にとって非常に不名誉な所業であり、当時は相応の非難を浴びたと言ってもよい。
妻スカサハの独断であると知られてから名誉は回復したものの、クー・フーリンは自身やアルスターの名誉に傷を付けた妻に、
一時は発狂するほどに激怒して、彼の怒りを静めるために総てのアルスター戦士が総出でかかったという。

その時のクー・フーリンの姿は怪物も斯くやといった有様であったことから、
本来なら光の御子ほどの大英雄には無縁であったはずの、狂戦士のクラス適性を得てしまうほどの狂乱ぶりであったとされる。

ともあれ、スカサハが夫の愛を失うのを覚悟し、詩人の存在を遮断したことによって、コノートの女王メイヴの策略は頓挫。
クー・フーリンは弱体化することなく、武具も失わず、敵の女王メイヴとその軍勢を単独で撃破した。

後に病を得たクー・フーリンが己の死期を悟り、妻が謀った詩人を探し出すと、
伝手と魔術を駆使して自身の宝具をどこかに隠させた。そしてその詩人を傍に呼び寄せて言ったのである。

――我の武具を求めるなら、くれてやろう。
この大地のいずこかに、この身の宝具が隠されている。
それは決して朽ちない守りを得て、万の時を経ようとも残り続けるだろう。

今でこそ神話の一節としてしか見られず、一切の信憑性を失ってしまったが、
日本ではこれがサブカルチャーのネタとして使われたり、
欧米でもクー・フーリンの隠した宝具を見つけた主人公が活躍するといったハリウッド映画が放映されたりしている。

故にクー・フーリンの知名度は世界的なもの。
サーヴァントが知名度に依存して能力を上下させるのだから、それだけでクー・フーリンの格が最高峰なのが窺える。
だがこの神話の一節をお伽噺としてしか捉えず、信憑性もないとしているのは表世界に限った話であり、
裏の世界――魔術師達の間では違う。これが現実のもので、今も彼の宝具が世界の何処かに眠っていると確信していた。

なぜなら魔術師とは神秘を学ぶ者。神秘の塊である宝具を、神代の卓越したルーン使いであり、
半神でもあるクー・フーリンが残せないわけがないと知っているからだ。

彼の宝具が現代に残っている可能性は非常に大きい。
マクレミッツという、宝具を現代まで受け継いでいる一族が存在していることも、信憑性を高める一因となっていた。
なによりクー・フーリンは虚言を嫌う性質であったと伝承で語られている。彼は生涯に一度も嘘を吐かなかった。
自分を守るためであったにも拘らず、詩人の存在を隠していた妻を一時とはいえ冷遇した事実からも疑う余地はない。
その精神性をして、現代でも正直者を指して「セタンタ」というクー・フーリンの幼名が使われるほどだ。
一部の魔術師が血眼になって宝具を探しても無理からぬ話である。








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皇国の守護者<凡人編>~若菜大尉かよ! 5話「夜戦馬鹿はお断りです」(皇国の守護者)

2015-08-23 08:07:28 | 習作SS

月夜の明かりすら碌に見えない夜。
おまけに冬、北の台地となると死ぬほど寒い。

だがそんな中、現在大隊は伏撃地点で待機している。
計画通り狭い回廊を通過する帝国軍に対して奇襲を仕掛けるつもりだ。

当然火なんて起こせないので戦友同士で固まって暖をとるか(意味深)
己の剣牙虎に抱きつくかの2択で暖を取るしかなく自分は後者であった。

「響はいい、実にいい」

脇に座らせた剣牙虎。
名を響と言う自分だけの剣牙虎だ。
軍に放り込まれ、剣虎兵に関わるようになってから飼い始めた。
名前の由来は当然のことながら艦これの「響」である。

タマとかミーちゃんとか考えたけど猫にしてはでかいし、
勇猛さと愛らしさの両者を兼ねることができる「響」が自分的に一番しっくり来た。

ああ、戦争なんて忘れてこのまま一生もふもふしたい…。

「…中隊長。お楽しみの所失礼ですが、招かざるお客が来たようです」

なんてだらけていたら先任軍曹の現実を教えてくれた。
耳を澄ませば街道を歩く大勢の足音、そして僅かに動く影の群れ。
くそ、知っていますよ、ちくしょうーめ!

「中隊装填始め、膝撃姿勢。復唱はいらん。
 大隊の合図まで撃つな、それと馬鹿が早とちりしないように見張れ」

私の命令を猪口が小声で伝達する。
あちこちで装填する音、マスケット銃なので銃口から火薬と弾を入れて押し込む音がする。

「出来れば来てほしくなかったな…」

そして装填している最中、そして装填を終えてからも帝国軍はその歩みを止めていなかった。
望遠鏡を使わなくても肉眼でハッキリと帝国軍の姿を捉えることができていた。

おまけにこっちの姿を見せたわけでもないのに強行軍らしく原作通りの大兵力で来たようだ。
今頃新城、もとい魔王様は内心で現状を罵倒しつつ色々と葛藤しているのだろうなぁ。

正直逃げたいけど、逃げれば軍法会議で死刑はまったなしだ。
で、この状況では逃げようにも逃げれない。

ああ、くそ戦場の扉が直ぐそこまで近づいている。
距離は120間、といった所か?

後もう20間ほど詰めた所で戦いが始まる、残された時間は――――。

なんて考えていたら射撃音が轟いた。
大隊の合図でも砲でもなく小銃のロケット花火のような甲高い音が。

よりにもよって自分の中隊からその音が聞こえた。
そしてそれを合図に私の合図なしに一斉に射撃が始まってしまった。

え、ちょ!!?

「緊張に耐えれなかった兵士がいたのでしょうね…」

猪口先任軍曹がため息混じりに解説してくれる。
あ、そういえば原作では偵察のさいに若菜と一緒に使えん兵士も見殺しにしていたな。
けど、こっちじゃ自分の死亡フラグを叩き折るため回避したけど、こんなバタフライエフェクトが発生するなんて…。

「あ、うん。ご苦労。
 で、その早漏野郎の大馬鹿はどこの小隊にいたと思う?」

「新城小隊のようですね」

よりにもよって魔王様の下でやらかしたのか…。

こりゃ、死んだな。
魔王様は無能を死ぬほど嫌うし。

ん?

「大隊の合図です、中隊長!」

空を見上げれば真っ赤な信号弾が撃ちあがる。
ああ、こりゃこっちの早とちりに慌てて打ち上げたのだろうな。

直後、他の中隊から射撃が開始。
死と破壊を振りまき帝国軍の屍を量産する。
ああもう、後戻りはできない!

「中隊、装填急げ!!」

こうなったのも全て早漏野郎のせいだ!
後で早漏した馬鹿は生きていたら絶対〆てやる!!

絶対だ!











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おススメSS 叛逆の騎士ですがなにか?

2015-08-19 00:18:26 | おススメSS

叛逆の騎士ですがなにか?

叛逆の騎士ことモードレット。
史実に沿うならばアーサー王に叛逆しブリテンを滅亡に追い込むのだが…。

転生者である彼女、否。
彼にはそんなことには興味がなくただただ強くなり、ネタに走ることを目指す。
剣術を学び、魔術を心得、そしてクトゥルフに関わり名実共に円卓最強の騎士となる。
が、その外なる神々との戦いで命を落とし、物語は第4次聖杯戦争へと続く…。

Fateの憑依転生ものです。
わりと軽いノリの文体と構成なので、
シリアスやお堅い設定、文章、雰囲気を期待される方にはおススメできません。

ですが、そうした感覚が好きという方には推奨します。


あれから、十年が経ちました。
え?展開が早すぎる?知らん。こっちも大変なんだ。

あの後すぐに海に流されたのだが、流されて2日程で船が難破し、もう駄目だと思ったとき、母さんが助けに来てくれたのだ。……まぁ他の子は助けなかったのだが。もう一度言う、巻き込んですまん、名も知らぬ子供たちよ。
とにかく助かった。物語だとナブールに助けられるはずなのだが、……まぁいい。

それから母さんの下で育てられ、魔術と剣術を学び(剣術だけで良いと言われたが必死で頼んだらOKされた)魔法剣士を目指した。フフフ、厨二病の血が騒ぐ。ちなみに、剣術の師は旅の傭兵です。元騎士らしいけど。
あ、そういえばとんでもない事が判明しました。俺、ホムンクルスだそうです。寿命がそんなに長くないらしい。
その時「なら余計に魔術を学ばなくちゃダメじゃねぇか!寿命伸ばすためにも!」と叫んだ俺は悪くないはずだ。

それを聞いた母はその手が有ったか、みたいな顔してたけど。
妹が王になったからそれに嫉妬して、自棄になり、後先考えずに王位簒奪のために俺を造るとか、我が母ながら女って怖い。

今は、騎士になるために修行中です。
王さまのクローンだけあって、この体は凄まじくスペックが高い。
魔力を放出したら、何か赤い稲妻みたいなのが迸ったりする。
これ、ギガスラッシュとかギガデインとか超電磁砲レールガンとか出来るんじゃね?
母に魔術を習っているのだが、俺は相当魔術師としての才能が有るらしく、母すら驚愕する速度で習得していった。
俺の体にはそこまで魔術に適正は無かったはずらしいが。やはり転生しているからか?


…………もういい、目を背けるのを止めよう。
かつて母の顔に見覚えがあると言ったが、それもそうだった。だってセイバーに似てるんだもん。
そんでもって騎士王の顔を一度だけ見たけど、もろセイバーだもん。
そして俺の顔もどう見てもモーさんです本当にありがとうございました。
ただし男だがなぁ!…正確には男の娘なのだが。

ていうか、型月世界かよ……ここ。

まぁいい。俺は原作モーさんみたいに王さまに認めてほしいわけでも、王位が欲しいわけでもない。
ただ、面白おかしく過ごせればいいだけだ。騎士と戦ったり、リアルモンハンしたり、ネタ技を再現出来ればそれで良い。
だから叛逆は起こさない。うんよし、決まり。そうと決まれば特訓だ!目指すは円卓の騎士!


そういえば、海に流された時に妙なモノを見たのだが、あれは何だったのだろう?
ボロ布みたいな黄色い衣のような皮膚をした、人とも幻獣とも違うナニカ。
母さんにも聞いてみたが、そんな生物は知らないとのこと。魔術師を見間違えたのではと言われたが、それは違う。
明らかにアレは、そんな生易しいものでは無いと直感で分かる。
アレは一体?













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おススメSS 日記の話

2015-08-07 23:48:28 | おススメSS

日記の話

少し前に完結したアリソン(電撃文庫)の二次創作です。
主人公ヴィルヘルム・シュルツが上級学校入学からその身分を消すまで綴る日記で、
主な物語の裏話的な話を主人公が語ります。

よくキャラクターの特性を把握し、丁寧なSSです。
また、オリ主とか腐とかなしの純粋(?)なSSなので安心して読めます。


彼がそれを見つけたのは部屋の整理をしていた時だった。
十数年ぶりに彼は自分の名前を名乗り、娘に父親として向かい、妻の夫としてこの家にいる。
そしてこれからはただの一人の男として、昔のようにここで暮らすのだ。そのための準備をしていた時だ。
引き出しを開けて、本を入れようとした時、彼はそれを見つけた。
古いノートだ。けれども彼はそれに見覚えがある。忘れるわけがない。
これは彼が彼を殺したときに、捨てるに捨てきれなくて押し込んでいったものだ。

それがまだ、こんなところにあるとは。
彼はそれを見て、妻は気が付いたのだろうかと疑問に思った。
そしてその次に娘はこれおみたのだろうかとさらに疑問に思った。たいそう疑問に思ったが、それを問うのは大層気恥ずかしかった。
ほんの少し前の、別の名前の軍人であった時ですら、これはひたすら憚れることだ。
記憶力の矢鱈いい彼は、その日記に何を何を書いたのかきちんと覚えていた。忘れようがない。
そんな体験をしたときに書いたものだ。

一度疑問に思ってしまったことはついつい考え込んでしまうのが彼の悪い癖だった。
故に彼は整理の手を止めて、日記を前に悶々とした。かつての部下たちが見たら驚いただろうし、
腐れ縁の親友が見たらにやにやと笑っただろうし、旧友が見たら昔の彼と結局変わっていないとしみじみとされただろう。

では、彼の妻と娘が見たらどうなのか。

最初にそんな彼に気が付いたのは、彼の娘だった
。一瞬かなり不思議なものを見たときのようにかなり驚いた顔をした後、
少しずつ隙間を埋め始めた父親にゆっくりと近づいて行った。

少し前の彼なら考えられないところまで近づかれた後で、彼は娘に気が付きたいそう驚いた。
そして少し前の彼とは違い、たいそう驚いた表情を素直にその顔に乗せた。

「それ、パパのでしょ?」

娘の言葉に彼は娘がそれを読んだ事実を知った。
気恥ずかしくてたまらず、彼は思わず娘から目をそらす。
娘がそんな彼を見てかなり面白がっているようだったが、そんな可愛らしい娘に構えるほどの余裕は彼にはなかった。

「ママののろけ話は沢山聞いてたけど、パパのママへの率直な思いはそれで初めて知った」

娘の言葉に、彼は自分の顔がさらに赤くなるのを感じた。
もう隠しようなどなかったが、せめてものあがきにと持っていた日記で顔を隠す。
耳まで赤い気がするが、本当にもうどうしようもない。そんな彼をよそに、娘はぽつりと言葉を紡ぐ。

「でも、パパがママのこと大好きだったって知って、とても嬉しかった」

そういってはにかむように笑う娘の気配がしたものだから。
彼はさらにその顔を赤くして、思わずその場にうずくまった。どうしようもない。
どうすることもできない。はにかみながら笑う娘の顔を直視することすらできず、
妻が今回に限ってたまたまぶらりと出かけてしまっていることにこっそりと感謝しながら、
相変わらず日記で顔を隠したまま 彼はぽつりと愛娘に告げた。

「……だったじゃないよ。今もだよ」















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【予告】弓塚さつきの奮闘記~MELTY BLOOD編 ACT.9「対立」

2015-08-03 21:46:47 | 弓塚さつきの奮闘記~月姫編

「ぐっ――――!」

シオンの叫びと同時に魔力を放出。
身体に突き刺さっているであろうエーテライトを無理やり取り除く。

そして、後ろに跳躍する。
が、間に合わず両腕がエーテライトで切断された。
飛び散る腕、そして血が志貴の部屋を汚してしまう。

「しっ!」

申し訳ないと考ええるよりも先にシオンの第ニ撃が迫る。
腕がないから鋭い蹴りを体を捻ることで避けるけど―――駄目だ!

「がっ!?」

次の一撃をまともに受けてしまったっ…!!
その細い体から出せたとは思えない程重い正拳突きだ。

骨が軋む、いや肋骨が折れた。
肺から強制的に空気が排出され意識が飛ぶ、痛いっ!!

「さつき!」

一連の出来事が終わった直後、志貴が立ち上がる。
けど、多分ボクを助けることは、

「遠野志貴、貴方はそこで止まっていなさい」
「な、何を言っているんだシオン!大体―――な、動け、ない!?」

やはり無理だ。
魔術回路もない志貴ではエーテライトで簡単に体を操られてしまう。
で、こっちは吸血鬼が苦手な朝な上にとっくにダメージを受けていると来た。

状況は極めて悪い。

「弓塚さつき。貴方はここで亡くなるべきだ。
 貴方という存在がタタリを強化させ、手に負えない存在にしてしまう。
 逆に貴方が亡くなればタタリへの勝算は最低3パーセント向上するのですから」

さっきまでラブでコメっていた人間とは思えない程淡々とした声で彼女は言葉を綴った。















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