尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

星は頭上にあるか

2009年10月26日 01時37分21秒 | 詩の習作
昼も夜も
星は君の頭上にあるか

昼も夜も
星は君の心の内にあるか

朝出勤するとき
君は踏みしめている
頭上の星を
心の内にある星を
重力と重力で

そして眠りに就いたとき
もう一度君は君の背中で
背負いなおすのだ

頭上の星を
心の内にある星を
今日一日
踏みしめた星を
輝く星々を



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痛いこと

2009年10月26日 00時22分18秒 | 詩の習作
いま
わたしは
むかしのことを
思っている
たとえば
小さな家の
大黒柱に刻まれていった
少年の身長とか
刻んだ人はもういない

その同じとき
みらいが
わたしのことを
思っている
果たそうとしている
夢のこととか

時間を感じることは
とても痛いこと

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秋の薔薇

2009年10月26日 00時15分32秒 | 尾崎まことの「写真館」

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マーブルビーチの永遠Ⅱ

2009年10月25日 23時41分50秒 | 尾崎まことの「写真館」

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むらさき

2009年10月25日 21時26分29秒 | 尾崎まことの「写真館」

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あの日、午後三時から四時までの愛

2009年10月24日 00時40分17秒 | 詩の習作
あの痩せた老人は問い続けてきたのである
たとえ
あの日一日だけでも
いや、あの日の午後三時から四時までの間だけでも
女は僕を真実に愛したのだろうか

そうだとして
あるいはそうでないとして
それが一体なんの意味があるの?
あのときはあのとき、今は今なんだから
…女の言い草はいつもこうだ

私はその女に教えてやりたい
家畜のように一生愛され続けた男より
ほんの一時間
通り魔殺人のように愛された男のほうが
はるかに幸せであると

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やかましい鏡

2009年10月23日 00時37分11秒 | 詩の習作
あなたは知っているだろうか
やかましい鏡
というものがある
しかしあなたのために
世界を映す
わたしは静かな鏡でいよう

林檎を映すと
あなたは林檎をひとつ見たと思うけれど
わたしを映す鏡がないので
あなたはわたしに気づいてくれない
わたしは世界で一番
かなしい鏡である

月の光が窓よりもれる夜
ガラスの指で
自分の冷たい乳房に
触ることがある

おかしいことが
何一つ見つからないとき
ほんとうに笑いだすことがある
不機嫌な人間のかわりに

あなたのこころの底で
割れっちまいたいことがある

爪をたてわたしを登る
猫がだいすき

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ジャンプ

2009年10月23日 00時34分17秒 | 尾崎まことの「写真館」

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さえずり

2009年10月23日 00時25分28秒 | 尾崎まことの「写真館」

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秋のバラ

2009年10月23日 00時17分10秒 | 尾崎まことの「写真館」

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マーブルビーチの永遠

2009年10月21日 23時30分14秒 | フォトポエム
わたしが誰か
あなたが誰か
ほんとうに生きているといえるか

世界が何か
今日がいつか
明日は来るか

そんなことなど
さっぱり分からないとしても

わたしが
一人として数えられているとしても
あなたが
一人として数えられているとしても
わたしたちがいつか
二人として数えられるとしても

虹の約束の
永遠のなかにあることだけは
確かだね

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紅葉

2009年10月21日 23時03分59秒 | 尾崎まことの「写真館」

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詩はハハの記憶である

2009年10月21日 20時59分32秒 | 詩の習作
詩はハハの記憶である
決してハハコイシではない
それは母の不在である
それは
言葉の終わりである

瞬間の絶望
唇と舌の痙攣
……
君がふいに言いよどむとき
あるいは吃音するとき
詩が
暴力的に介入していると断言していい
不在のハハが再来したのだ

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葉っぱ

2009年10月20日 01時05分58秒 | 詩の習作
川って水の風だね
まあね(風は空気の川だね)
すると、魚って透きとおった葉っぱだね
それは始めっから葉っぱだよ

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火事

2009年10月20日 00時55分51秒 | 詩の習作
母さん、丸焼けだ。
屋根だけが燃え残ったね
馬鹿、お前が食べたんじゃないか。
それはお魚の骨だよ

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